本文へスキップ

COLUMN

ECにおける決済とは?主な決済方法やおすすめのサービスを紹介!

EC決済とは、ECサイトで商品を買うときの代金の支払い方法です。主な方法はクレジットカード・ID決済・後払い・コンビニ払いなど8種類で、利用率の高いクレジットカードを軸に、客層に合わせて足すのが基本です。

公開: 2024-10-23最終更新: 2026-09-25監修: 渡邉 章公

はじめに

「希望の決済方法がないから購入をやめた」——そう答えた消費者は、SBペイメントサービスの調査(2025年7月公表)で56.5%以上にのぼります。つまり、決済の選択肢が一つ欠けているだけで、潜在顧客の半数以上を取りこぼしている可能性があるということです。

商品の魅力を磨き、広告費をかけて集客し、ようやく購入画面に辿り着いたユーザーが、決済方法の不一致だけで離脱してしまう——これはECサイト運営において、もっとも防ぎやすく、かつ見落とされがちな機会損失です。

本記事では、ECサイトで使える決済方法の種類と特徴を整理したうえで、商材・ターゲット別の選び方、導入コストとセキュリティの注意点まで実務目線で解説します。

EC決済とは?購入体験の最終関門を理解する

ECにおける決済とは、ECサイト上で商品を購入する際の代金の支払い方法のことです。ユーザーがカートに商品を入れ、配送先を入力し、最後に「どうやって払うか」を選ぶ——その最終ステップが決済です。

ここで重要なのは、決済は「完了させる場所」ではなく「離脱が最も起きやすい場所」でもあるという点です。商品ページやトップページとは異なり、決済画面まで来たユーザーは購買意欲が最も高い状態にあります。それにもかかわらず、希望の支払い方法がなければ離脱するしかありません。

決済とかご落ちの関係

かご落ちの原因として「送料が高い」「会員登録が必要」と並んで上位に入るのが、「希望の決済方法がない」という理由です。前述のSBペイメントサービスの調査(2025年7月公表)では、よく使う決済手段がなければそのECサイトでは買わずに離脱すると答えた人が56.5%以上にのぼります。

ECサイトの決済は、商品力や集客施策と同列に語られるべき「売上の基盤」と考えてください。

オンライン決済とオフライン決済の違い

ECの決済は大きく「オンライン決済」と「オフライン決済」に分かれます。

オンライン決済は、クレジットカードやID決済(Amazon Pay・PayPay等)のように、ネット上で決済が完結する方法です。ユーザーの購入体験がスムーズで、EC事業者側も入金確認の手間が少ないため、主力に据えるべき決済手段です。

オフライン決済は、コンビニ払いや代金引換のように、ネット外で代金のやり取りが発生する方法です。クレジットカードを持たないユーザーや、オンライン決済に不安を感じるユーザーへのカバーとして機能します。オフライン決済は「補完的な手段」として位置づけ、ターゲット層に応じて追加するかどうかを判断しましょう。

EC決済とキャッシュレス決済の関係

ECサイトで使われる決済方法は、その大半が「キャッシュレス決済」です。キャッシュレス決済とは、現金以外の手段で支払いを行う決済方法の総称で、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済・後払い決済などが該当します。

キャッシュレス決済は支払いタイミングで3つに分類できます。

・前払い型:あらかじめチャージしたお金で支払う方式(交通系ICカード、プリペイドカード等)

・即時払い型:購入と同時に銀行口座から引き落とされる方式(デビットカード、一部のQRコード決済)

・後払い型:指定日にまとめて引き落とされる方式(クレジットカード、BNPL等)

ECサイトでは即時払い・後払い型が中心ですが、商材やターゲットによって最適な組み合わせは変わります。次章で8種類の具体的な決済方法を整理した上で、商材・ターゲット別の選び方を解説します。

ECサイトの主な決済方法8種類と特徴

ECサイトに導入できる主な決済方法を8種類に整理しました。それぞれのメリット・デメリット・向いている商材を確認してください。

①クレジットカード決済(利用率79.7%・最優先で導入)

ECサイトの決済方法として、利用率が最も高いのがクレジットカード決済です。総務省「令和7年通信利用動向調査(世帯編)」によれば、インターネットで商品を購入した人の79.7%がクレジットカード払いを利用しています。EC事業者にとっても代金未回収リスクが低く、入金サイクルが安定するため資金計画が立てやすいというメリットがあります。

