COLUMN
実店舗とオンライン上のECサイトはどちらがおすすめ? 2つの特徴を比較
実店舗とECサイトの大きな違いは、売る場所と時間、そしてコストです。実店舗は営業時間中に来店できる人だけが買えますが、ECサイトは端末とネット環境があればいつでもどこからでも買えます。
はじめに
ECサイト(ネットショップ)を使って、オンライン上で商品の購入を行うユーザーが増えています。実店舗だけでなく、ECサイトも開設して売上を増やしていきたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実店舗とECサイトにはさまざまな違いがあります。経験がない場合は、運営を軌道に乗せることは難しいかもしれません。
ここでは、実店舗とECサイトの違いを比較表で整理し、それぞれのメリット・デメリット、両立させる具体策、実店舗の事業者がECを始める前に決めることをご紹介します。
実店舗とECサイト(オンラインショップ)の違い
| ECサイト(オンラインショップ) | 実店舗 | |
|---|---|---|
| 商圏 | 日本全国。越境ECなら海外も | 来店できる範囲(店舗の周辺) |
| 集客方法 | SEO・ネット広告・SNS・メール | 立地・チラシ・看板・SNS・ネット広告 |
| 営業時間 | 基本は24時間365日 | 営業時間内のみ |
| 購入までの判断材料 | 商品写真・説明・レビュー | 実物を見て触る・スタッフの接客 |
| 決済方法 | クレジットカード・コンビニ払い・後払い・代金引換など | 現金・キャッシュレス |
| 配送 | 送料がかかる | 持ち帰りなら送料はかからない |
| 安心感 | サイトの信頼性を伝える工夫が要る | 対面で安心感を得やすい |
| 在庫 | 倉庫にまとめて持てる | 店舗ごとに持つ |
| 顧客データ | 購入・閲覧の履歴が残る | 会員登録やポイントカードが無いと残りにくい |
具体的に、実店舗とECサイトはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの大きな違いを、3つご紹介します。
場所や時間
最も大きく異なるのが、商品を販売する場所や時間です。
実店舗の場合は、24時間営業のコンビニなどを除いて、商品を購入できるのは「お店の営業時間中に来店できる顧客」に限られます。
一方で、ECサイトはスマホやタブレット、パソコンといったデバイスとインターネットに接続できる環境があれば、どこからでも好きな時に商品を購入することができます。
コスト
初期投資や運営にかかるコストも、それぞれで大きく異なる場合があります。
実店舗だと、土地代や内装・外装の工事費、商品陳列用の什器の購入費などが、初期投資としてかかります。開店後は、店員の人件費や光熱費といった維持費も必要です。
具体的な金額は立地や店舗の広さ、取り扱う商品点数などに左右されますが、比較的コストがかかりやすい傾向にあります。
ECサイトの場合は、開業にかかる費用はインターネット回線やサーバー費、サイト構築費、仕入れ在庫費などです。人件費もかかりますが、実店舗よりも少ない人員で運営できる場合もあります。光熱費や家賃、什器購入費は不要なので、実店舗に比べて低コストで運営を始めることが可能です。
また、利用するカートサービスによっては、ECサイトを無料で構築することもできます。
集客・接客の方法
集客や接客の方法も大きく異なります。
実店舗では、チラシを配ったり店舗の外観にこだわったり、SNSを活用したりして集客を促します。ユーザーが直接お店に来るため、コミュニケーションを取りながら商品を販売することが可能です。
ECサイトでは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンでページが上位に表示されるように「SEO対策」を行ったり、リスティング広告を出稿したりするのが集客の基本です。
対面の接客ができない分、チャットや問い合わせ窓口、レビューで、購入前の疑問に答える仕組みを用意することが大切です。
