ECサイトのデザイン会社の選び方|失敗しない9つのチェックリスト

「デザインが気に入って依頼したのに、完成したサイトがまったく売れない」「追加費用が次々と発生して、想定の2倍の予算になってしまった」——ECサイトのデザイン会社選びにまつわる失敗談は、EC担当者の間でよく耳にします。

 

ECサイトのデザインは、見た目の美しさだけを追求するのではなく、売上に直結するUI設計・SEO・CRM連携・運用のしやすさまでを見据えて設計する必要があります。だからこそ、デザイン会社を選ぶ際には「おしゃれかどうか」以外の判断軸が欠かせません。

 

本記事では、100件超のECプロジェクト経験をもとに作成した「失敗しないための9つのチェックリスト」を核に、ECサイトのデザイン会社を選ぶ実務的なポイントを解説します。これからデザイン会社を探す方も、過去に選定で苦労した経験のある方も、ぜひ選定の参考にしてください。

デザイン会社選定9このチェックリスト

こんな人におすすめ

・ECサイト立ち上げの使命を受けた担当者
・社内にデザイナーがいない企業
・社内にECの有識者がいない企業

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ECサイトのデザイン会社選びで失敗する理由

ECサイトのデザイン会社選びで多くの担当者が失敗してしまう背景には、大きく2つの原因があります。それぞれ見ていきましょう。

 

「デザインが好き」だけで選んでしまう

制作会社のポートフォリオを見て「このデザインが好き」「おしゃれな実績が多い」という理由で選定してしまうケースは非常によくあります。しかし、ECサイトのデザインに求められるのは、見た目の美しさだけではありません。

 

たとえば、カテゴリページの導線設計がわかりにくければ、いくらトップページが美しくても離脱率は下がりません。スマートフォンでの表示が最適化されていなければ、売上の大半を占めるスマホユーザーを取り逃します。商品登録のたびに専門知識が必要な設計では、担当者の運用負荷が増し続けます。

 

「売れるサイト」に必要なのは、ブランドの世界観を表現しながら、ユーザーがストレスなく購入を完了できるUI設計です。デザインの好みだけで選定を進めると、見た目は満足でも売上には結びつかないというミスマッチが起きやすくなります。

 

カートベンダーと制作会社の役割の違いを知らない

特にはじめてECサイトを構築する担当者が陥りやすいのが、「ECカートを選べばデザインも自動的に決まる」という誤解です。実際には、ECカートシステム(カートベンダー)とデザイン制作会社は、多くのケースで別の会社が担当します。

 

カートベンダーの主な役割は、商品管理・決済・顧客管理・受注処理など、EC運営のシステム基盤を提供することです。一方、デザイン制作会社(またはカートベンダーの制作パートナー)は、その基盤の上でサイトのビジュアルデザイン・コーディング・ページ構成を担当します。

 

この役割分担を理解していないと、「カートベンダーに問い合わせたらデザインは別会社に依頼してと言われた」「カートとデザインの仕様を調整する間に時間とコストが想定以上にかかった」という事態になりがちです。デザイン会社を選ぶ際は、まず利用するカートシステムが決まっているかどうかを確認することが先決です。

 

※関連記事: ECサイトの立ち上げを徹底解説!手順や費用、成功のポイントをわかりやすく紹介

 

デザイン会社を選ぶ前に確認すること

デザイン会社の候補リストを作り始める前に、社内で整理しておくべきことが2点あります。この準備を怠ると、後から「想定と違う」「やり直しが必要」という事態を招く原因になります。

 

自社の課題・目的を言語化する

「ECサイトを作りたい(リニューアルしたい)」という方向性が決まっても、「なぜ作るのか・何を解決したいのか」が言語化できていないと、制作会社への要求が曖昧になります。

 

確認しておくべき主な項目は以下のとおりです。

 
  • 現在のECサイトで感じている課題(売上が伸びない・運用が大変・デザインが古いなど)
  • リニューアル・新規構築の後に達成したいKPI(転換率・リピート率・会員数など)
  • ターゲット顧客のイメージ(年代・購買行動・利用デバイスなど)
  • 予算・スケジュールの制約
 

この情報をRFP(提案依頼書)にまとめておくことで、デザイン会社からの提案精度が上がり、選定のミスマッチを防げます。

 

カートベンダーが決まっているか確認する

デザイン会社に依頼する前に、利用するカートシステム(ECプラットフォーム)がすでに決まっているかどうかを確認しましょう。カートが決まっている場合は、そのカートに対応実績のあるデザイン会社を選ぶ必要があります。

 

カートシステムによってデザインの自由度や制約が異なるため、カート未選定のままデザイン会社だけを先に決めると、後で「このカートには対応していない」という問題が発生することがあります。カートとデザイン会社の選定は、できる限りセットで進めることが理想的です。

 

※関連記事: 【2026年版】ECサイト構築の費用相場・内訳は?規模別の適正コストと選び方

 