一方で、注意すべきはチャージバックリスクです。不正利用が発生した場合、事業者が返金義務を負うケースがあります。3Dセキュア等の不正検知機能を持つ決済代行会社を選ぶことが、リスク軽減の基本です。

まずクレジットカード決済を導入し、そのうえで他の手段を追加していく——というのが、多くのEC事業者にとって合理的な順番です。

②電子マネー・ID決済(Amazon Pay・PayPay等)

「Amazon Pay」「楽天ペイ」「PayPay」「au PAY」などの外部IDや電子ウォレットを活用した決済方法です。総務省の同じ調査では、QRコード決済を含む電子マネーによる支払いが45.8%で、コンビニ払い(35.2%)を上回っています。

ID決済の最大のメリットは、ユーザーが配送先やカード情報を入力しなくて済むため、決済ステップが大幅に簡略化される点です。特にAmazon Payは、Amazonアカウント保有者であれば住所・カード情報を自動で呼び出せるため、かご落ち防止に顕著な効果が出やすい傾向があります。モバイルでの購入体験向上を重視するなら、最優先で検討すべき手段の一つです。

③後払い決済・BNPL(Buy Now Pay Later)

後払い決済は、商品を受け取った後にコンビニや銀行振込で支払う方法です。近年は「BNPL(Buy Now Pay Later)」として国際的にも普及が進み、日本でも「NP後払い」「Paidy」「GMO後払い」などのサービスが浸透しています。

後払い決済の強みは、クレジットカードを持たない層への訴求と、初回購入時の「不安の解消」にあります。「先に商品を確認してから支払いたい」「クレジットカード情報を入力したくない」というニーズに応えられるため、新規ユーザーの獲得に効果的です。

メルカートでも、後払い決済の導入を検討するEC事業者からの相談が増えています。

注意点は、代金未回収リスクです。後払いサービスによっては、与信審査を代行して未払いリスクを事業者側が負わない仕組みもあるため、サービス選定時に確認してください。

④コンビニ決済

購入手続き後に、ユーザーがコンビニエンスストアで代金を支払う方法です。インターネットで商品を購入した人の35.2%が利用しており(総務省「令和7年通信利用動向調査」)、「前払い方式」と「後払い方式」の2種類があります。

クレジットカードを持たない若年層や、オンライン決済に不慣れな高齢層にもリーチできる点が最大のメリットです。前払い方式であれば入金確認後に発送できるため、代金未回収リスクも防止できます。ただし、注文から入金確定までにタイムラグが生じる点と、ユーザーがコンビニに足を運ぶ手間がある点はデメリットとして考慮してください。

⑤銀行振込・ネットバンキング

銀行窓口・ATM・インターネットバンキングで代金を支払う方法です。古くから存在する手段ですが、ネットバンキングの普及により利便性は大きく向上しています。BtoB商材や高額商品の取引で選ばれるケースが多く、法人顧客が多い事業者は対応必須の手段といえます。

入金から確認まで時間がかかること、消込作業が発生することは事業者側のデメリットです。システムによる自動消込機能を持つプラットフォームと組み合わせることで、運用負荷を下げることができます。

⑥代金引換

商品の受け取りと引き換えに、配送業者へ代金を支払う方法です。ユーザーにとっては情報入力不要で安心感があり、EC黎明期から根強い支持を持っています。とはいえ、受取拒否・不在返送のリスクがあるため、高額商品や受注後即製造する商品には慎重な運用が必要です。

⑦キャリア決済

NTTドコモ・SoftBank・auなどの携帯キャリアの月額料金に上乗せして支払う方法です。クレジットカード不要・情報入力簡略という特性から、10〜20代の若年層に人気があります。一方、クレジットカード決済と比べて手数料が高い傾向があるため、収益インパクトを考慮して判断してください。

⑧QRコード決済

「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」などはID決済としての機能と重なりますが、QRコード決済として実店舗とECの両方で使えるサービスも多くあります。OMO(オンラインとオフラインの統合)施策を進めるEC事業者にとって、実店舗とECで同一の決済手段を提供できる点は大きなメリットです。顧客がポイントを貯めやすい環境をつくることで、リピート購入の動機づけにもなります。

