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ECのフロント業務・バックエンド業務とは?業務一覧と役割分担
ECサイトの運営業務は、売上をつくる「フロント業務」と、販売を支える「バックエンド業務」に分かれます。フロントは集客・販促と商品の企画・仕入れ、バックエンドは商品登録・受発注・在庫・数値やシステムの管理です。
はじめに
ECサイトの運営には、集客から商品登録、受注、発送、数値の管理まで、さまざまな業務があります。一人ですべてを身に付けるのは難しくても、業務の全体像と分け方を押さえておくと、社内で担う業務と外部に任せる業務を決めやすくなります。
この記事では、ECサイトの業務を「フロント業務」と「バックエンド業務」に分け、それぞれの中身と役割分担の考え方を解説します。受注から発送までの工程ごとの流れや、自動化しやすい業務は「ECサイト運営の業務内容とは?9つの工程と自動化できる業務の一覧」で紹介しています。
ECサイトの業務は主に2つに分けられる
ECサイトを運営するには、サイトのプロモーションや新商品の開発だけでなく、商品の在庫管理や発送、売上や顧客データ管理など、さまざまな業務があります。
ECサイトの運営業務は、商品を販売するための業務である「フロント業務」と、販売活動を管理する業務である「バックエンド業務」の2つに大きく分けられます。オフェンスの「フロント業務」と、ディフェンスの「バックエンド業務」が役割をきちんと果たして、はじめてECサイトとして成り立つのです。
フロント業務とバックエンド業務は、中身によってさらに5つの業務に分けられます。全体を表にまとめると、次のとおりです。
| 区分 | 業務 | 主な中身 | 外部の力の借りやすさ |
|---|---|---|---|
| フロント業務 | マーケティング | キャンペーン企画、SEO・広告・SNSなどの集客、サイトの導線改善 | 集客や改善は、専門の外部パートナーと組むことが多い |
| フロント業務 | マーチャンダイジング | 商品の企画・調達、仕入れと在庫の計画、価格の調整と商品の入れ替え | ショップの個性と利益を左右するので、自社での判断が中心 |
| バックエンド業務 | 商品情報登録 | 基本情報・詳細情報の登録、ささげ(撮影・採寸・原稿) | 撮影などは、プロに任せると品質と速さを両立しやすい |
| バックエンド業務 | 受発注管理 | 商品の保管と在庫管理、受注から発送まで、返品などの顧客対応 | 売上が増えてきたら、物流のアウトソースも選択肢になる |
| バックエンド業務 | 総合管理 | 売上・経費などの数値管理、外部サービスの検討、システムの運用 | 外部の知見を借りながら、全体の判断は自社で行う |
主なフロント業務
商品を販売する「フロント業務」では、WEBサイトの制作やリスティング広告などの広告出稿、SEO対策や商品・販売施策といった、売上に直結する多岐にわたる業務があります。
業務内容から「マーケティング業務」「マーチャンダイジング業務」の2つに分けることができます。
マーケティング業務
マーケティング業務は、ユーザーにサービスや商品を知ってもらうために販促宣伝を行う業務です。マーケティングでは次から次へと新しい手法が生み出されており、常に最新の手法を取り入れていかなければ、流れに乗り遅れてしまいます。
マーケティング業務は、大きく以下の3つに分けることができます。
キャンペーン企画
商品の販売促進を行う企画の立案や、プロモーションなどの業務
サイト集客のための施策
SEO対策やリスティング・アフィリエイト広告などの広告出稿、コンテンツマーケティングやSNS運用などの業務
webサイトの制作と改善
制作したECサイトの導線改善やバナーの設置、訴求力のあるページに内容を変更するLPOなどの業務
トレンドやユーザーのニーズをしっかり把握・分析しても、ユーザーのタイプや業種によってアプローチの仕方も大きく変わります。サイト集客や改善等には、専門知識を持った外部パートナーと連携して業務を行うことも大切です。
マーチャンダイジング業務
マーチャンダイジング業務は、商品企画や商品の仕入れなど、ユーザーニーズと商品をマッチングさせるための業務です。
商品の企画や調達
