ECサイトがAmazon Payを導入するメリットとは? 導入方法も解説

ECサイトの決済手段で迷ったとき、まず候補に入れたいのがAmazon Pay(アマゾンペイ)です。Amazon Payは、購入者がAmazonアカウントの登録情報をそのまま使って決済できるID決済サービスで、カゴ落ちの抑制と新規会員の獲得を同時に狙える点が大きな特徴です。Baymard Instituteの2026年調査では、世界平均のカゴ落ち率は約70.2%に達しています。つまり、カートに商品を入れた10人のうち約7人が購入に至らずに離脱している計算です。Amazon Payは、この離脱の一因である「入力の手間」と「会員登録の面倒さ」を取り除く決済手段として注目されています。

 

この記事では、Amazon Payの仕組みから、EC事業者・ユーザー双方のメリット、手数料、導入方法、審査の流れまでを実務目線で整理します。決済方法全般を比較したい方は、あわせて決済手段の全体像をまとめた記事もご覧ください。

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Amazon Pay(アマゾンペイ)とは?

Amazon Pay(アマゾンペイ)とは、Amazonが提供するID決済サービスです。購入者は、Amazonに登録済みの配送先住所や支払い情報を使い、Amazon以外のECサイトでそのまま買い物を完了できます。新たに会員登録やカード番号の入力をする必要がないため、購入までのステップを大幅に短縮できる点が最大の特徴です。

 

利用方法はシンプルで、ECサイトの決済画面で「Amazon Pay」を選び、Amazonアカウントにログインするだけで購入が完了します。国内では10万サイト以上で利用可能となっており、ID決済の中でも代表的な選択肢のひとつといえます。なお、Amazon Payは2021年1月末に実店舗向けのQRコード決済を終了しており、現在はオンライン決済に特化しています。

 

対応している支払い方法

Amazon Payで使える支払い方法は、Amazonアカウントに登録しているクレジットカード、Amazonギフトカード、あと払い(ペイディ)です。クレジットカードはVisa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Clubの主要ブランドに対応し、デビットカードや一部のプリペイドカードも利用できます。購入者は普段Amazonで使っている支払い方法をそのまま使えるため、決済時の心理的なハードルが下がります。

 

Amazon Payが向いているECサイト

Amazon Payは、これからECを立ち上げる事業者にも、すでに運営中の事業者にも導入を検討する価値があります。とくに、新規顧客の初回購入率を上げたいサイトや、会員登録のフォーム離脱に悩むサイトと相性が良い決済手段です。一方で、対象は日本国内に拠点を持つ法人に限られ、Amazonが定める禁止商品・禁止カテゴリを扱う事業者は利用できない点には注意が必要です。

 

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Amazon Pay導入によるEC事業者側のメリット

EC事業者がAmazon Payを導入する最大の意義は、カゴ落ちを減らして売上の取りこぼしを防げる点にあります。ここでは、事業者側が得られる代表的な3つのメリットを整理します。

 

カゴ落ちを抑えてCVRを高められる

Amazon Payの導入は、コンバージョン率(CVR)の改善に直結します。前述の通り、ECサイトの平均カゴ落ち率は約70.2%(Baymard Institute・2026年)です。離脱の主な理由には「想定外の追加費用」「会員登録の強制」「決済プロセスが長い」などがあり、いずれも購入直前の入力負担に起因しています。

 

Amazon Payなら、購入者はAmazonアカウントにログインするだけで住所・支払い情報の入力を省略できます。入力ステップが減るほど離脱は起きにくくなるため、結果としてカゴ落ちの抑制とCVR向上が期待できます。実際、Amazonの共催セミナーではCVRが2倍に改善した事例も報告されています。集客を増やす前に、まず「買い物客を取りこぼさない」設計を整えることが、費用対効果の高い改善策といえるでしょう。

 

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新規顧客・会員を獲得しやすい

Amazon Payは、新規会員の獲得手段としても有効です。初回購入時に会員登録を求めるECサイトは、入力の煩雑さからユーザーが購入を諦めるケースが少なくありません。Amazon Payを使えば、Amazonに登録済みのアカウント情報を活用して初回購入のハードルを大きく下げられます。

 

さらに、注文時にユーザーの同意を得ることで、Amazonアカウントの情報をもとに自社ECの会員登録やメルマガ購読を同時に進めることも可能です。膨大なAmazon利用者を自社の見込み顧客として取り込める点は、Amazon Pay導入ならではの強みといえます。

 

低コストで導入できる

Amazon Payは、初期費用・月額費用・振込手数料がいずれも無料で、発生するのは決済手数料のみです。固定費をかけずに導入できるため、スモールスタートのECサイトでも始めやすい決済手段です。

 

