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COLUMN

ECシステムをリプレイスした200名に聞いた『ECシステムリプレイス関与者に関する調査』全データ公開

ECシステムをリプレイスした200名への調査です。83.0%がリプレイスを「よかった」と評価した一方、70.5%は次の乗り換えを検討中か数年以内に見直したいと答えました。追加費用が出なかった人は13.5%です。

公開: 2026-10-13監修: 渡邉 章公

この記事は選定の観点をまとめたものです。自社の条件で比較したい場合は、3年総額の試算が早いです。

はじめに

株式会社メルカートが実施した「ECシステムリプレイス関与者に関する調査」の結果をまとめています。

【この記事の要点】

  • リプレイスを「よかった」と評価した人は83.0%ですが、70.5%は次のECシステムへの乗り換えを検討中または数年以内に見直したいと回答しています(Q9・Q10)。
  • 当初想定していなかった追加費用が「発生していない」人は13.5%にとどまり、当初想定の1.2倍以上に膨らんだ人は52.0%です(Q5)。
  • 新しいECシステムを想定どおりに運用できるまで、稼働開始から3カ月以上かかった人(いまも運用できていない人を含む)は53.0%です(Q3)。
  • 導入後に初めて分かった想定外は「保守・更新の負担が想定より重かった」39.0%、「サポートの対応範囲が想定より狭かった」37.0%が上位です(Q6)。
  • 契約前に見抜けなかったベンダーの特徴は「担当者が頻繁に代わる」35.0%、「専門用語が多く説明が分かりにくい」34.0%が上位です(Q7)。

ECシステムのリプレイスとは

ECシステムのリプレイスとは、ECサイトの構築・運営に用いるプラットフォーム(カートシステム、ECパッケージ、SaaS型ECなど)を別のシステムへ乗り換えることを指します。見た目の刷新が中心になりやすい「リニューアル」と重なる部分はありますが、リプレイスは基盤となるシステムそのものを入れ替えるため、データ移行、業務フローの組み直し、新しいベンダーとの契約関係が必ず伴います。

本調査が焦点を当てたのは、リプレイスの「その後」です。稼働開始から想定どおりに運用できるまでの期間、想定外の追加費用、契約前には分からなかったこと、そして振り返っての評価と次の乗り換え意向までを、リプレイス当時から在籍する担当者に尋ねました。結果として、83.0%がリプレイスを肯定的に評価する一方、70.5%が次の見直しを視野に入れているという、評価と意向のねじれが明らかになりました。以下、全設問の結果を設問番号順に公開します。

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調査概要

本調査は、過去3年以内に自社のECシステムをリプレイスした企業で、当時から在籍してEC運営に携わる担当者に絞って実施した点が特徴です。

項目内容
調査名ECシステムリプレイス関与者に関する調査
調査方法インターネットアンケート
調査対象勤務先が自社でECサイトを運営し、自身がその運営業務に携わっている20~69歳のうち、勤務先が過去3年以内にECシステムのリプレイスを実施し、当時から在籍している方
有効回答数200名
調査時期2026年9月7日~9日
調査主体株式会社メルカート(https://mercart.jp/)

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

■調査結果ご利用時の注意事項
調査結果を引用・掲載される際は、調査名「メルカートECシステムリプレイス関与者に関する調査」の明記をお願いいたします。

【基本集計】全設問の結果(Q1~Q10)

各設問の数値は、必要な項目だけを引用してご利用いただけます。

Q1:リプレイス前、旧ECシステムへの最も強い不満は何だった?

リプレイス前に最も強く上がっていた旧ECシステムへの不満は、「費用」18.5%と「機能の不足」18.0%が上位に並び、「カスタマイズ性・デザインの自由度」と「セキュリティ」がそれぞれ15.0%で続きました。上位4項目がいずれも15~19%の範囲に収まっており、リプレイスの動機は1つの理由に集中していません。

回答選択肢割合
費用18.5%
機能の不足18.0%
カスタマイズ性・デザインの自由度15.0%
セキュリティ15.0%
データの分析・活用のしにくさ11.0%
他システム・外部ツールとの連携9.5%
サポート体制8.0%
日々の運用のしにくさ3.5%
不満はあがっていない1.0%
その他0.0%
わからない0.5%

※n=200。単一回答。

Q2:リプレイスの検討時、現場の運用担当の意見は反映された?