ユーザーのニーズにあった商品の企画、商品の製作やセレクト、オリジナル商品制作のためのメーカータイアップ、商品の選定などの業務
商品の仕入れと在庫管理
商品の販売予想数やトレンドに基づいて、商品の仕入れを行い、在庫管理を行う業務
商品の価格調整や商品の入れ替え
在庫数やトレンドから見切り商品として販売価格を調整、商品の入れ替えなどを行う業務
マーチャンダイジングでは、単純に商品を売るだけでなく、マーケティングと連携してショップのオリジナリティやアイデンティティなどを打ち出すことも大切です。
また、販売予想数などのデータに基づいた商品管理が重要になるため、ECサイトの利益を大きく左右する業務でもあります。
主なバックエンド業務
販売活動を管理する「バックエンド業務」では、商品の受注や発送、在庫管理だけでなく、商品情報の登録業務や売上・経費の管理、ECサイトのシステム管理など、サイト運営をサポートする業務が多岐に渡ってあります。
業務内容から「商品情報登録業務」「受発注管理業務」「総合管理業務」の3つに分けることができます。
商品情報登録業務
ECサイトを開設しても商品情報が登録されていなければ、ユーザーから注文を受けることはできません。また商品登録後にも、見切り商品として商品価格を変更したり、商品の入れ替えをしたりする業務は頻繁に発生します。
商品情報登録業務は、以下の3つに分けることができます。
商品の名称や価格などの基本情報の登録
商品名やJANコード、価格や発売日時など、商品を販売する際に必要となる情報を登録する業務
商品スペックなどの詳細情報の登録
商品に関する細かい説明やスペックなど、商品の購入を検討するユーザーが知りたいと思う情報を登録する業務
商品の撮影、採寸、原稿作成などの業務(ささげ業務)
商品画像の撮影や加工、商品の採寸、ライティングなど、登録に必要な情報や素材をまとめる業務。「撮影」「採寸」「原稿」の頭文字を取って「ささげ業務」とも呼ばれます(進め方と外注の判断は「ECサイトの「ささげ」とは?」)。
商品情報登録には高いスキルは必要ありませんが、作業のスピードにはベテランと新人では大きな差が出ます。また商品撮影についても、簡易的なスタジオで不慣れな人が撮影するよりも、プロに依頼した方が高品質かつ効率的なことも多くあります。
全てを自社内で行うのではなく、業務を明確にして一部をアウトソースする選択も大切です。
受発注管理業務
バックエンド業務の中心となるのが、商品の受発注管理を行う業務です。受発注管理業務は、以下の3つに分けることができます。
商品の保管や在庫管理
注文を受けた際に商品を効率的に発送できるよう、在庫管理や保管などを行う業務(よくある課題と改善策は「ECサイトの在庫管理とは?」)
商品の受注から発送までの管理
商品の注文を受けてから、発送までの一連の作業を行う業務
主な流れは、商品受注→ピックアップ→梱包→納品書・送り状作成→宅配業者への荷渡→発送完了メール送信
アフターサービスなどの顧客対応
商品不良や不具合が発生した際の対応や返品手続きの対応など、ユーザーとコミュニケーションを取る業務
注文管理業務は、ECサイトのプラットフォームに依存する割合が大きいので、業務効率の改善には、プラットフォームの変更や改善も検討してみると良いでしょう。また、業務フローの改善や顧客対応のマニュアルを作成することで、業務効率化を図ることができます。
売上が拡大してきたら、受注から発送までをまとめて任せる「フルフィルメント」のサービスを利用するのも一つの方法です。
総合管理業務
ECサイトの売上や人件費などの管理、システムの検討や不具合の対応など、バックエンド業務をトータルで管理する業務です。総合管理業務としては、以下の3つに分けられます。
売上や人件費など数値管理
ECサイトの売上や人件費などの経費、サイトのアクセス解析や目標の達成率などの数値を管理する業務
外部サービスやツールの検討・活用
バックエンド業務の状況を把握した上で外部サービスの導入を検討、外部リソースを活用して業務効率化を図る業務
新機能追加企画や不具合対応などのシステム運用
効率化を図るためのシステムへの新機能追加や、不具合が発生した際のトラブル対応などを行う業務
総合管理業務ではバックエンド業務全体だけでなく、最新のサービスやシステムなどを含め、幅広い知見が必要になってきます。投資コストに対する明確な成果も求められるため、ECサイト全体を俯瞰で捉え、戦略的に業務全体を改善するスキルが要求されます。