失敗しないための9つのチェックリスト

ここからが本記事のメインです。100件超のECプロジェクト経験をもとに整理した、デザイン会社選定で確認すべき9つのポイントを「知識・ノウハウ編」と「進行・プロセス編」の2つに分けて解説します。

 

提案依頼や商談の場でそのまま活用できる確認項目として、ぜひ活用してください。

 

【知識・ノウハウ編】①〜⑤

まずは、デザイン会社が持つべき知識・専門性に関する5項目です。表面的な実績の多さだけでなく、ECビジネスへの理解度を見極めるポイントを確認しましょう。

 
チェック項目 確認するポイント なぜ重要か
① 自社・競合・市場を理解しているか 「御社の競合はどこですか?」「ターゲット顧客はどんな方ですか?」という質問を最初にしてくれるか EC業界・業種の理解なしに設計されたサイトは、見た目は良くても競合との差別化ができない
② 担当ディレクターの実績を確認できるか 「会社の実績」だけでなく「担当者の実績」も開示してもらえるか 会社全体の実績が豊富でも、担当する人が経験の浅いスタッフでは品質が保証されない
③ 更新性を考えた設計ができるか 「オープン後、担当者が自分で更新・修正できる仕組みになっているか」を確認 制作会社に依頼しないとバナーも変えられない設計では、運用コストが増大し続ける
④ SEOを意識した構築を提案してくれるか 構築時点でのSEO設計(URL構造・タグ設計・ページスピード等)の提案があるか 後からSEO改善しようとすると大規模な改修が必要になるケースがある。初期設計が重要
⑤ 最低限のCRM設計を見据えてくれているか 会員登録・メルマガ・顧客データ活用を見据えた設計になっているか 売上を伸ばすためのリピーター育成・顧客分析は、設計段階から組み込まれていないと後付けが難しい
 

【進行・プロセス編】⑥〜⑨

次に、プロジェクト進行に関するチェック項目です。技術・デザインの力があっても、進め方に問題があると「スケジュール遅延」「追加費用の多発」「認識のズレによるやり直し」という事態になります。

 
チェック項目 確認するポイント なぜ重要か
⑥ 都度追加費用が発生しない体制か 「この機能は追加料金」「修正のたびに費用が発生」という体制でないか見積もりを確認 初期費用が安く見えても、追加費用が積み重なり最終的に想定予算を大幅に超えるケースが多い
⑦ クライアント・制作会社双方のタスクが明示されるか 「どのタイミングで・誰が・何をするか」がWBS等で明示されるか 自社側の作業が不明確だと、急な対応を求められて社内が混乱し、スケジュールが遅延する
⑧ デザイン承認フローと期間の認識が合っているか 「デザイン提案→修正→承認」の回数・期間・社内承認ルートが共有されているか 承認回数・ルートが曖昧なままだと、修正が際限なく発生してスケジュールが崩れる原因になる
⑨ コミュニケーションツールを提示してくれるか Slack・Chatwork等のチャットツール・ファイル共有・議事録管理の方針が明確か 連絡がメールのみで進行管理が不透明だと、認識のズレや情報の散逸が起きやすい
 

この9項目は、初回商談・提案依頼書(RFP)の発送時・見積もり確認時のいずれかのタイミングで、必ず確認するようにしましょう。

 

デザイン会社選定9このチェックリスト

こんな人におすすめ

・ECサイト立ち上げの使命を受けた担当者
・社内にデザイナーがいない企業
・社内にECの有識者がいない企業

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チェックリストの活用方法|コンペ・見積もり時の使い方

9つのチェックリストをそろえたとしても、活用する「タイミング」と「方法」を間違えると、形式的な確認になってしまいます。実務に即した活用方法を解説します。

 

複数社にRFPを送る前にやること

デザイン会社の候補リストを作ったら、まず各社のWebサイトや実績ページを見ながら、チェックリストの「①自社・競合・市場の理解」「②担当ディレクターの実績」を一次スクリーニングの材料として活用します。事例の業種・規模が自社と近い会社を優先しましょう。

 

その後、3〜5社程度に絞り込んでRFPを発送します。RFPには「公開予定日・予算規模・利用予定のカートシステム・重視するKPI」を明記することで、提案の質が上がり、比較がしやすくなります。

 

提案を受ける際の確認ポイント

各社から提案を受ける際は、チェックリストの「③〜⑨」をそのまま質問事項として使用できます。特に見落としやすいのが「⑥追加費用の有無」と「⑦双方のタスク明示」です。

 

「修正は何回まで含まれますか?」「私たちが用意するものは何ですか?」という2つの質問を必ず投げかけてください。この2点の答えがあいまいな会社は、後でトラブルになりやすい傾向があります。

 

また、デザインの提案を見る際は「ブランドイメージに合っているか」だけでなく「スマートフォンで直感的に購入できるか」という運用目線でも評価しましょう。

 

複数社の提案が出揃ったら、コンペ形式で最終選定を行います。価格だけでなく、チェックリスト全体を軸にした総合評価で選定することで、後悔のない判断ができます。

 

※関連記事: ECサイトのリニューアルを徹底解説!検討時期やよくある失敗、成功事例も紹介!

