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モールECだけでは限界?自社ECを今始めるべき理由

「モールで売上は立っているのに、なぜか利益が伸びない」「顧客が誰なのかわからない」——楽天市場やAmazonなどのモールに出店していると、そんな壁にぶつかることがあります。
実はこれ、モールの構造上、避けられない問題です。多くのモール出店者が感じているこの「限界」を突破するための答えが、自社ECの立ち上げにあります。
本記事では、モールのみでEC事業を展開している事業者向けに、なぜ「今」自社ECを始めるべきなのか、その理由と自社ECで手に入る資産を具体的に解説します。
今、自社ECをやるべき理由
こんな人におすすめ
・ECサイトの基本を知りたい方
・ECサイトの費用対効果を知りたい方
・ECモールと自社ECのを知りたい方
モールECの限界:売上は立つのに、なぜ利益が伸びないのか
モールECには強力な集客力があり、EC事業の入り口として非常に優れた選択肢です。しかし、事業が成長するにつれて、モールならではの「構造的な壁」に突き当たる事業者が増えています。その代表的な課題が3つあります。
手数料15〜25%が静かに利益を削り続けている
モールへの出店にかかるコストは、月額の出店料だけではありません。売上の15〜25%程度が手数料として差し引かれる構造になっています。モール全体のセールや広告費も加わると、実質的な手取りはさらに少なくなります。
たとえば、月商300万円の店舗が手数料20%を負担する場合、毎月60万円がモールに流れている計算になります。年間にすると720万円。この金額をそのまま自社ECの集客や顧客育成に投資できれば、事業の成長曲線は大きく変わるはずです。
自社ECであれば、かかるコストは決済手数料(2〜4%程度)とシステム利用料のみ。売上規模が拡大するほど、この利益率の差は経営において重大なアドバンテージになります。
価格競争から抜け出せない構造的な理由
モール内では、同じカテゴリの商品が横並びで表示されます。消費者がクリック一つで価格を比較できる環境では、どうしても「より安い商品」が選ばれやすくなります。
結果として、モールでの集客手法は「値引き」「ポイント還元」に依存しがちになります。セールを繰り返すほど利益率は下がり、値引き体質が定着してしまう。これはブランドの価値を長期的に毀損するリスクでもあります。
自社ECでは、価格ではなくブランドの世界観や商品の背景・ストーリーで選んでもらう体験を設計できます。価格競争とは異なる軸での差別化が、長期的な収益性を守ります。
顧客データはモールのもの——CRMができない根本原因
モールに出店すると、注文した顧客の詳細情報(メールアドレス、購買履歴、行動データなど)はモール側が管理します。出店者はこれらのデータを自由に活用したマーケティングを行うことができません。
これが「顧客を抱え込めない」根本的な原因です。せっかく商品を気に入ってくれたお客さまがいても、次の購買でまたモール内の別の店舗に流れてしまう——そういった機会損失が繰り返されます。
自社ECならば顧客情報はすべて自社の資産です。購買履歴・閲覧行動・会員属性をもとに、ステップメールやパーソナライズされたクーポン配信など、リピート育成のためのCRM施策を自由に実施できます。
※関連記事: 自社ECとは?モールとの違いや自社サイトの構築方法、成功のポイントを徹底解説
なぜ「今」が自社EC参入のタイミングなのか
自社ECのメリットは以前から語られてきました。では、なぜ「今」参入するべきなのでしょうか。市場・テクノロジー・競争環境の3つの観点から、今が最良のタイミングである理由を解説します。
EC市場はまだ伸びている——参入が遅れるほど差がつく
経済産業省の調査によると、日本のBtoC-EC市場規模は年々拡大を続けており、EC化率も上昇傾向にあります。コロナ禍を経てオンラインショッピングが生活に定着したことで、消費者の購買行動は大きく変化しました。
重要なのは、この成長を取り込めるかどうかが、今後の事業競争力を左右するという点です。モールだけに依存している間、競合他社が自社EC経由で顧客データを蓄積し、リピート施策を磨き続けています。スタートが遅れるほど、その差は広がります。
AIやクラウドの進化で、運用ハードルが劇的に下がった
「自社ECは専門知識が必要」「運用が大変」というイメージは、数年前の話です。クラウド型のECプラットフォームの進化により、プログラミングの知識がなくてもページを更新できるノーコードCMSが当たり前になりました。
さらに、AIの活用によって、商品説明の自動生成・顧客セグメントの分析・最適なメール配信タイミングの判断など、これまで専任担当者が時間をかけて行っていた作業が自動化されています。小さなチームでも、大手に近い水準のEC運営が実現できる時代になっています。
ノウハウが蓄積された「今」こそ、学びながら参入できる
自社EC市場が成熟してきた今は、成功事例・失敗事例の両方が豊富に蓄積されています。プラットフォームを提供するベンダー側も、立ち上げから運用まで伴走するサポート体制を整えています。
EC未経験の状態でも、先人のノウハウを活用しながらスモールスタートを切れる環境が整っています。「完璧な準備ができてから」と待っているよりも、小さく始めてデータを積み重ねる方が、中長期では圧倒的に有利です。
