自社ECサイトを成功させるには? 戦略の基本と施策例を解説

ECサイト(ネットショップ)を多くのユーザーが使うようになり、簡単にサイトを開設できるサービスも普及したことから、多くの事業者がECサイトの運営に取り組み始めています。

しかし、開設が簡単にできるようになったとはいえ、売上を伸ばして成功するかどうかは別問題です。ECサイトの売上がなかなか伸びないと、悩んでいる事業者の方も多いでしょう。どうすれば、ECサイト運営を成功に導けるのでしょうか。

ここでは、ECサイトを成功させる基本的な戦略や、売上アップを目指すために取り組みたい施策例などをご紹介します。

   

ECサイトを成功させる戦略の基本

多くの場合、「成功しているECサイト」とは「売上を伸ばして利益を上げているサイト」のことを指すはずです。ECサイトにおける売上は「サイトを訪問したユーザー数(集客数)×購入率(CVR)×客単価」で計算できます。

 
集客数 ECサイト訪問者数
CVR(購入率) サイト訪問数=100、購入数=10の場合、CVRは10%
客単価 ネット広告・SNS・SEO施策
 

つまり、この3つの要素を改善していくことが、成功させるための基本です。では、どのようにそれらの要素を改善していけば良いのでしょうか。

競合サイトの分析を行う

最初に、競合他社の運営しているサイトを分析し、自社の差別化を図る必要があります。他社商品と自社商品が似ていて、価格は他社の方が安い場合は、ユーザーが購入してくれる可能性は低くなるはずです。

ECサイトの売上をアップさせたいと考えている場合は、商品の個性を際立たせ、自社で買うメリットを作る必要があります。

 

どのようなユーザーに届けたいのか、購入によってユーザーにどんなメリットを与えられるかなどを考えることが大切です。競合他社のサイト分析や差別化の検討は、サイト運用の方向性を決めることにもつながります。

コンテンツを充実させる

ECサイトは商品を販売することが目的ですが、実店舗とは異なり、商品を実際に見たり手に取ったりすることができません。商品の販売ページがあるだけでは、商品の魅力や特徴が伝わらない恐れがあります。

 

使い方や特徴など、商品が詳しくわかるコンテンツを充実させるようにしましょう。商品に興味を持っているユーザーが、購入してくれる可能性を高められます。

また、コンテンツを充実させることで、更なる集客につなげられる点もメリットです。

購入までのストーリーを明確にする

ユーザーがサイトを訪れてから商品を購入するまでの流れ(ストーリー)を明確にしておくことも重要です。

 

例えば、アパレル系のECサイトで、「ジャケットを使ったおしゃれな着こなし方」を紹介するコンテンツを作るだけでは、集客は見込めても商品購入までつながらない可能性があります。

コンテンツ内で自社商品を紹介し、興味を持ったユーザー用に商品詳細のコンテンツを用意するなど、サイト内でのユーザーの動きを意識することが重要です。

 

また、購入までのストーリーを明確にしておけば、ターゲットとしているユーザーがどのようなシーンで自社サイトに訪れるかを想像しやすくなります。

どんなキーワードに対して広告を出稿すれば良いのか、どのようなコンテンツを用意するべきなのかといった判断材料が生まれるため、集客を行いやすくなるでしょう。

ユーザーの不安をなくす

ユーザーがECサイトでの購入を躊躇する理由のひとつとして、商品や売り手を実際に見ることができないという不安感が挙げられます。購入時にユーザーが感じる不安を解消することも、売上を伸ばして成功するための大きなポイントです。

 

商品紹介ページを充実させる以外にも、送料や返品方法といったユーザーが疑問に感じやすい点は「よくあるご質問」ページを設けて説明しておくなどの施策を行うと良いでしょう。

 

また、商品ページのレビューを増やすことも重要です。「前に購入している他のユーザーがいる」という安心感を与えやすく、購入を後押しできます。

商品を購入した人にレビューをお願いするメールを送信するなど、レビューを増やす施策を行うのがおすすめです。

レビューを書いてくれた限定で次回使えるクーポンを配布すると、効果的にレビューを増やせます。

売上アップを目指す施策例

売上アップを目指すためには、他にもどのような施策を行えば良いのでしょうか。ECサイトで行いたい施策の一例をご紹介します。

 

モールと自社ECの両展開

ECサイトは、Amazonや楽天市場のように商品を出店する場所を借りる「モール型」と、自社でサイトを運用する「自社ECサイト」に分けられます。

 