商材・ターゲット別の決済方法の選び方

「どの決済方法を導入すべきか」に対する正解は一つではありません。取り扱う商材とターゲット層の掛け合わせで判断することが基本です。メルカートへの構築相談でも、決済の選定はターゲット設計と同時に議論になることが多く、後から追加するより初期設計に組み込んだほうがシステム的にも費用的にも効率的です。

決済方法若年層(10〜20代)中高年層(40代〜)高額商品食品・定期購入BtoB・法人
クレジットカード△◎◎◎○
ID決済(Amazon Pay等)◎○○○△
後払い・BNPL◎○○◎△
コンビニ決済○◎×△×
銀行振込×○◎△◎
キャリア決済◎××△×
代金引換△○×△×

◎:特に相性が良い ○:対応推奨 △:補完的に検討 ×:非推奨

食品・コスメECの場合

食品やコスメは定期購入モデルとの親和性が高く、決済の利便性がLTV(顧客生涯価値)に直結します。クレジットカードを軸に、初回購入の障壁を下げる後払い決済、スマホユーザー向けのID決済を組み合わせるのが一般的な構成です。定期購入機能と組み合わせて「クレジットカード自動引き落とし」を設定することで、継続率の向上にもつながります。

高額商品(家具・家電・ジュエリー等)の場合

高額商品は「支払いへの心理的ハードル」が購入判断に大きく影響します。分割払いや後払い決済の導入が、購入の後押しになります。実際に、後払い・分割払いに対応することで、家具や家電など高単価商品の購入障壁が下がり、CVR改善につながるケースは珍しくありません。銀行振込も法人・高額取引には有効です。

若年層向けECの場合

クレジットカードを持っていない10〜20代をターゲットにする場合、キャリア決済・ID決済・後払いの三本柱を揃えることが重要です。この層に「クレジットカードのみ」で対応していると、前述のSBペイメントサービスの調査が示すとおり、購入を断念させるリスクが高まります。

※関連記事:
ECサイトの集客方法を徹底解説!種類や特徴、成功事例もあわせて紹介!

決済方法を追加する際の注意点とコスト

「できるだけ多くの決済方法を揃えたい」という気持ちはわかりますが、無計画に増やすと管理コストと手数料負担が膨らみます。以下の3点を整理したうえで、優先順位をつけて導入してください。

手数料の相場を把握する

決済手数料は、決済方法によってかかり方が違います。率や金額は決済代行会社と契約内容で変わるため、見積もりで確かめてください。

  • クレジットカード・ID決済:決済金額に対する料率
  • 後払い決済:料率に与信(未払いの保証)の費用が含まれることが多い
  • コンビニ決済:1件ごとの固定手数料が多い
  • キャリア決済:クレジットカードより料率が高い傾向

手数料は売上原価に直接影響するため、導入前に粗利率との兼ね合いを確認することが必須です。特に低単価商品の場合、コンビニ決済の固定手数料は割高になるケースがあります。

決済代行会社を介したまとめ導入が効率的

各決済サービスを個別に契約すると、導入工数・審査・API連携・管理画面がバラバラになり、運用負荷が高まります。GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)やSBペイメントサービスのような決済代行会社を介することで、一つの契約・一つの管理画面から複数の決済手段をまとめて扱えるようになります。ECサイトの規模が拡大するほど、この一元管理の恩恵は大きくなります。

セキュリティ(PCI DSS)への対応も確認する

クレジットカード情報を扱うECサイトは、国際的なセキュリティ基準「PCI DSS」への準拠が求められます。カード情報を自社サーバーに保持しない「非保持化」が国内では事実上の標準となっており、決済代行会社経由で導入することで対応できるケースがほとんどです。セキュリティ要件を満たさない決済システムは、情報漏洩リスクと信頼性の両面でEC事業の根幹を揺るがしかねません。

※関連記事:
ECサイトのPCI DSS対策とは?EC担当者が知っておくべきセキュリティ対策

メルカートなら決済の悩みをこう解決できる

多彩な決済方法への対応は、EC事業者にとって「やりたいのに手間がかかる」課題の代表例です。メルカートは、この課題をプラットフォームの仕組みで解消しています。

GMOペイメントゲートウェイとの連携で主要な決済手段に対応

メルカートはGMOペイメントゲートウェイと連携し、クレジットカード6ブランド、Amazon Pay・PayPay・楽天ペイ・au PAY・d払い・メルペイのコード決済、NP後払い・GMO後払い、コンビニ払い5チェーン、ペイジーに対応しています(各種決済サービス)。

