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COLUMN

ECサイトでもアレルギー表示は重要! 食品表示のポイントを解説

ECサイト上の食品表示には食品表示基準が適用されませんが、消費者庁はガイドブックで店頭と同じ項目の掲載を勧めています。最も注意したいのはアレルギー表示で、特定原材料9品目を中心に、食品に含まれているものを示します。

公開: 2022-08-26最終更新: 2026-10-06監修: 渡邉 章公ecサイト作り方業務

この記事は選定の観点をまとめたものです。自社の条件で比較したい場合は、3年総額の試算が早いです。

はじめに

2020年初頭の新型コロナウイルスの感染拡大によって、インターネットを通じて買い物を行える、ECサイト(ネットショップ)を使った食品類の購入が増えています。食品をECサイトで販売する場合は、ユーザーに多くの情報を提供して、信頼感を抱いてもらうことが重要です。

しかし、具体的にどのような情報を表示すれば良いのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、ECサイトにおける食品表示の基準や、特に注意したいアレルギー表示の作り方についてご紹介します。

食品ECの販売形態や市場規模、成功のコツといった全体像は、食品ECとは?で整理しています。

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食品表示法とは?

食品表示法とは、名前の通り、食品の安全性などを確かめる際の判断材料となる「食品表示」に関する基準を定めた法律です。表示事項や方法は食品によって異なりますが、原材料名や原産地、賞味期限、消費期限といった内容を、食品の包装容器などに明記することが求められています。

しかし、ECサイト上の食品表示情報の掲載には、食品表示基準が適応されません。商品の包装容器とサイト上に記載されている情報が、大きく異なる可能性もあるということです。

そこで、2022年(令和4年)6月に、消費者庁は『インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック』を公表。ECサイト上でも、食品表示基準に沿った事項を掲載することを推奨しています。※1

食品表示情報をECサイト上で掲載すれば、サイトを訪れたユーザーに安心感や信頼感を与えられるでしょう。正しい情報を掲載していれば、売上のアップや問い合わせの減少といった効果も期待できます。

※1 消費者庁『インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック』

https://www.caa.go.jp/notice/assets/food_labeling_cms202_220615_02.pdf

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ECサイトにおける食品表示の項目とポイント

具体的にECサイト上ではどのような項目を掲載すれば良いのでしょうか。ガイドブックが示す項目を基本として、表示項目のポイントをご紹介します。

期限情報

消費期限や賞味期限など、食品がいつまで食べられるのかは、消費者が特に気にする情報といえるでしょう。店頭であれば簡単に確認できる情報ですが、ECサイトでは注文から配送までのタイムラグなどがあるため、具体的な期限をサイト上に掲載するのは困難です。

ガイドブックでは、サイト全体方針掲載、期限表示、期限残表示、具体的な年月日表示の4つの手法を紹介しています。

【サイト全体方針掲載】

「本サイトでは、当社が定めた日数以上の期限を残した商品のみ、出荷しています」など、サイト全体で商品の期限情報を提示する方法です。具体的な情報提供が困難な場合に有効です。

【期限表示】

「製造日から〇日」「賞味期限:〇日」などと記載する方法です。食品そのものの情報なので、配送状況などに左右されず、企業側は簡単に管理できます。

一方で、「賞味期限は配送後〇日」とユーザーに誤認される、商品到着から実際に食べられる期間がわかりにくいといったデメリットに注意が必要です。

【期限残表示】

「出荷日(到着日)より1週間」など、具体的にいつまで食べられるかを明記する方法です。具体性が高く、ユーザーニーズに近い情報を提供できます。

ただし、配送状況などにより期限がズレる可能性もあります。

【具体的な年月日表示】

具体的な賞味・消費期限を明記する方法です。クリスマスケーキやおせちといった到着日が明確に決まっている食品や、賞味期限が極端に短い食品に有効です。

アレルギー情報

アレルギー、サイト記載例

安全に関わるアレルギー情報の表示も重要です。アレルギー表示があることで、食べられる食品かどうかをユーザーが判断できるようになります。

他の情報と独立した事項欄を作成して目立つようにする、アレルギー物質の一覧表を作るなど、わかりやすく表示することが重要です。

原材料関連情報

原材料表記例

アレルギーの原因物質(アレルゲン)だけでなく、原材料や添加物、遺伝子組み換えの有無など、原材料に関連した情報も大切です。原則として、原材料は使用している割合の多いものから順に記載します。