 

メルカートなら、デザイン会社選定の悩みをまるごと解決

これまで解説してきたチェックリストを見て、「確認項目が多くて大変そう」と感じた方もいるかもしれません。そうした担当者の方に知っていただきたいのが、カートシステムとデザイン制作を一体で提供しているクラウドECプラットフォーム「メルカート」です。

 

メルカートは、中堅・大手企業向けのSaaS型クラウドECで、ECシステムの提供だけでなく、サイト構築・デザイン制作・運用改善まで一気通貫でサポートします。「カートベンダーとデザイン会社の間で板挟みになる」「情報連携が取れずにプロジェクトが遅延する」といったよくある問題が起きにくい体制です。

 

また、チェックリストの⑤「CRM設計を見据えた構築」⑧「承認フローの明確化」⑨「コミュニケーション体制の整備」についても、専任のカスタマーサクセスチームが初期設計から伴走しながらサポートします。サポート満足度は97%(ITreview調べ)を誇り、導入企業の平均売上成長率は480%を実現しています。

 

「デザイン会社とカートベンダーを個別に選定する手間を省きたい」「信頼できるパートナーに一括でまかせたい」という方は、ぜひメルカートへご相談ください。

 

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よくある質問(FAQ)

ここでは、ECサイトのデザイン会社の選び方に関するよくある質問とその回答についてまとめました。

Q1: デザイン会社とカートベンダーは別々に選ぶべきですか?

A: 必ずしも別々に選ぶ必要はありません。カートベンダーがデザイン制作もあわせて対応しているケースや、メルカートのように一体提供しているサービスもあります。ただし、別々に選ぶ場合は、利用するカートシステムにデザイン会社が対応しているかどうかを事前に確認することが必須です。カートとデザインの仕様調整が発生すると、スケジュール・コスト両面でリスクが高まります。

Q2: 制作会社の実績はどこで確認できますか?

A: 制作会社の公式Webサイトに掲載されている「制作実績」や「事例紹介」ページで確認するのが基本です。実績を確認する際は、自社と同じ業種・規模の案件があるかどうかを特に見てください。また、担当ディレクターやデザイナーの個人実績も可能であれば確認することをおすすめします。実績の公開に消極的な会社には、商談時に資料の提供を求めるとよいでしょう。

Q3: デザイン会社選びで予算オーバーを防ぐにはどうすればいいですか?

A: 見積もりを受け取った際に「修正対応は何回まで含まれるか」「追加費用が発生するのはどのような場合か」を必ず書面で確認することが重要です。また、初期構築費用だけでなく、公開後の保守・運用費用・機能追加費用を含めたトータルコストで比較するようにしましょう。複数社の見積もりを取り、内訳の詳細を比較することで、想定外の追加費用を防ぎやすくなります。

まとめ

ECサイトのデザイン会社選びは、見た目の好みだけで判断すると失敗のリスクが高まります。本記事では、失敗しないための9つのチェックリストとして、以下の項目を解説しました。

 

【知識・ノウハウ編】①自社・競合・市場の理解、②担当ディレクターの実績確認、③更新性を考えた設計、④SEOを意識した構築提案、⑤CRM設計を見据えた構築

 

【進行・プロセス編】⑥追加費用の体制確認、⑦双方のタスク明示、⑧デザイン承認フローの合意、⑨コミュニケーションツールの提示

 

これらの項目は、RFP作成・初回商談・提案比較のいずれのタイミングでも活用できます。特に「②担当ディレクターの実績」「⑥追加費用の有無」「⑦双方のタスク」の3点は、見落としやすい一方でトラブルの原因になりやすい項目ですので、優先して確認するようにしましょう。

 

ECサイトのデザイン会社選定をこれから進める方は、本記事のチェックリストを手元に置きながら、複数社との比較検討を丁寧に進めてみてください。

 

※関連記事: ECサイトのリニューアルを徹底解説!検討時期やよくある失敗、成功事例も紹介!


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この記事の監修者

株式会社メルカート
執行役員座間 保

株式会社AtoJの創業メンバーとしてAtoJに参画​。自らもWEBサービスやコンサルティング会社設立を経て、AtoJのデジタルマーケティング事業責任者としてAtoJに復職。SEO・モール・広告・SNS・GrowthHack領域のデジタルマーケティング支援部署の立上げを行い、AtoJの執行役員兼マーケティング統括責任者に就任。2025年 メルカートの分社化に伴い転籍。現在は株式会社メルカートのマーケティングやインサイドセールスの執行役員として従事しています。

座間

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