リプレイスの検討時に現場の運用担当の意見が反映されたかを尋ねると、「十分に反映された」31.5%、「ある程度反映された」57.0%でした。「あまり反映されなかった」は10.5%、「まったく反映されなかった」は0.5%です。

回答選択肢割合
十分に反映された31.5%
ある程度反映された57.0%
あまり反映されなかった10.5%
まったく反映されなかった0.5%
わからない0.5%

※n=200。単一回答。

Q3:新しいECシステムを想定どおり運用できるまで、どのくらいかかった?

新しいECシステムが「当初想定していたとおりに運用できる」状態になるまでの期間は、「3~6カ月未満」35.5%が最多でした。「6カ月~1年未満」12.0%、「1年以上」5.0%、「いまも想定どおりには運用できていない」0.5%と合わせ、稼働開始から3カ月以上かかった人は53.0%と半数を超えます。「稼働開始時点から問題なく運用できた」は17.0%にとどまりました。

回答選択肢割合
稼働開始時点から問題なく運用できた17.0%
3カ月未満30.0%
3~6カ月未満35.5%
6カ月~1年未満12.0%
1年以上5.0%
いまも想定どおりには運用できていない0.5%
わからない0.0%

※n=200。単一回答。

Q4:移行・立ち上げ期に最も苦労したことは何?

新しいシステムへの移行・立ち上げ期に最も苦労したことは、「データの移行業務の切り替え・一時停止への対応」30.0%が最多で、「社内での教育・定着」24.0%、「旧システムにあった機能が使えなくなった」21.5%が続きました。「特に苦労したことはない」は4.5%です。

回答選択肢割合
データの移行業務の切り替え・一時停止への対応30.0%
社内での教育・定着24.0%
旧システムにあった機能が使えなくなった21.5%
外部システム・ツールとの再連携11.5%
スケジュールの遅延8.5%
特に苦労したことはない4.5%
その他0.0%
わからない0.0%

※n=200。単一回答。

Q5:当初想定していなかった追加費用は、どのくらい発生した?

当初想定していなかった追加費用は、「当初想定の1.2~1.5倍未満」42.0%が最多で、「1.2倍未満」34.0%が続きました。「発生していない」は13.5%です。当初想定の1.2倍以上に膨らんだ人は52.0%です。

回答選択肢割合
発生していない13.5%
当初想定の1.2倍未満34.0%
当初想定の1.2~1.5倍未満42.0%
当初想定の1.5~2倍未満8.0%
当初想定の2倍以上2.0%
費用については把握していない0.5%

※n=200。単一回答。

※関連記事:
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Q6:導入してから初めて分かった「想定外」は何?

契約前には分からず、導入してから初めて分かった想定外のことは、「保守・更新の負担が想定より重かった」39.0%、「サポートの対応範囲が想定より狭かった」37.0%、「管理画面での日々の作業が想定より煩雑だった」30.0%が上位でした。「想定外だったことはない」は9.0%でした。上位3項目はいずれも、稼働後の運用フェーズで表面化する項目です。

回答選択肢割合
保守・更新の負担が想定より重かった39.0%
サポートの対応範囲が想定より狭かった37.0%
管理画面での日々の作業が想定より煩雑だった30.0%
必要な機能が別途有償オプションだった25.0%
外部システム・ツールとの連携に制約があった21.5%
既存データの移行範囲が想定より狭く、追加作業が必要だった16.5%
事業の変化に合わせた契約・構成の見直しがしづらかった6.5%
想定外だったことはない9.0%
その他0.0%
わからない0.0%

※n=200。複数回答(3つまで)。

Q7:ベンダーについて、契約前に見抜けなかったことは何?