今、自社ECをやるべき理由
こんな人におすすめ
・ECサイトの基本を知りたい方
・ECサイトの費用対効果を知りたい方
・ECモールと自社ECのを知りたい方
自社ECで手に入る3つの資産
自社ECを始めることで得られるものは、単なる「別の販売チャネル」ではありません。事業の長期的な競争力を支える3つの資産を手に入れることができます。
資産①:顧客データ(ファーストパーティデータ)の蓄積
自社ECで最も重要な資産が、顧客のファーストパーティデータです。誰がいつ何を買ったか、どのページを何秒閲覧したか、どのメールを開封してクリックしたか——こうしたデータが自社のものになります。
このデータを活用することで、「ある商品を購入してから30日後に特定の商品をよく買うお客さまへクーポンを配信する」といった、購買行動に基づいた精度の高い施策が実現します。リピート率が上がり、LTV(顧客生涯価値)が向上していく好循環が生まれます。
資産②:ブランドの世界観と独自体験の設計
モールでは、ページのデザインやレイアウトはモールのフォーマットに従う必要があります。自社のブランドイメージを表現する余地は限られています。
自社ECならば、デザイン・コンテンツ・購入体験のすべてを自社でコントロールできます。商品の開発背景や生産者のストーリー、ブランドのこだわりを丁寧に伝えるページを設計することで、価格ではなく「このブランドだから買いたい」というファンを育成できます。
資産③:利益率の改善と事業の自立性
モールへの依存度が下がるほど、事業の安定性は高まります。モール側の手数料改定・アルゴリズム変更・規約変更のたびに振り回されるリスクから解放されます。
また、自社ECでの利益率改善によって生まれた余力を、新商品開発・コンテンツ制作・SNS運用などに投資できます。売上と利益の両方を自社でコントロールできる「事業の自立性」こそ、自社ECの本質的な価値です。
モールと自社ECは「どちらか」ではなく「両輪」
「自社ECを始めると、モールをやめなければいけないのか」と不安に思う方もいるかもしれません。答えは「No」です。成長している多くのEC事業者は、モールと自社ECを併用しています。
それぞれの役割を整理すると、次のように考えるとわかりやすいです。
| 比較項目 | モールEC | 自社EC |
|---|---|---|
| 主な役割 | 新規顧客との出会いの場 | ファン顧客の育成・LTV最大化の場 |
| 集客 | モールの集客力に頼れる | 自社で集客施策が必要 |
| 利益率 | 手数料15〜25%が発生 | 決済手数料(2〜4%程度)のみ |
| 顧客データ | モール側が管理・活用は限定的 | すべて自社資産として活用可能 |
| ブランディング | モールのフォーマットに準拠 | 自由にデザイン・体験を設計 |
理想的な戦略は、「モールで新規顧客を獲得し、自社ECへ誘導してリピーターに育てる」という流れです。モールを「集客の入り口」、自社ECを「顧客との長期的な関係を築く場」として役割分担することで、両方のメリットを最大限に活かせます。
※関連記事: ECモール(モール型ECサイト)とは?特徴やメリット・デメリットを自社ECとの比較を交えて解説
自社ECを始める前に確認したい3つのポイント
「自社ECを始めよう」と決めたら、まず以下の3つのポイントを確認することで、失敗リスクを大幅に下げられます。
ポイント①:プラットフォームの選び方
自社ECの構築方法には、大きく「ASP型」「クラウド型」「パッケージ型」「フルスクラッチ」の4種類があります。初めての自社EC立ち上げには、初期費用を抑えつつ、機能とサポートが充実したクラウド型がおすすめです。
プラットフォームを選ぶ際に確認したい主なポイントは次のとおりです。
・必要な販促機能(クーポン・ポイント・ステップメール・レコメンド等)が標準で揃っているか
・顧客データの分析機能が充実しているか
・ノーコードで運用できる管理画面か
・構築後の運用サポート体制があるか
・セキュリティ基準は十分か
「安さ」だけで選ぶと、機能不足やサポートの薄さで後悔するケースが多いです。長期的に成果を出せる環境かどうかを総合的に判断しましょう。
ポイント②:スモールスタートの考え方
自社EC立ち上げにあたって、最初から完璧なサイトを目指す必要はありません。まずは主力商品に絞ってサイトを公開し、顧客データを積み上げながら改善を繰り返す「スモールスタート」のアプローチが、リスクを抑えつつ成果を出しやすい方法です。
「モールで売れている商品」を自社ECに展開し、既存のモール顧客を少しずつ自社ECへ誘導する戦略から始めるのが現実的です。メルマガ登録・会員限定クーポン・SNS誘導など、小さな施策からデータを取得して効果を検証しましょう。
ポイント③:運用リソースと外部サポートの活用
自社ECを内製化する場合、サイトの更新・受注管理・顧客対応・マーケティング施策の実行など、一定の運用工数が発生します。社内リソースが限られている場合は、外部のサポートを積極的に活用するのがポイントです。
ECプラットフォームによっては、構築段階から運用・集客・CRM施策まで一貫してサポートしてくれる体制を持つところもあります。「ECのノウハウが社内にない」「担当者が兼任で時間がない」という場合は、サポート体制の充実度を選定基準の一つにしましょう。