専門知識を持った外部リソースにサポートしてもらいながら、業務効率化を図ることも必要です。
バックエンド業務を効率化するメリット
従業員の生産性向上
バックエンド業務を効率化すると、担当者の作業量が減り、より付加価値の高い業務に集中できるようになります。施策立案・コンテンツ制作・顧客分析といったフロント業務にリソースを振り向けられるようになり、組織全体の生産性が上がります。残業が減ることで、従業員のモチベーションの改善にもつながります。
人件費の削減
バックエンド業務にかかる工数を減らすことで、担当人員の削減や他業務への再配置ができます。特に、手作業で行っていたデータ入力や在庫確認などをシステム化すると、コストを抑えやすくなります。
データ活用・改善提案がしやすくなる
バックエンド業務が整うと、蓄積されたデータを分析・活用する余裕が生まれます。「どの商品の問い合わせが多いか」「どの決済方法でカート離脱が起きているか」といったボトルネックを見つけ、フロント業務の改善につなげられます。バックエンド業務は、売上を支えるだけでなく、改善のヒントが集まる業務でもあります。
バックエンド業務を効率化する方法
①立ち上げ前に業務フローと役割分担を決める
EC運営における効率化の第一歩は、「誰が・何を・いつやるか」を明確にした業務フローをオープン前に設計することです。受注確認からカスタマーサポート・在庫管理・出荷指示まで、定常業務のフローと担当者をあらかじめ決めておくことで、運用開始直後の混乱を防ぐことができます。
また、業務フローを設計したら、実際にシミュレーションテストを行うことも重要です。「決済方法ごとに受注フローが変わるか」「出荷完了後のステータス更新はどの担当者が行うか」など、想定される一連の業務を実際に流してみることで、事前に課題を洗い出すことができます。なお、このシミュレーションは1営業日では終わらないことがほとんどです。余裕を持ったスケジュールで取り組みましょう。
②外部委託(アウトソーシング)を活用する
バックエンド業務は、各社で共通する部分が多く、アウトソーシングと相性のよい領域です。物流・在庫管理を物流会社に、商品撮影やささげを専門の業者に任せることで、コア業務に人員を集中させられます。
ただし、アウトソースした場合でも担当者間でのデータやステータスの受け渡しが発生するため、情報の一元管理の仕組みをあわせて整備することが重要です。また、どの業務をアウトソースするかは費用対効果と業務の信頼性を両軸で検討しましょう。
③クラウドサービス・ECプラットフォームを活用する
外部委託に比べてすぐに着手しやすいのが、クラウドサービスやECプラットフォームの活用です。受注管理・在庫管理・メール配信・データ分析など、バックエンド業務に対応した機能がECプラットフォームに搭載されていれば、複数のツールを個別に導入する必要がなくなります。
プラットフォームを選ぶ際は、管理画面の操作性や一括登録機能の有無を必ず確認しましょう。画面の使いやすさや一括処理の精度は、日々の運用負荷に直結するからです。また、他のシステム(WMS・CRMなど)との連携がどこまで可能かも重要な選定基準になります。
外部委託やクラウドサービスの選び方
費用対効果を正確に把握する
外部委託やクラウドサービスを導入する際に最も重要なのは、費用対効果を正確に見積もることです。削減できる工数・人件費と、サービス費用とを比較したうえで、単純なコスト比較だけでなく「業務品質の向上」や「ミス削減によるリスク低減」といった定性的なメリットも加味して検討しましょう。
連携性と信頼性で選ぶ
個別ツールの「単機能の安さ」で選ぶのではなく、他のシステムとの「連携性」と「継続的なアップデート」を基準に選定することが重要です。ツールごとにデータが分断されると、結局手作業での転記が発生し、本末転倒になりかねません。API連携が豊富で、使いたいシステムとスムーズに接続できるサービスを選びましょう。
また、情報漏えいや納期遅延のリスクがないか、信頼性・セキュリティの観点からも十分に吟味することが大切です。バックエンド業務では顧客情報や決済情報を扱うことが多く、セキュリティ要件は特に厳しく確かめるべきポイントです。
EC担当者の業務負担を減らしながら売上もあげるECカート「メルカート」!