実店舗の特徴
それぞれの大まかな違いがわかったところで、それぞれのメリットやデメリットも確認しておきましょう。
最初に、実店舗の特徴をご紹介します。
商品の魅力を伝えやすい
実店舗の大きなメリットは、顧客がお店に来店することです。実際に商品を見たり手に持ったりできるため、商品のサイズや質感といった詳細を正確に伝えられます。
アパレルの場合は、実際に試着してサイズ感などを確認することも可能です。
また、顧客と対面して接客を行えるため、どのような商品を探しているのか、この商品の強みは何かなど、顧客の要望や疑問点をその場で解決することもできます。
顧客の声を聞きやすい
顧客の声を聞きやすい点も、実店舗のメリットです。商品の質やサービス、店舗の雰囲気など、顧客の声を聞きやすく、改善点を見つけることができます。
顧客の声を反映したり、困っている顧客に丁寧に対応したりすることで、接客に好感を抱いてくれた顧客がリピーターになることもあるはずです。
コストがかかりやすい
家賃や光熱費、設備費、人件費といったコストがかかりやすい点は、実店舗におけるデメリットといえます。初期投資が高額になりやすく、出店にはある程度のリスクが伴います。
また、営業する場所や時間が制限される点もデメリットのひとつです。遠くに住む人は来店しにくいため、必然的に来店する層が限られてしまいます。
販売する商品などによりますが、基本的には幅広い顧客に来店してもらうよりも、顧客とのコミュニケーションを密に行い、リピーターを増やすことが求められるでしょう。
ECサイトの特徴
ECサイトには、どのような特徴があるのでしょうか。ECサイトを運営するメリット・デメリットとしては、以下の点が挙げられます。
時間や場所に左右されない
前述の通り、ECサイトはインターネット環境があれば、時間や場所に関係なく誰でも商品を購入できます。商圏が限られないので、日本全国のユーザーに商品を販売することが可能です。
サイトの外国語対応などを進めれば、海外のユーザーに商品を販売する「越境EC」にチャレンジすることもできます。
商圏を世界中に拡大できる可能性を秘めている点は、少子高齢化や国内市場規模の縮小が叫ばれる日本において、大きなメリットといえるでしょう。
コストがかかりにくい
実店舗に比べると初期投資や維持費といったコストがかかりにくい点も、ECサイトのメリットです。場合によっては、初期費用をかけずにネットショップを立ち上げることもできます。
コストを抑えながら事業をスタートできるうえに撤退もしやすいため、実店舗を構えるよりもリスクが低く、気軽に始められるでしょう。
サイト運営のノウハウが必要
商圏を広げられ、コストがかかりにくいなどのメリットがある一方で、ECサイトの運営にはノウハウが必要です。
基本的に、ECサイトは立ち上げてすぐにユーザーが集まるわけではありません。SEO対策でサイトの評価を高めたり、リスティング広告を出稿したりと、ユーザーを集める施策を行う必要があります。
在庫管理や梱包、発送作業など、商品販売にかかる業務量が多い点もデメリットといえるでしょう。
また、実店舗の場合は近隣の店舗だけですが、ECサイトはネット上のすべてのサイトが競合になります。価格競争に巻き込まれたり、より魅力のある競合他社にユーザーが流れたりする恐れも捨てきれません。
それぞれを上手に使い分けよう
実店舗とECサイトは、それぞれ異なる強みを持っていて、どちらの方が優れていると一概に言い切ることはできません。
人口が少ない、商品を購入しそうな層が周囲にいないといった場合は、ECサイトを活用した方が良いでしょう。反対に、商品の良さやこだわりを余すことなく伝えたい、顧客とのコミュニケーションを重視したいといった場合は、実店舗の方がメリットは大きいはずです。
とはいえ、必ずどちらかを選んで商品販売を行う必要はありません。実店舗とECサイトを連結させて、それぞれの強みをいかした使い分けを行うことをおすすめします。
実店舗やECサイトなどの複数のチャネル(顧客との接点)を連携させて、顧客・商品のデータを一元化することで、顧客体験を高めることを心がけましょう。
