本文へスキップ

COLUMN

RFM分析とは?デシル分析との違いや分析のやり方をわかりやすく解説!

RFM分析とは、最終購入日(Recency)・購入頻度(Frequency)・購入金額(Monetary)の3つの指標で顧客をランク分けする手法です。優良・新規・休眠などの層に分け、層ごとに合う施策を打つために使います。

公開: 2020-05-26最終更新: 2026-10-20監修: 渡邉 章公戦略CRM分析業務集客

はじめに

ECサイトの売上アップを目指しマーケティングを実施する上で、データ活用は不可欠です。

なかでも顧客の行動に関する情報は非常に重要なデータであり、有用な顧客分析の手法として知られているのが「RFM分析」です。

しかし、

「RFM分析とは何?」

「RFM分析のやり方・手順は?」

「分析したはいいが、施策に活かせていない…」


といった悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今回はRFM分析の特徴やデシル分析との違い、具体的な分析方法とセグメント別施策、分析の効果を高めるコツなどについてわかりやすく解説します。

RFM分析とは?

RFM分析とは、「Recency(最終購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額ボリューム)」の3つの指標から顧客をグループ分けする顧客分析手法です。

  • Recency(最終購入日)
  • Frequency(購入頻度)
  • Monetary(購入金額ボリューム)

顧客をランクごとにグループ分けすることで、それぞれのグループに合わせた最適な施策を打つことができます。優先的にコストをかけるべきターゲットを絞り込めるため、効率的なマーケティングが可能になります。

たとえば、最終購入日だけで顧客分析を行うと、今までの購入頻度や購入金額がわからないため、その顧客がどれほど売上に貢献しているのか判断できません。購入頻度と購入金額から分析する場合も、その2つが高ランクだったとしても、最終購入日が数年前であれば顧客がすでに離れている可能性があり、優良顧客かどうかの判断は困難です。

3つの軸で顧客をセグメント分けすることで、優良顧客・休眠顧客・新規顧客などの状況を多面的に可視化でき、自社の顧客状況に応じたマーケティング施策につなげることができます。

Recency(最終購入日)

顧客の購入データから最終購入日を抽出し、その時期によって顧客をグループ分けします。グループ分けの期間は商品の特性によって異なりますが、最終購入日からの期間が短いほど評価が高くなります。

たとえば、数年前に購入した顧客よりも数か月前に購入した顧客のほうが商品・ブランドへの関心が高いと考えられるため、両者を同列に扱うより区別してアプローチするほうが効率的です。

Frequency(購入頻度)

一定期間における購入回数をカウントし、購入頻度によって顧客をグループ分けします。商材によって期間の設定は異なりますが、購入頻度が高いほど評価が高くなります。

購入頻度が高いほどリピート率が高い優良顧客と判断でき、全体として購入頻度が低いグループが多い場合にはリピートされていない状況が浮き彫りになります。

Monetary(購入金額ボリューム)

顧客の今までの購入金額の合計によってセグメント分けを行います。購入金額が高額な顧客ほど購買力が高く、優良顧客であると考えることができます。

RFM分析とデシル分析の違い

RFM分析と混同しやすい顧客分析の方法に、デシル分析があります。

デシル分析の「デシル」はラテン語で「10等分」を意味し、すべての顧客を一定期間の購入金額順に並べ、10等分してグループ分けを行う顧客分析手法です。たとえば顧客数が1,000人の場合は、購入金額の合計順に並べたうえで、顧客を100人ずつ「デシル1〜10」の10ランクに分けることで、全体の購入金額に占める各デシルの割合などが算出できます。

ただし、デシル分析には「過去に1度だけ高額商品を購入した顧客が上位グループに入ってしまう」など、最終購入日や購入頻度を加味したランク付けができないという問題点があります。こうした課題を補完するために設計されたのがRFM分析です。

2つの手法をシンプルに整理すると以下のとおりです。

比較項目デシル分析RFM分析
使用する指標購入金額のみ最終購入日・購入頻度・購入金額の3軸
分析の精度シンプルで導入しやすい多面的・精度が高い
向いているシーンデータ分析を始めたばかりの初期段階リピート施策・休眠顧客掘り起こしなど本格的なCRM
注意点一度高額購入した顧客を優良と判断するリスクあり基準設定に商材理解が必要