後払いで初回・高額商品の購入ハードルを下げる

メルカートはNP後払い・GMO後払いに対応しており、先に商品を確かめてから支払える安心感を購入体験に組み込めます。初めての店での購入や、家具・家電・ジュエリーなどの高単価商品で、購入の心理的なハードルを下げられます。

クレジットカード洗い替え機能でリピート離脱を防ぐ

定期購入を運用するEC事業者にとって見落とされがちなのが、クレジットカードの有効期限切れによる決済失敗です。メルカートの「クレジットカード洗い替え機能」は、カード会社のアップデーター機能と連携し、有効期限切れや再発行があったカード情報を自動で新しい情報に書き換えます。会員の操作は要らず、定期注文の継続率を保ちながら、事業者・会員双方の手間を省けます。

年240回の自動バージョンアップで決済環境を最新に保つ

決済サービスの仕様変更や新サービスの登場は、EC事業者にとって対応コストとなりがちです。メルカートは年240回の自動バージョンアップで機能が更新され続けるため、個々の事業者が自力で追いかける必要がありません。これはクラウドECプラットフォームを選ぶ大きなメリットの一つです。ECパッケージ「ecbeing」のSaaS版として、ecbeingが1,600サイト以上の構築で培ったノウハウも受け継いでいます。

まとめ

ECサイトの決済方法は、商品力や集客と並ぶ「売上の基盤」です。よく使う決済手段がないだけで離脱するユーザーが56.5%以上いることを踏まえると、決済の選択肢を整えることは機会損失を防ぐ直接的な施策といえます。

本記事のポイントを整理すると、次の通りです。

  • クレジットカード決済を軸に、ターゲット層に合わせた決済手段を追加する
  • 若年層には後払い・ID決済・キャリア決済、高額商品には後払い・分割・銀行振込が有効
  • 手数料は粗利率と照らし合わせて優先順位をつける
  • 決済代行会社を通じた一括導入で、運用コストと管理負荷を下げる
  • PCI DSSへの対応とセキュリティ確保は前提条件として確認する

決済環境の整備は、ECサイトの立ち上げ時に設計しておくほど後のコストが小さくなります。プラットフォーム選定の段階で「どの決済に対応できるか」を確認することを、強くおすすめします。

※関連記事:
中小企業のECサイト運営がうまくいかない理由から考える、中小ECこそやるべき施策

よくある質問

ECサイトに最低限必要な決済方法は何ですか?

まずクレジットカード決済(利用率79.7%、総務省「令和7年通信利用動向調査」)を導入することが最優先です。次に、ターゲット層に合わせてID決済(Amazon PayやPayPay等)または後払い決済を追加するのが一般的です。クレジットカードを持たない若年層向けや初回購入の障壁を下げたい場合は、後払い決済の追加も検討してください。

後払い決済を導入すると代金未回収リスクはありますか?

後払いサービスによって異なります。「NP後払い」や「GMO後払い」などのサービスでは、事業者に代わって与信審査を行い、未払いリスクをサービス側が保証するタイプが主流です。この場合、事業者は代金未回収リスクをほぼ負いません。ただし与信の費用を含む手数料がかかるため、粗利率と照らし合わせて判断してください。

決済方法を増やすと手数料の負担はどうなりますか?

決済方法ごとに手数料のかかり方が違います。クレジットカードやID決済は決済金額に対する料率、キャリア決済はクレジットカードより料率が高い傾向があり、コンビニ決済は1件ごとの固定手数料が多いです。決済代行会社を介した一括契約は、個別契約より有利な条件になるケースがあります。

ECで使われるキャッシュレス決済の種類は何ですか?

ECで主に使われるキャッシュレス決済は、クレジットカード決済、ID決済(Amazon Pay・PayPay・楽天ペイ等)、後払い決済・BNPL(NP後払い・Paidy等)、コンビニ決済、銀行振込・ネットバンキング、代金引換、キャリア決済、QRコード決済の8種類です。最初に導入すべきはクレジットカード決済(利用率79.7%)で、次にID決済・後払い決済を追加するのが一般的な構成です。

RELATED

関連する用語と、実務での使い方

同じテーマの記事と、用語の定義をまとめています。