※関連記事: ECサイトの立ち上げを徹底解説!手順や費用、成功のポイントをわかりやすく紹介
自社ECの立ち上げをサポートする「メルカート」とは
自社ECをこれから始める事業者に選ばれているクラウドECプラットフォームのひとつが、「メルカート」です。「システムを提供して終わり」ではなく、集客・CRM・売上改善まで一気通貫で伴走する体制が特徴です。
メルカートの主な特長を紹介します。
EC未経験でも安心の手厚いサポート
メルカートを導入した企業の多くはEC立ち上げが初めてという事業者です。サイト公開までの構築段階では立ち上げ専任チームが伴走し、公開後は専任のカスタマーサクセスが売上目標の設定から施策実行まで継続的にサポートします。サポート満足度は97%(ITreviewのレビューデータより)を誇ります。
販促からデータ分析まで標準機能で完結
クーポン・ポイント・ステップメール配信・AIレコメンド・顧客分析・在庫管理など、EC運営に必要な機能が標準搭載されています。外部ツールを追加購入することなく、一つの管理画面でマーケティングから受注管理まで完結できます。年間240回の自動アップデートにより、常に最新のEC機能をセキュリティ事故0件の安全な環境で利用できます。
確かな成果実績
メルカートを導入した企業のECサイト構築1年後の平均売上成長率は480%。リンガーハットグループの外販事業では売上前年対比215%達成、神戸屋では前年同月比約10倍を記録した月も出るなど、さまざまな業種・業態での成果事例があります。
「まず相談してみたい」「スモールスタートから始めたい」という方も、EC事業の立ち上げから運用まで、気軽に問い合わせできます。
『メルカート』サービス概要資料
こんな人におすすめ
・メルカートのサービス概要を詳しく知りたい方
・機能や料金プランを知りたい方
・一般的なカートシステムとの比較を知りたい方
よくある質問(FAQ)
ここでは、自社EC立ち上げに関するよくある質問とその回答についてまとめました。
Q1: モールで売上があれば、自社ECは必要ないのでは?
A: モールで安定した売上がある今こそ、自社ECを始める絶好のタイミングです。モールでの売上は「モールの集客力に依存した売上」であり、手数料・価格競争・顧客データの非保有という課題は売上が大きくなるほど深刻になります。自社ECは、モールを補完しながら利益率・顧客資産・ブランド価値を同時に高める投資です。モールをやめる必要はなく、両輪で運営することで事業の安定性と成長性が向上します。
Q2: 自社ECの構築にはどれくらいの費用と期間がかかりますか?
A: 利用するプラットフォームによって異なりますが、クラウド型ECプラットフォームであれば、初期費用数十万円〜、月額数万円程度から始められるケースが多いです。構築期間は平均2〜3ヶ月が目安です。スモールスタートを前提とし、主力商品に絞ったシンプルなサイトから公開すれば、コストと期間の両方を抑えられます。サポート体制が充実したプラットフォームを選ぶことで、EC未経験でも着実に立ち上げを進められます。
Q3: 自社ECで集客するにはどうすればよいですか?
A: 自社ECの集客は、既存のモール顧客をベースにした「誘導施策」から始めるのが現実的です。モールの購入者に自社EC限定クーポンを案内する、SNSから自社ECへ誘導するといった方法で、ゼロからの集客より効率よくスタートできます。中長期ではSEO対策・コンテンツマーケティング・メルマガ・Web広告などを組み合わせ、自社ECへの安定した流入を構築していきます。
まとめ
モールECは新規顧客との出会いを作る強力なチャネルですが、手数料・価格競争・顧客データの壁という「モールの構造的な限界」は、売上が大きくなるほど経営上のリスクになります。
自社ECを立ち上げることで得られるのは、「もう一つの販売チャネル」だけではありません。顧客データという資産・ブランドの世界観・利益率と事業の自立性——この3つが積み上がることで、事業の長期的な競争力が生まれます。
モールと自社ECは「どちらか」ではなく「両輪」です。モールで獲得した顧客を自社ECでファンに育てる構造を作ることが、これからのEC事業の成長戦略において不可欠になっています。
「まず何から始めればよいかわからない」という方も、現在のEC課題や事業状況をヒアリングしながら最適な進め方を提案してくれるプラットフォームを活用することで、EC未経験でもスモールスタートを切ることができます。今が動き出す最良のタイミングです。
構築・運用・サポート
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この記事の監修者
株式会社メルカート
執行役員座間 保
株式会社AtoJの創業メンバーとしてAtoJに参画。自らもWEBサービスやコンサルティング会社設立を経て、AtoJのデジタルマーケティング事業責任者としてAtoJに復職。SEO・モール・広告・SNS・GrowthHack領域のデジタルマーケティング支援部署の立上げを行い、AtoJの執行役員兼マーケティング統括責任者に就任。2025年 メルカートの分社化に伴い転籍。現在は株式会社メルカートのマーケティングやインサイドセールスの執行役員として従事しています。

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