ただし、利用しているECカートによっては、Amazon Payをサイトに実装するための開発コストが別途かかる場合があります。この点は、Amazon Payの認定パートナーが提供するプラットフォームを使うことで回避できます。たとえばクラウドECのメルカートはAmazon Payの認定パートナーであり、開発工数をかけずに設定の切り替えだけで実装できます。手数料の具体的な水準は次章で詳しく解説します。

 

Amazon Pay導入によるユーザー側のメリット

Amazon Payは、購入者にとっても利便性と安心感の両面でメリットがあります。ユーザー体験が良くなることが、結果として事業者側のCVR改善にもつながります。ここでは購入者が得られる主なメリットを整理します。

 

入力の手間なくスムーズに購入できる

通常のECサイトでは、購入手続きで「カート投入→購入手続き画面→お届け先入力→支払い方法の選択・カード入力」というステップを踏みます。Amazon Payに対応したサイトなら、決済画面でAmazon Payを選びログインするだけで、この入力作業の多くを省けます。新規アカウントの作成も住所の打ち込みも不要なため、思い立ったときにすぐ購入を完了できます。

 

1つのアカウントで決済・履歴を一元管理できる

Amazon Payを使えば、サイトごとにIDやパスワードを覚える必要がありません。複数のECサイトでの購入履歴をAmazonの公式サイトからまとめて確認できるため、支出の把握もしやすくなります。普段使い慣れたAmazonの操作感のまま買い物ができる安心感も、リピート購入を後押しします。

 

セキュリティが高くマーケットプレイス保証も使える

Amazon Payは、Amazonと同水準のセキュリティで決済を行えます。クレジットカード情報はAmazonにのみ登録され、購入先のECサイトには伝わらないため、知名度の低いサイトでもカード情報の流出リスクを抑えられます。

 

さらに、Amazon Payでの購入はAmazonマーケットプレイス保証の対象です。商品が届かない、破損している、説明と異なるといった場合に、条件を満たせば返金や支払い取り消しを申請できます。購入者が安心して買い物できる仕組みが整っていることは、初回購入の不安を和らげる要素になります。なお、保証申請をあまりに頻繁に行うと、警告やアカウント停止の対象となる場合があります。

 

Amazon Payの手数料・費用はいくら?

Amazon Payの費用は、決済手数料のみで、初期費用・月額費用・トランザクション料はかかりません。決済手数料は、一般的な物販で売上の3.9%、電子書籍などのデジタルコンテンツで4.5%です(2026年6月時点)。固定費が発生しないため、売上が立つまでのランニングコストを抑えられる構造になっています。

 
費用項目 金額 備考
初期費用 無料 導入時の費用は発生しない
月額費用 無料 固定の月額利用料はかからない
決済手数料(物販) 3.9% 売上に対して発生
決済手数料(デジタル) 4.5% 電子書籍などのデジタルコンテンツ
振込手数料 無料 売上金の入金にかかる手数料なし
 

注意したいのは、Amazon Pay自体の手数料とは別に、利用するECプラットフォーム側で実装コストがかかるケースがある点です。認定パートナー以外のシステムや自社開発では、Amazon Payを組み込むための開発費が発生することがあります。総コストを抑えるには、Amazon Payを標準で扱える認定パートナーのプラットフォームを選ぶのが現実的です。料金体系は変更される可能性があるため、最新の手数料はAmazon Pay公式の情報をあわせてご確認ください。

 

Amazon Payの導入方法と審査の流れ

Amazon Payを導入するには、事前に審査を受ける必要があります。Amazonに商品を出品している事業者であっても、Amazon Payの利用には新たな契約・審査が求められます。審査から実装までの流れを把握しておくと、導入スケジュールを立てやすくなります。

 

審査に必要な準備

Amazon Payの審査・申し込みには、主に次の情報が必要です。事前にそろえておくと、手続きをスムーズに進められます。

 

・メールアドレス(Amazonの出品用アカウントと同じものは利用不可)
・売上入金用の銀行口座
・登記簿に記載された会社情報
・法人用クレジットカード

 

申し込みの基本的な流れは、(1)申し込みページで必要情報を登録、(2)登録完了後にECサイトでAmazon Payのインテグレーション(実装)を実施、(3)テスト完了後にAmazon Payボタンを表示して注文を受け付ける、という3ステップです。なお、Amazon Payを利用できるのは日本国内に拠点を持つ法人で、かつAmazonの禁止商品・禁止カテゴリを扱っていない事業者に限られます。

 

認定パートナー経由か自社開発か

審査完了後、Amazon Payをサイトに組み込む方法は大きく2つに分かれます。実装にかかる手間とコストが大きく変わるため、導入前の判断ポイントになります。

 
実装方法 概要 向いているケース
認定パートナー経由 審査後、用意されたテンプレートや機能で実装できる 開発リソースをかけずに早く導入したい
非認定システム・自社開発 システム開発を行いAmazon Payを組み込む 独自要件が多く個別開発が前提
 