現在のシステムのベンダーについて契約前には見抜けなかったと感じることは、「担当者が頻繁に代わる」35.0%、「専門用語が多く説明が分かりにくい」34.0%、「改善や活用の提案がない」27.5%が上位でした。「契約前の想定どおりだった」は11.0%です。

回答選択肢割合
担当者が頻繁に代わる35.0%
専門用語が多く説明が分かりにくい34.0%
改善や活用の提案がない27.5%
追加費用の説明が不透明25.0%
問い合わせへの回答が遅い21.5%
窓口が分かれていて手間がかかる17.0%
自社の事業を理解してくれない9.0%
契約前の想定どおりだった11.0%
その他0.0%
わからない0.5%

※n=200。複数回答(3つまで)。

Q8:リプレイス後も解決していない、または悪化した項目は何?

リプレイス後も最も解決していない、または以前より最も悪くなったと感じる項目は、「カスタマイズ性・デザインの自由度」15.0%、「費用」14.5%、「機能の不足」14.0%が上位で、回答は分散しました。コストに関する項目では、「費用」14.5%に加えて「追加開発費の発生」も11.0%あがっています。「解決していない、または悪くなったと感じる項目はない」は9.0%です。

回答選択肢割合
カスタマイズ性・デザインの自由度15.0%
費用14.5%
機能の不足14.0%
追加開発費の発生11.0%
セキュリティ10.0%
サポート体制10.0%
アップデート・機能改善の継続性7.0%
他システム・外部ツールとの連携3.5%
日々の運用のしにくさ3.0%
データの分析・活用のしにくさ2.0%
解決していない、または以前より悪くなったと感じる項目はない9.0%
その他0.5%
わからない0.5%

※n=200。単一回答。

Q9:リプレイスを実施したことを、振り返ってどう感じている?

リプレイスを実施したことについては、「実施してよかった」29.5%、「おおむねよかった」53.5%で、合わせて83.0%が肯定的に評価しています。「あまりよかったとは思えない」は2.0%、「実施しなければよかったと思う」は1.0%です。

回答選択肢割合
実施してよかった29.5%
おおむねよかった53.5%
どちらとも言えない14.0%
あまりよかったとは思えない2.0%
実施しなければよかったと思う1.0%

※n=200。単一回答。

Q10:現在のシステムから、さらに乗り換えを検討している?

現在のシステムから他のECシステムへの乗り換えについては、「すでに乗り換えの検討・情報収集を始めている」25.0%、「数年以内には見直したいと考えている」45.5%で、合わせて70.5%が次の見直しを視野に入れています。「現在のシステムを長く使い続けたいと考えている」は4.0%でした。Q9で83.0%がリプレイスを肯定的に評価していることと合わせると、リプレイスは「完了したプロジェクト」ではなく、次の見直しまでの一区切りとして捉えられている実態がうかがえます。

回答選択肢割合
すでに乗り換えの検討・情報収集を始めている25.0%
数年以内には見直したいと考えている45.5%
いまのところ見直す予定はない25.0%
現在のシステムを長く使い続けたいと考えている4.0%
わからない0.5%

※n=200。単一回答。

※関連記事:
ECカート乗り換えのタイミングはいつ?判断サイン5つとよくある先送りの末路

調査から見えた5つのポイント

調査結果から、ECシステムのリプレイスの「その後」について5つのポイントを整理しました。

ポイント1:「よかった」と「また見直したい」が同時に起きている

リプレイスを肯定的に評価した人は83.0%にのぼる一方、次の乗り換えを検討中または数年以内に見直したい人は70.5%です(Q9・Q10)。リプレイスの成否は「やってよかったか」だけでは測れず、次の見直しまでの期間をどれだけ延ばせるかも問われます。

ポイント2:追加費用が発生しなかったのは13.5%にとどまる

当初想定していなかった追加費用が「発生していない」人は13.5%で、当初想定の1.2倍以上に膨らんだ人は52.0%でした(Q5)。リプレイス後に残る課題でも、「費用」14.5%、「追加開発費の発生」11.0%があがっています(Q8)。見積もり段階で確認すべきは、追加費用が発生する条件です。

ポイント3:稼働開始はゴールではない

新しいシステムを想定どおりに運用できるまで3カ月以上かかった人は53.0%で、稼働開始時点から問題なく運用できたのは17.0%でした(Q3)。立ち上げ期の苦労は「データの移行業務の切り替え・一時停止への対応」30.0%と「社内での教育・定着」24.0%が上位です(Q4)。スケジュールは、稼働後の安定化期間まで含めて見込んでおくのが現実的です。