RFM分析の方法・手順

RFM分析はどのような手順で実施すればよいのでしょうか。具体的な方法・やり方を順に解説します。

  1. 顧客のランク付け基準を設定する
  2. データ定義
  3. データの抽出と集計・セグメント分類
  4. セグメント別の施策を立案・実行する
  5. 効果検証・改善

① 顧客のランク付け基準を設定する

まずR(Recency)・F(Frequency)・M(Monetary)の3軸それぞれについて、ランク分けの基準を作成します。たとえばRは「1週間以内」「1ヶ月以内」「3ヶ月以内」など、Fは「10回以上」「8〜9回」「5〜7回」など、Mは「100万円以上」「50万円以上」「20万円以上」といった形です。

このランク基準は業種や扱う商材によって異なります。高額商品を扱うECサイトではFよりMを重視するなど、3軸のどれを重視するかの重み付けも商材ごとに変わります。まず自社の課題(新規が増えない・リピートが続かない・客単価が低いなど)を明確にした上で基準を設計するのがポイントです。

② データ定義

作成した基準を基に、分析に必要なデータを定義します。実店舗とECサイトでデータを別々に管理している場合は、統合が必要です。1つのチャネルに偏ったデータで顧客分析を行うと、マーケティング施策を見誤るリスクがあるため注意しましょう。

③ データの抽出と集計・セグメント分類

実店舗・他部署・ECサイトなど、すべてのチャネルから必要なデータを抽出・集計します。集計が終わったら、最初に作成した基準にデータを当てはめてグループ分けし、グラフや表で視覚化します。

なお、データに表記ゆれがある場合(日付フォーマットの不統一など)は正確な分析ができないため、事前にデータクレンジングを行うことが大切です。

④ セグメント別の施策を立案・実行する

RFM分析の価値は「分析」ではなく「施策への展開」にあります。各セグメントの特性に合わせた施策例を以下に示します。

セグメント特徴施策例
優良顧客(R・F・M すべて高)最も売上に貢献するロイヤルカスタマーVIP特典・先行案内・アップセル・クロスセル提案
離脱危険顧客(F・M は高いがR が低い)過去は優良だったが最近購入が止まっている特別クーポン・パーソナライズメール・再来訪促進
新規顧客(R は高いがF・M は低い)最近初めて購入したばかりF2転換施策・ステップメール・関連商品レコメンド
休眠顧客(R・F・M すべて低)長期間購入のない顧客掘り起こしキャンペーン・季節タイミングのクーポン

各グループに対してどういった施策が適しているのかを検討し、実行に移しましょう。休眠顧客の掘り起こし方は「休眠顧客とは?」、優良顧客を育てる方法は「ロイヤルカスタマーとは?」で詳しく解説しています。

⑤ 効果検証・改善

施策実施後にも再度RFM分析を行い、実施前と比較して各セグメントの分布にどのような変化が生じたかを確認しましょう。想定した効果が得られたか、効果が得られなかった場合の原因は何かを特定し、施策の見直し・改善を繰り返すことが重要です。

RFM分析の注意点

RFM分析を行う際には、いくつか注意すべき点があります。ここからは注意するべきポイントを解説します。

商材に合わせたランク基準の設定

RFM分析は一定期間のデータを抽出して行う特性上、分析スパンによって顧客のステータスが変化するという問題が起こります。

たとえば、半年持つような高額サプリメントを数年にわたって継続購入してくれている優良顧客がいたとします。購入間隔が長い商材なので最終購入日が数ヶ月前になることも当然あります。しかしRが直近ではないからと「離れた顧客」とグループ分けしてしまうと、その顧客に適切なマーケティングが打てなくなります。

商材の特性に合った数値をランク基準として設定することが大切です。

優良顧客以外へのアプローチも忘れずに

RFM分析に基づいた施策は優良顧客へのアプローチが中心になりがちですが、その一方で優良顧客以外のグループへのアプローチが疎かになる傾向があります。その結果、長期的な売上拡大につながらず事業が先細りになる恐れがあります。

新規顧客や、購入頻度は高いが購入金額が低い顧客など、今後リピーターとなる可能性を持つ顧客へのアプローチも並行して設計することが重要です。

RFM分析の効果を高めるコツ

注意点を踏まえたうえで、RFM分析の効果をさらに高めるためのコツをご紹介します。

顧客のペルソナを考える

RFM分析の効果を高めるためには、何よりも顧客を深く理解することが大切です。自社商品を購入する人の性別・年齢・属性・嗜好などを組み合わせることで、RFM分析の結果を最大限に活かせるようになります。ペルソナを設定し、データと顧客像を掛け合わせたアプローチを心がけましょう。

※関連記事:
ペルソナ設計とは?ECサイトにおけるペルソナの重要性をわかりやすく解説!