開発工数とリリースまでの期間を抑えたいなら、認定パートナーが提供するプラットフォームを使う方法が有利です。国産クラウドECのメルカートのようにAmazon Payを標準対応しているサービスであれば、開発を伴わずに設定切り替えだけで実装できるため、導入のハードルを大きく下げられます。禁止商品の詳細はAmazonの「サービス利用規定」で確認できます。

 

メルカートならAmazon Payをスムーズに導入できる

Amazon Payの導入を、ECサイトの構築・リニューアルとあわせて検討するなら、認定パートナーのプラットフォームを選ぶのが近道です。クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」は、Amazon Payのグローバルパートナープログラムで「Premier Solution Partners(プレミアソリューションパートナー)」に認定されており、開発コストをかけずにAmazon Payを実装できます。

 

メルカートは、集客から販促、顧客分析・CRMまでを一気通貫で扱える豊富な標準機能をクラウド上で提供します。Amazon Payに加え、各種クレジットカード決済、後払い決済、PayPayや楽天ペイなど多様な決済手段に対応しており、商材やユーザー層にあわせて決済方法を追加・拡張できます。決済の選択肢を増やすことは、販売機会の損失を防ぐうえで重要です。

 

導入後も専任のカスタマーサクセスチームが売上アップに向けて伴走し、Web広告運用やコンテンツ制作、CRM支援なども提供しています。実際の導入例として、米糀・糀甘酒を製造販売する魚沼醸造株式会社は、Amazon Payを使える点を採用の決め手のひとつとし、少人数でも約5か月で公式オンラインショップを開設しました。注力商品の「糀みつ」が注文の4〜5割を占めるなど、成果につながっています。

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よくある質問(FAQ)

ここでは、Amazon Payの導入に関するよくある質問とその回答をまとめました。

 

Q1: Amazon Payの導入に費用はかかりますか?

A: Amazon Pay自体は初期費用・月額費用・振込手数料が無料で、発生するのは決済手数料のみです。手数料は物販で売上の3.9%、デジタルコンテンツで4.5%です(2026年6月時点)。ただし、利用するECプラットフォームによっては実装のための開発コストが別途かかる場合があります。認定パートナーのサービスを使えば、こうした開発コストを抑えて導入できます。

 

Q2: Amazon Payを導入するとカゴ落ちは本当に減りますか?

A: 効果には商材やサイト構成による差がありますが、カゴ落ちの主因である「入力の手間」と「会員登録の負担」を取り除けるため、抑制が期待できます。ECサイトの平均カゴ落ち率は約70.2%(Baymard Institute・2026年)とされ、入力ステップの削減は離脱対策として有効です。Amazon共催セミナーではCVRが2倍に改善した事例も報告されています。

 

Q3: 導入の審査にはどのくらい時間がかかりますか?

A: 審査期間は申し込み内容や事業形態によって異なります。スムーズに進めるには、メールアドレス・銀行口座・登記簿の会社情報・法人用クレジットカードを事前にそろえておくことが大切です。Amazonの出品用アカウントと同じメールアドレスは使えないため、別のアドレスを用意してください。認定パートナー経由なら、審査後の実装をテンプレートで進められるため、リリースまでの期間を短縮しやすくなります。

 

まとめ

Amazon Payは、Amazonアカウントがあれば誰でも手軽に使えるID決済サービスです。事業者にとっては、カゴ落ちの抑制によるCVR向上、新規会員の獲得、低コストでの導入という3つのメリットがあり、ユーザーにとっても入力の手間削減や高いセキュリティという利点があります。平均カゴ落ち率が約70%という現状を踏まえると、決済体験の改善は売上に直結する重要な打ち手です。

 

導入には審査が必要で、実装方法によってコストと期間が変わります。開発工数をかけずに早く導入したい場合は、Amazon Payを標準対応する認定パートナーのプラットフォームを選ぶのが現実的です。メルカートはAmazon Payと標準連携しているため、設定の切り替えだけで導入できます。決済手段の見直しを検討している方は、Amazon Payの導入をこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。


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この記事の監修者

株式会社メルカート
執行役員座間 保

クラウドECプラットフォーム『メルカート』のマーケティング・インサイドセールス統括責任者。SEO・広告・SNS・GrowthHackなど、デジタルマーケティング全領域に精通。株式会社エートゥジェイの創業メンバーとして参画し、WEBサービスやコンサルティング会社の設立を経てエートゥジェイに復職。デジタルマーケティング事業責任者として支援部署を立ち上げ、執行役員兼マーケティング統括責任者に就任。2025年のメルカート分社化に伴い転籍し、現在は株式会社メルカートの執行役員としてマーケティング・インサイドセールスを統括している。

専門領域:クラウドEC、BtoBマーケティング、SEO、デジタル広告、インサイドセールス、SaaSグロース

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