そこでおすすめしたいのが、中堅・大手企業向けのクラウド型ECプラットフォーム「メルカート」です。
ここからは、「メルカート」がおすすめな理由を見ていきましょう。
データ統合とAIが導くEC運用
メルカートの最大の特徴は、バラバラに管理されがちな顧客・在庫・行動・VOCを一つの基盤に統合できる点にあります。
統合されたデータをもとに、DWH内のデータ分析から施策提案、管理画面での実行までをAIアシスタント経由で行えます(AIの機能)。
その結果、顧客ごとに合わせた施策を速く回せるようになります。
運用を効率化する
リソースが限られた現場でも成果を出せるよう、運用の効率化を支援します。
ノーコードで更新できる管理画面や、生成AIで商品説明文を自動で作る機能(商品コメント自動作成)などで、商品登録の手間を減らします。受注データからの出荷指示CSVの作成(出荷管理)や、複数のECサイトにまたがる在庫の自動同期(在庫管理)など、バックエンド業務を支える機能も備えています。
それに加え、AIが分析を支援するので、これまで分析や施策立案に割いていた時間を、戦略立案などのよりクリエイティブな業務に回せるようになります。
その結果として、業務効率化を実現しながらも売上を成長させることができます。
セキュリティと伴走型の成功支援
ECサイトのリニューアルや乗り換えでは、安全性とサポート体制が欠かせません。
メルカートは自社起因によるセキュリティ事故ゼロ件を継続しています。AI活用も基盤内で行えるため、秘匿性の高いデータを外部に流すことなくAIを使えます。
さらに、専任チームによる「伴走型サクセス」が課題発見から改善提案まで深く踏み込み、Web広告やCRM支援など、社内のノウハウやリソース不足を補う支援を行います。
ECサイト業務の役割分担を明確にし、売上アップを目指そう
ECサイトの運営はフロント業務、バックエンド業務など、業務の役割分担を明確にし、個々の業務をきちんと行うことで、売上アップにも繋げることができます。
集客や改善は専門の外部パートナーと組み、撮影や物流などのバックエンド業務はアウトソースやECプラットフォームの機能も使って効率化する。こうして役割を分けることで、自社は商品づくりや施策の判断など、得意な分野に力を注げるようになります。
よくある質問
EC担当者の具体的な仕事内容には、どのようなものがありますか?
EC担当者の業務は、大きく「フロント業務」と「バックエンド業務」に分けられます。フロント業務では、キャンペーン企画や集客、サイトの改善などのマーケティングと、商品の企画・仕入れ・価格調整などのマーチャンダイジングを担います。バックエンド業務では、商品情報の登録、受注から発送までの管理、在庫管理、顧客対応、売上やシステムの管理が中心です。
EC担当者として活躍するために、特に求められるスキルは何でしょうか?
まずは「Webマーケティングの知識」や「データ分析力」が売上向上のために欠かせません。また、サイト更新に役立つ「HTML/CSSの基礎知識」や、在庫・売上管理のための「Excelスキル」も実務で重宝されます。業務範囲が広いため、多くの関係者と円滑にやり取りを進める「コミュニケーション能力」や、変化の早いEC業界に対応し続ける「情報収集力」も非常に重要です。
未経験からEC担当者になる場合、どのようなことから始めるのが良いですか?
まずは自社サイトや競合サイトを「ユーザー視点」で使い込み、購入までの流れを深く理解することから始めましょう。実務においては、基礎的なWeb用語の習得や、Googleアナリティクスなどの分析ツールの基本操作を学ぶのが近道です。EC運営は現場での経験が大きな武器になるため、小さな改善提案から積極的に挑戦し、数値の変化を体感していくことが成長への第一歩となります。
NEXT STEP
管理画面で、この施策がどう動くか見られます
実際の管理画面を操作した動画と、施策ごとの進め方をまとめた資料をご用意しています。設定の手間と、運用に必要な体制のイメージがつきます。