PDCAサイクルを継続的に回す

RFM分析は一度実施すれば良いという性質のものではありません。分析に基づいた施策の検討・分析方法の見直し・最新データの抽出を繰り返しながら最適なアプローチを探り続けることが重要です。定期的にPDCAを回し、継続的に施策を実行していくことが求められます。

CRM・分析ツールを活用して効率化する

RFM分析に必要なデータの抽出や集計には多くの手間と時間がかかります。特にデータ量が膨大で、実店舗や他部署のデータも統合しなければならない場合には、人件費がかさむなど予想以上のコストが発生するケースもあります。

CRMなどの顧客管理ツールをうまく活用して、効率的にデータを集計・抽出できる環境を整えましょう。また近年は、集計や分析をAIが支援するECプラットフォームも登場しています。

※関連記事:
CRMとは?意味やSFA・MAとの違いやメリット、CRM強化のコツや事例を紹介!

チャットで聞くだけでAIがすぐ分析・提案してくれる「メルカート」

ECにおいては、データを収集・分析してマーケティング施策につなげることが重要です。ただ現実には、「分析のやり方はわかっているが、手間がかかって続かない」「分析結果を施策に落とし込む前に時間切れになる」という声も多く聞かれます。

そこで紹介したいのが、データの分析から施策の実行までをAIが支援するECプラットフォーム「メルカート」です。

チャットで聞くだけで、AIがすぐ分析・提案

メルカートは、顧客・在庫・行動・VOCのデータを一つの基盤に統合し、DWH内のデータ分析から施策提案、管理画面での実行までをAIアシスタント経由で行える「AIエージェント一体型DWH基盤」を備えています(日本初※1)。

たとえば「先月CVRが下がった原因は?」とチャットで聞くと、AIが自社のデータを分析し、離脱が増えている箇所や、働きかけたい顧客のグループと施策の案を返します。案をもとに、メール配信などの準備も管理画面の中で進められます。どの施策を打つかを決めるのは担当者で、AIはその判断を速くするための支援役です。

RFM分析は「RFM分析」の機能で行えます。2つの軸を組み合わせた分布マップで全顧客の状態を見て、休眠・新規・離反などの層ごとに会員グループを作り、クーポンやターゲットメールを設定できます。購入回数・購入金額・最終購入日などから顧客を自動でグループ分けする「購入傾向セグメント」もあります。

※関連記事:
ECのLTVを最大化する鍵は顧客理解|データ統合とAIで実現する探さないEC体験という新常識

運用を効率化する

リソースが限られた現場でも成果を出せるよう、運用の効率化を支援します。ノーコードで更新できる管理画面や、生成AIで商品説明文を自動で作る機能(商品コメント自動作成)などで運用の手間を減らし、AIが分析を支援するので、これまで集計・分析に割いていた時間を戦略立案などのよりクリエイティブな業務に回せるようになります。

セキュリティと伴走型の成功支援

メルカートは決済でPCI DSS v4.0.1に準拠し、稼働環境を24時間365日監視しています。AI活用もEC基盤内で完結する設計のため、秘匿性の高い顧客データを外部に渡すことなく分析できます。

さらに、専任チームによる「伴走型サクセス」が課題発見から改善提案まで深く踏み込み、Web広告・CRM支援など社内のノウハウやリソース不足を補う支援を行います。サポート満足度は97%(ITreviewのレビューデータより)、導入企業の平均売上成長率は480%(※2)です。

※1:自社調べ(2026年2月時点)。国産のECサイト構築プラットフォームにおける「AIアシスタント経由でDWH内のデータ分析から施策提案、管理画面内での実行操作までを完結させる機能」として。
※2:サイト公開翌月から1年後の平均成長率、サービス利用1年未満のサイトは対象外。