例えば、サイトで購入した商品を近くの店舗で受け取るなどの施策が、オムニチャネルに当たります。
顧客満足度の向上だけでなく、データの一元管理によって在庫管理などにかかるコストの削減にもつながります。
実店舗とECを両立させる具体策
店舗とECをつなぐ施策は、次のように小さく始められるものから進めるのが現実的です。
・ECで注文して店舗で受け取る:送料をかけずに受け取れ、来店のきっかけにもなります
・店舗の在庫をECで見せる:「近くの店舗にあるなら見に行く」という買い方を用意できます
・会員とポイントを共通にする:店舗とECのどちらで買っても同じ顧客として扱えます
・ECの購入・閲覧の履歴を接客に生かす:店舗スタッフが顧客の好みを踏まえて提案できます
※関連記事:
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実店舗の事業者がECを始める前に決めること
実店舗を持つ事業者がECを始めるときは、サイトを作る前に次の4つを決めておくと、立ち上げ後の混乱を防げます。
1. ECで扱う商品と価格
店舗と同じ商品をすべて載せるのか、送りやすい商品やECの限定品に絞るのかを決めます。店舗とECで価格を変えるかどうかも、顧客の混乱を避けるために先に決めておきましょう。
2. 在庫を共通にするか分けるか
店舗とECで在庫を共通にすると売り逃しを減らせますが、在庫数を正しく連携する仕組みが必要です。分ける場合は、それぞれの在庫の持ち方と補充のルールを決めます。
3. 配送と返品のルール
送料・お届け日数・返品の条件を決め、ECで買った商品を店舗で返品できるかも含めて案内できるようにします。
4. 運営の担当
商品登録・受注・問い合わせ・発送を誰が担うかを決めます。店舗スタッフが兼務する場合は、店舗の忙しい時間帯と重ならない運用を考えます。
実店舗とECサイトの両立にはメルカートがおすすめ
実店舗もECサイトも、それぞれメリット・デメリットを持っています。どちらかがより優れていると考えるのではなく、どちらも有効活用することが大切です。
経済産業省の調査では、2025年の物販系BtoC-ECのEC化率は9.80%です(令和7年度 電子商取引に関する市場調査・2026年10月公表)。物販の多くはいまも店舗などEC以外で買われていますが、ECの比率は年々上がっています。実店舗だけで商品販売を行っていた事業者の方は、ECサイトの運営も始めてみてはいかがでしょうか。
メルカートは、EC未経験の方でも安心してお使いいただけます。実店舗だけでなくECサイトも運営したいと考えている場合は、お気軽にお問い合わせください。
店舗在庫の表示など、店舗とECをつなぐ機能も備えています。会員の統合や在庫の可視化の進め方はOMOのページで紹介しています。
よくある質問
実店舗とECサイトはどちらがコストを抑えられますか?
初期投資・維持費ともにECサイトの方が低く抑えやすい傾向があります。実店舗は家賃・内装・人件費・光熱費などの固定費が重くなりがちですが、ECサイトはサーバー費やサイト構築費が主なコストで、少人数での運営も可能です。
実店舗とECサイトを両方運営するメリットは何ですか?
それぞれの強みを活かしながら顧客接点を広げられる点が最大のメリットです。店舗での体験価値とECの広い商圏を組み合わせることで、顧客データの一元管理や在庫コストの削減など、オムニチャネル戦略による相乗効果が期待できます。
ECサイトで集客するにはどうすればよいですか?
SEO対策・リスティング広告・SNS活用の3つが基本の集客手段です。サイト開設直後は検索順位が上がりにくいため、広告で初期流入を確保しながら、中長期ではSEO対策でオーガニック集客を伸ばしていく複合アプローチが効果的です。
NEXT STEP
管理画面で、この施策がどう動くか見られます
実際の管理画面を操作した動画と、施策ごとの進め方をまとめた資料をご用意しています。設定の手間と、運用に必要な体制のイメージがつきます。