ポイント4:想定外は「運用フェーズ」に集中している

導入後に分かった想定外の上位は「保守・更新の負担」39.0%、「サポートの対応範囲」37.0%、「管理画面での日々の作業」30.0%で、いずれも稼働後に表面化する項目です(Q6)。ベンダーについても「担当者が頻繁に代わる」35.0%、「専門用語が多く説明が分かりにくい」34.0%が上位でした(Q7)。機能比較だけでは見えない運用体制が、選定時の盲点になっています。

ポイント5:リプレイスの動機も、残る課題も1つに絞れない

リプレイス前の最大の不満は「費用」18.5%、「機能の不足」18.0%などに分散し(Q1)、リプレイス後に残る課題も最大で15.0%と分散しています(Q8)。何を解決するためのリプレイスなのかを事前に絞り込まなければ、評価の軸もぶれやすくなります。

調査を踏まえたメルカートの考え方

本調査が示したのは、リプレイスを肯定的に評価しながらも、7割が次の見直しを視野に入れているという実態です。追加費用(Q5:1.2倍以上が52.0%)、安定運用までの期間(Q3:53.0%が3カ月以上)、導入後の想定外(Q6:保守・更新の負担39.0%)は、いずれも契約前の機能比較では見えにくい、運用フェーズの課題です。

次の見直しを先延ばしできるリプレイスにするには、選定時の評価軸に「稼働後の運用」を加えておくべきです。具体的には、保守・アップデートを誰がどこまで担うのか、サポートの対応範囲はどこまでか、追加費用が発生するのはどのような条件か、の3点を契約前に確認しておくと、想定外を減らせます。

メルカートは、SaaS型のクラウドECプラットフォームとして、システムのアップデートを継続的に提供しながら、構築から運用までを支援しています。EC構築市場で18年連続シェアNo.1(※)を獲得する「ecbeing」のノウハウを継承しており、事業規模が大きくなった場合には、大規模EC向けパッケージのecbeingへスムーズに移行することもできます。

※2008~2025年度、EC サイト構築(カスタマイズ型、SaaS/PaaS)市場占有率。2022年度まで富士キメラ総研の過去の調査結果を基に自社推定、2023年度以降は富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場」より

※関連記事:
ecbeingとメルカートの違いは?同グループ2製品をフラット比較

まとめ

本調査から、ECシステムのリプレイスを83.0%が肯定的に評価する一方で、70.5%が次の見直しを視野に入れているという、評価と意向のねじれが明らかになりました。追加費用が発生しなかった人は13.5%にとどまり、53.0%が想定どおりの運用までに3カ月以上を要しています。導入後の想定外は、保守・更新の負担やサポートの対応範囲といった運用フェーズに集中していました。

リプレイスの成否を分けるのは、稼働開始までよりも、稼働後の運用を契約前にどこまで見通せるかです。本調査の全データは、プレスリリースや社内資料への引用にご活用ください。

よくある質問

ECシステムをリプレイスした企業の満足度はどれくらいですか?

本調査では、リプレイスを「実施してよかった」29.5%、「おおむねよかった」53.5%で、83.0%が肯定的に評価しました。一方で、70.5%は次のECシステムへの乗り換えを検討中、または数年以内に見直したいと回答しており、満足と再リプレイスの意向が同時に存在しています。

ECシステムのリプレイスで、想定外の追加費用はどれくらい発生していますか?

本調査では、当初想定していなかった追加費用が「発生していない」人は13.5%にとどまりました。最も多いのは「当初想定の1.2~1.5倍未満」の42.0%で、1.2倍以上に膨らんだ人は52.0%です。

新しいECシステムが想定どおり運用できるまで、どのくらいかかりますか?

本調査では、「3~6カ月未満」が35.5%で最多でした。稼働開始から3カ月以上かかった人(いまも運用できていない人を含む)は53.0%で、稼働開始時点から問題なく運用できた人は17.0%にとどまります。

NEXT STEP

いまの構成のまま、3年でいくらかかるか出せます

現在のカート・売上規模・運用体制をうかがえば、その場で3年総額の試算をお出しします。乗り換えるべきかどうかの判断材料としてお使いください。