ECサイトは包装容器よりもスペースがあるため、原材料名と添加物の項目を分けて示すなど、一目でわかりやすいデザインにするのも良いでしょう。

産地情報

生鮮食品を筆頭に、口に入れる食べ物に関しては産地の情報もニーズが高いです。

食品表示基準においても、最も使われている原材料の原産地の記載が求められています。

使用量が最も多い原材料は、産地情報を記載しましょう。その他の原材料の産地情報も盛り込むと、よりユーザーが安心できるサイトになります。

保存方法

サイトへの保存方法の記載例

保存方法も、ユーザーにとっては大切な情報です。そのまま記載するのも良いですが、アイコンを使ったり、冷蔵と常温で色を分けたりすると、より直感的にわかりやすくなります。

「直射日光の当たらない涼しい場所で保管してください」など、具体的な保存方法を掲載すると、より充実したサイトになります。

栄養成分表示

食品表示基準では、「熱量(カロリー)」「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」「ナトリウム(食塩相当量で表示)」の順に栄養成分を表示することとされています。

ECサイトにおいても、この順番に即して掲載することが望ましいでしょう。

1袋あたりや、1食分など、直感的にわかりやすい単位で掲載するのがおすすめです。

その他の情報

ECサイトならではの情報の記載も重要です。例えば、ECサイトでは複数個をまとめ買いするユーザーも多いと考えられます。食品1個の内容量だけでなく、まとめ買い時の総重量も記載しておくと、サイトの利便性を高められます。

また、商品そのもののサイズと配送時の寸法なども記載しておくと便利です。実店舗と異なり、商品の見た目は写真でしか判断できません。サイズが大きく冷蔵庫に入らない、思っていたより小さかったといった理由で、トラブルにつながる恐れがあります。

商品サイズの数字を記載したり、他のアイテムと大きさを比較した写真を用意したりすると、ユーザーも判断しやすくなるでしょう。

アレルギー表示の作り方

食品表示を掲載する際に、最も気をつけたいのがアレルギー表示です。場合によっては、消費者の健康や命に関わる事故に発展する恐れもあります。

アレルギー表示を作る際は、最低限以下の2点を踏まえておきましょう。

対象品目を覚えておくと便利

最初に、アレルゲンとして表示する義務がある対象品目を覚えておきましょう。基本的に、表示の対象となっているのは、以下の原材料です。

対象品目の表

【特定原材料】

えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、カシューナッツ

【特定原材料に準ずるもの】

アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、ピスタチオ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

特定原材料は、症例が多い・重篤などの理由で表示が義務となっているもの、特定原材料に準ずるものは、可能な限り表示を推奨する材料です。

※2026年4月1日施行の食品表示基準の改正で、カシューナッツが特定原材料に、ピスタチオが特定原材料に準ずるものに加わりました。カシューナッツの表示には2028年3月31日までの経過措置があります(消費者庁)。

ページ上でアレルギーの原因となる原材料を一覧表示し、食品に含まれているものは色付けする、〇などの記号で区分けするなど、サイトを見た人が直感的にわかるように工夫すると良いでしょう。

特定原材料は9つと少ないため、商品一覧ページに情報として記載するのもおすすめです。

食品に「含まれている」ものを表示する

アレルギー表示を記載する際に注意したいのが、食品作りに使用したものではなく、食品に含まれているものを表示する点です。

例えば、卵を使っていない食品だとしても、使用した添加物などに含まれている可能性は捨てきれません。

添加物や原材料の製造に使われていたり、製造時に混入したりする可能性を考慮することが大切です。

ただし、「小麦が入っている可能性があります」といった表示は認められていません。原材料や添加物の規格を確認したり、製造工場でアレルゲンを使った食品を製造している場合はその旨を記載したりするといった対策が求められます。

トクホ(特定保健用食品)とは?

トクホ(特保)は「特定保健用食品」の略で、人の生理機能などに影響を与える成分を含んだ食品のことです。より具体的には、含まれている成分が健康の維持増進に役立つと科学的に証明されたうえで、効果や安全性を国が審査し、消費者庁が認可した食品を指します。

トクホマーク

トクホマーク

コロナ禍による健康志向の高まりなどにより、近年はECでも市場規模が拡大しつつあるジャンルです。

日本では、「健康食品」と呼ばれる食品が多く流通していますが、サプリメントや栄養補助食品などの名称には、基本的に法律上の定義がありません。サプリメントなどの一般的な食品は、「機能」をうたうことが不可能です。

例えば、ただの食品が「体力増強・疲労回復」や「体質改善」といった効果効能を表示したり、「○○が気になる方に」などの効果があると思わせる表示をしたりするのは違法です。

一方で、トクホは専用のマークとともに、「脂肪の吸収を抑える」や「お腹の調子を整える」などの機能を表示して販売することが許可されています。ただし、「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」という文言の記載が義務づけられている点に注意が必要です。