モール型はサイトそのものの知名度が高く、集客力に優れているのが魅力です。出店(出品)してすぐに、売上につながることも考えられます。

ただし、サイトデザインなどはモールのルールに制限されるため、ブランディングには向いていません。似たような商品が多く出品されていて、他社と商品の差別化が難しい場合は値下げを行う以外に手の打ちようがないなど、価格競争も起こりやすいです。

 

自社ECは、独自性を打ち出しやすくブランディングに有効、顧客のデータを活用しやすいなどのメリットはありますが、モール型ECよりも集客は難しく、売上が出るまでに時間がかかる傾向にあります。

 

どちらも異なるメリット・デメリットがあるため、両方を併用するのがおすすめです。複数展開を行えば、顧客との接点も増やすことができるうえに、片方が失敗した場合のリスクヘッジにもつながります。

実店舗との連携

実店舗を運営している場合は、オムニチャネルに注力して、ECサイトと実店舗を連携させることも重要です。ユーザーとの接点を増やすことで顧客満足度を高めれば、リピーターを増やす効果が期待できます。

例えば、ECサイトで注文したものを実店舗で受け取る、実店舗にない商品をECサイト上で注文できるようにする、といった施策が一例です。

 

ただし、在庫管理や物流の見直しなど、オムニチャネルに取り組む際は環境を整備しなければいけません。

越境ECを行う

越境ECとは、日本国内から海外に商品販売を行うECサイトのことです。日本国内だけでなく、世界中に商圏を広げることができます。世界に向けて商品を販売すれば、より大きな売上を見込めるでしょう。

 

対象となる国の法律や規制の知識、サイトの外国語対応、決済方法の整備などが必要にはなるものの、実店舗を現地に出店するよりも、コストやリスクを抑えることができます。

SNSやアプリの活用

近年は、SNSで商品の口コミを購入の判断材料にするというユーザーも増えています。TwitterやInstagram、YouTubeといったSNSを活用する施策も重要です。

SNSは情報が拡散しやすいうえに、顧客が商品の口コミを発信してくれる場合もあるなど、自社商品の知名度を高める効果も期待できます。

基本的には無料でアカウントを作れるため、コストがかからない点もメリットです。

 

また、アプリを活用するのも有効です。スマホユーザーは、ブラウザよりもアプリに時間を費やしている傾向にあります。

アプリのプッシュ通知機能を活用して、ユーザーにクーポンを配布したり新商品を紹介したりすれば、ユーザーの興味を引きやすくなるでしょう。

 

ただし、アプリはインストールされなければ意味がありません。インストールするメリットを持たせたり、使い勝手が良いアプリを作ったりすることが重要です。

ECサイトに必要なカートの機能は?

ECサイトを構築するには、カートシステムを用意する必要があります。カートシステムごとに機能は異なりますが、どのような機能があれば良いのでしょうか。

考えられるものとしては、以下が挙げられます。

 

・決済機能

・カゴ落ち防止機能

・受注管理/顧客管理システム

・マイページ機能

・クーポン機能 など

 

特に重要なのが決済機能です。ECサイトでよく使われる決済方法にはクレジットカード決済がありますが、近年はAmazon Payなどに代表されるID決済なども増えつつあります。

前提として、クレジットカードを持っていないユーザーもいるはずです。ターゲットとなるユーザー層にもよりますが、代金引換など、クレジットカード以外の決済方法にも対応しておくと安心です。

 

また、食品を取り扱うECの場合はお歳暮などで需要が増える「ラッピング」機能、化粧品なら定期的に配送できる「リピート購入」機能など、取り扱う商品によっては他の機能が必要になります。

ECサイトを成功させるには戦略が重要

ECサイトは、構築したらおしまいではなく、構築してからがスタートです。特に、自社ECサイトの場合は集客しなければ売上はなかなか伸びていきません。

成功させるためには、さまざまな施策を行ってサイトに流入するユーザー数を増やすことが重要です。

 

また、同時に購入率を高めたり、リピーターを増やしたりする施策にも取り組むようにしましょう。

 

メルカートでは、集客から売上アップまでお客様をサポートいたします。ECサイト運営を成功させたいとお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


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この記事の監修者

株式会社エートゥジェイマーケティング責任者座間 保

2007年に㈱エートゥジェイの創業に参画し2009年に独立。マス媒体以外のトリプルメディアを活用した一貫性のあるWeb戦略立案・戦術プランニング・実行・分析・改善に携わる。結果を重視した戦略的なECサイトやオウンドメディア構築を行う。WebメディアやWeb関連事業の起業を3度経験した、シリアルアントレプレナー。2017年に㈱エートゥジェイに出戻り、マーケティング部門を統括している。

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