分析力の強化に「メルカート」を活用している事例

最後に、分析力の強化に「メルカート」を活用している企業事例をご紹介します。

リニューアルによりデータドリブンなサイト運営が可能に(AGCテクノグラス株式会社)

耐熱ガラスの食器ブランド「iwaki」を展開するAGCテクノグラス株式会社は、「メルカート」を導入して2020年10月に自社ECサイトをオープンしました。

「メルカート」でのECサイト構築以前、同社が運営していたブランドサイトはスマートフォンに未対応であり、社内でのサイト更新もできない状況でした。データドリブンの観点で情報収集力・マーケティング力の強化に課題を感じた同社は自社ECサイトの構築を決断。データ収集・分析を行いPDCAを回していける機能と使い勝手、サポート体制の充実度を評価し、「メルカート」の採用に至りました。

「メルカート」導入後はサイト更新のハードルが下がりスピード感のある運用が可能に。ECサイトで収集したデータに基づく施策検討が定着し、データドリブンな運用体制構築に手ごたえを実感しています。

※関連記事:
「iwaki」でおなじみのAGCテクノグラスが重視したのは"スピード感"と"データ分析"。メルカートでEC運営内製化を実現

検索流入が大幅増加し、会員数が以前の10倍規模に成長(株式会社DIGITAL LIFE)

介護業界のデジタル課題を解消し、豊かな未来社会の創出を目指す株式会社DIGITAL LIFEは、メルカートを採用して公式ECサイト「SONOSAKI LIFE」をリニューアルオープンしました。

かねてよりECサイトを運営していた同社でしたが、旧ECサイトはコンテンツ追加の際にゼロからHTMLを書かなければならないなど制作の負担が大きく、情報収集や分析まで手が回らない状況でした。コンテンツマーケティングの展開とサポートの充実度を評価し、「メルカート」でリニューアルを実施。

リニューアル後は年間45本ペースでコンテンツを追加することが可能になり、検索流入が大幅に増加。会員数もリニューアル前の10倍ほどの規模まで成長しました。制作に費やしていた労力が削減されたぶん、メルカートの分析機能やCRM機能を活用してEC事業のさらなる成長に取り組んでいます。

※関連記事:
コンテンツマーケティングを前進させ、流入数やページビューが増加。会員数が以前の10倍規模へと成長!株式会社DIGITAL LIFEが採用したメルカート

まとめ

今回は、RFM分析の特徴ややり方・手順、デシル分析との違い、注意点などを解説しました。

RFM分析は、顧客を多面的にセグメント化し、それぞれに最適な施策を打つための強力な手法です。ただし、分析して終わりにするのではなく、各セグメントへの施策実行とPDCAの継続こそが売上拡大の鍵となります。

ECビジネスにおいて分析力やマーケティング力の強化に課題を感じている事業者の方は、AIが分析から施策づくりまでを支援する「メルカート」によるサイト構築・リニューアルを、ぜひ検討してみてください。

よくある質問

RFM分析とデシル分析、どちらを優先して実施すべきですか?

売上の「現在」の貢献度を把握したいならデシル分析が手軽です。一方、最終購入日や購入頻度まで見て、離脱しかけている優良顧客を見つけたいならRFM分析が向いています。まずデシル分析で全体をつかみ、施策を打つ相手を決める段階でRFM分析を使う、という順番でもかまいません。

RFM分析の結果をどのように施策に活かせばよいですか?

分析して終わりにせず、各セグメントに合うアプローチを実行することが重要です。「最終購入日が遠い層」には再来訪を促すメールを、「購入金額が高い層」には先行案内を、といった形で、セグメント別に施策を設計・実行しましょう。施策のあとに再びRFM分析を行い、セグメントの分布がどう変わったかを確かめると、次の改善につなげられます。

顧客データの分析・活用において、セキュリティ面での注意点は?

RFM分析には詳細な購買・個人データが必要ですが、外部の分析ツールへのデータ持ち出しは情報漏洩のリスクを伴います。データを扱える担当者や持ち出せる範囲を決めておくことが大切です。メルカートは稼働環境を24時間365日監視しており、EC基盤内でAIによる分析を行う設計です。

NEXT STEP

管理画面で、この施策がどう動くか見られます

実際の管理画面を操作した動画と、施策ごとの進め方をまとめた資料をご用意しています。設定の手間と、運用に必要な体制のイメージがつきます。