トクホで表示できる効果の例

トクホには、さまざまな機能を持つ食品が登録されています。具体的にどのような表示が許可されているのかを確認しておくと、商品を取り扱う際に役立つでしょう。

トクホで表示できる効果の代表的な例としては、以下が挙げられます。

  • お腹の調子を整える
  • 食後の血糖値の上昇を緩やかにする
  • 血圧が高めの方に
  • カルシウムの吸収を助ける
  • 体脂肪が気になる方に
  • 歯の健康維持に役立つ
  • 肌が乾燥しがちな方に など

トクホ以外の保健機能食品——栄養機能食品と機能性表示食品

トクホ以外にも、「栄養機能食品」や「機能性表示食品」なども、保健機能食品に分類されます。それぞれ表示可能な効果効能が異なるため、違いを押さえておきましょう。

栄養機能食品

ビタミンやミネラルなど、特定の栄養成分を補給するための食品です。科学的根拠が明確な栄養成分を基準量含んでいれば、特別な許可なしに「栄養機能食品」と表示できます。

補給できる栄養素の名称に加えて、1日の摂取目安量や摂取する際の注意事項の表示も義務づけられている点に注意が必要です。

ビタミンCやビタミンD、ビオチン、葉酸といったビタミン類や、亜鉛やカルシウムなどのミネラル、DHAやEPAといったn-3系脂肪酸(オメガ3)などが、規格基準として定められている栄養素の例です。

機能性表示食品

国のルールに基づき、食品の安全性や機能性に関する科学的根拠などを消費者庁に届け出た食品です。トクホと同様に保健機能を表示できますが、機能性表示食品は消費者庁に個別で審査や許可を受けたものではありません。あくまでも事業者の責任において、機能を適切に表示する必要があります。

健康食品の広告表現で違法になりやすい線引き

薬機法や景品表示法にも注意が必要です。トクホはあくまでも食品で、病気を治したり予防したりする医薬品ではありません。原則として、「がんが治る」「高血圧を改善」といった疾病名を出して、治療や改善をうたう表示は禁止です。

ただし、「カルシウム」や「葉酸」に関しては、「骨粗しょう症のリスクを低減する可能性がある」などの効果効能を表示することが認められています。

また、トクホは特定の用途においてのみ、表示を許可されています。明らかに事実に反する文言や、優良誤認を招くような表示を記載すると、誇大表示と判断される恐れがある点にも注意が必要です。

消費者庁の公開している資料では、「血糖値が気になり始めた方に適した食品です」という表示許可を受けたにも関わらず、容器や包装に「血糖値を下げる」と表示するのは虚偽誇大表示に当たる恐れがある、としています。※1

文言は適切でも、消費者が「この食品を摂取すれば血糖値が下がる」と意識するような写真や画像を用いると、誇大表示に当たる恐れがあるため注意しましょう。

※1 参照:消費者庁『健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について(令和2年4月1日一部改正)』

https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/extravagant_advertisement/pdf/extravagant_advertisement_200331_0001.pdf

ユーザーに必要な情報の記載が重要

ECサイトは、基本的に写真やテキスト情報などで商品を紹介しなければいけません。実物を見たり触ったりできる実店舗に比べると、どうしても情報量が限られやすいです。

特に、実際に口にする食品類は、安全性という観点からも、しっかりとユーザーに情報を提供する必要があります。

ご紹介した内容を参考に、商品ページの情報を充実させていきましょう。

温度帯別の配送、のしや複数配送先のギフト対応、定期便・頒布会など、食品ECに必要な機能は食品ECのメルカートでまとめています。

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よくある質問

ECサイトで食品を販売する際、アレルギー表示はなぜ重要ですか?

食品アレルギーは重篤なアレルギー反応を引き起こす可能性があり、消費者の健康・命に直結する情報です。実店舗と異なりユーザーが商品を直接確認できないECサイトでは、商品ページに正確なアレルギー情報を掲載することが消費者の安全を守る基本となります。

アレルギー表示で「含まれている可能性がある」と記載してもよいですか?

いいえ、認められていません。曖昧な表現は避け、原材料・添加物の規格を確認したうえで、食品に実際に含まれているものを正確に表示することが求められます。製造工場で同じアレルゲンを使用している場合は、その旨を明記しましょう。

アレルギー表示はどこに掲載するのが効果的ですか?

他の情報と独立した欄を設けて目立たせることが重要です。アレルギー物質の一覧表を作成し、含まれているものを色付けや記号で区分けすると、ユーザーが直感的に確認できます。商品一覧ページへの掲載も、購入前の確認を促すうえで効果的です。

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