ネットショップを開業する手順は?初めてのECにおすすめのサービスや事例も紹介!

ネットショップの開業は、9つの手順を押さえれば初心者でも進められます。商品を決め、コンセプトと開設形態を固め、決済・集客・デザインを整えてオープンする——この流れさえ理解すれば、はじめての方でも迷わずスタートを切れます。

 

経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の物販系BtoC-EC市場規模は15兆2,194億円、EC化率は9.78%まで伸びています。市場は堅調に拡大している一方で、ネット通販事業者の倒産件数は過去最多を記録しており、売れる店と売れない店の二極化が進んでいるのも事実です。だからこそ、開業の手順を最初に正しく押さえておくことが、その後の成否を分けます。

 

この記事では、これからネットショップを開業したい初心者の方に向けて、9ステップの手順・必要な費用の相場・手続きや届出・失敗しないためのポイントまでを、順を追って解説します。

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ネットショップ開業の全体像|9つの手順

ネットショップ開業は、次の9つの手順で進めます。まず全体像を把握してから、各ステップの詳細に入ると迷いません。

 
手順 やること つまずきやすいポイント
1 販売する商品を決める 需要のない商品を選んでしまう
2 ショップのコンセプトを決める 他店との差別化があいまい
3 開設形態を決める モールと自社ECの選択を誤る
4 決済方法・必要な機能を選ぶ 希望の決済が使えず離脱を招く
5 集客方法を検討する オープン後に集客を考え始める
6 出店先・構築サービスを決める 料金だけで選び拡張性を見落とす
7 デザインを決定する 見た目だけで使いやすさを軽視
8 商品画像・説明文を準備する 画像の質が低く購入につながらない
9 ネットショップをオープンする テスト注文をせず公開してしまう
 

この9手順のうち、初心者がとくに時間をかけたいのは「3.開設形態」「5.集客」「6.構築サービス選び」の3つです。ここを軽く済ませると、オープン後の売上に大きく響きます。次の章から、ひとつずつ具体的に見ていきましょう。

ネットショップ開業の9ステップ

(1)販売する商品を決める

ネットショップ開業の最初の一歩は、「何を売るか」を決めることです。すでに実店舗で販売している商品があれば、それをそのままネットショップの商品にするのが自然な選択です。

 

これから新たに商品をそろえる場合は、「オリジナル商品を作るのか」「既製品を仕入れて売るのか」を決めます。仕入れの方法には、卸業者・問屋からの仕入れ、メーカーへの直接交渉、ドロップシッピング、ハンドメイドや自作などがあります。個人や小規模で始めるなら、少量から仕入れて売れ筋を見極める進め方が安全です。需要を確認するため、検索ボリュームや既存モールの売れ筋を調べてから商品を決めると、在庫を抱えるリスクを抑えられます。

(2)ショップのコンセプトを決める

コンセプトは、ネットショップを他店と差別化するための軸です。無数のECサイトが存在する中で自分の店を選んでもらうには、「誰に・何を・どんな価値で売るのか」を一文で言えるくらい明確にしておく必要があります。

 

コンセプトと合わせて、ショップ名も決めましょう。覚えやすくユニークなショップ名は、指名検索やSNSでの言及につながり、長期的な集客資産になります。名前を決める際は、商標登録の可否や、同名の店舗・サービスが存在しないかも確認しておくと安心です。

(3)開設形態を決める

ネットショップの開設形態は、大きく「ECモールへの出店」と「自社ECサイトの構築」の2つに分かれます。集客力を取るならモール、ブランドの自由度を取るなら自社ECが基本的な考え方です。

 

ECモールは、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどに出店する形態です。出店料や販売手数料がかかり、デザインの自由度に制限はありますが、モール自体の集客力を活かせるため、立ち上げ初期から一定の流入が見込めます。

 

自社ECサイトは、独自のドメインでショップを構える形態です。デザインやカスタマイズの自由度が高く、ブランドの世界観をそのまま表現できます。一方で集客はすべて自力で行う必要があり、Webマーケティングの知識が求められます。なお自社ECの構築方法には、ASP・クラウドEC・パッケージ・フルスクラッチがあり、事業規模や予算によって最適な選択肢は変わります。

 

※関連記事:モール型ECサイト(ECモール)とは?特徴やメリット・デメリットを自社ECとの比較を交えて解説

 

※関連記事:クラウドECとは?ASP・パッケージとの違いやメリット・注意点を解説

(4)決済方法・必要な機能を選ぶ

決済方法は、購入のしやすさを左右する重要な要素です。ユーザーが使いたい決済手段に対応していないと、カゴに入れた商品をそのまま放棄されてしまいます。一般に、用意する決済手段が多いほどカート離脱は減ります。

 

ECサイトでよく使われる決済方法には、次のものがあります。

 
  • クレジットカード
  • 代金引換(代引き)
  • コンビニ払い
  • 銀行振込
  • 電子マネー・QRコード決済 など
 

決済以外にも、扱う商材によって必要な機能は変わります。たとえば定期通販なら継続課金機能、アパレルならサイズ・カラーのバリエーション管理が必要です。事前に「自分の商材に必須の機能」をリストアップしてから、サービス選定に進みましょう。

(5)集客方法を検討する

集客の計画は、オープン後ではなく開業の準備段階で立てておくべきです。ショップを公開しても、訪れるユーザーがいなければ売上は生まれません。ECの集客方法は、主に次の4つに整理できます。

 
  • Web広告による集客
  • SEOによる集客
  • SNSによる集客
  • CRM(メール・LINEなど)によるリピート集客
 

開業時にまず検討したいのが、SEOとWeb広告の組み合わせです。SEOは効果が出るまで数か月かかりますが、作ったコンテンツが資産として残り、持続的な流入を生みます。サイトの構造設計がSEO効果を左右するため、構築段階から意識しておくことが大切です。一方のWeb広告は出稿後すぐに集客できるため、SEOが育つまでの初期流入を補う役割を担います。

 

※関連記事:ECサイトの集客方法を徹底解説!種類や特徴、成功事例もあわせて紹介!

(6)出店先・構築サービスを決める

開設形態が決まったら、具体的な出店先や構築サービスを選定します。ここでの選び方が、開業後の運用負荷とコストを大きく左右します。

 

モールに出店する場合は、扱う商材と相性の良いモールを選び、出店手続きを進めます。自社ECを構築する場合は、必要な決済・機能・将来の拡張性を踏まえてサービスを比較します。ECのノウハウが十分でない場合は、サイト運営やマーケティングの支援までセットで提供するサービスを選ぶと安心です。たとえば国産クラウドECのメルカートのように、構築だけでなくSEO・広告運用・サイト改善といった成長施策の支援まで一気通貫で提供するサービスもあります。料金の安さだけで選ばず、「事業が伸びたときに拡張できるか」という視点で比較するのがポイントです。

 

※関連記事:ECサイトとは?運用のメリットや構築方法・事例をわかりやすく解説!

(7)デザインを決定する

デザインは、見た目の美しさよりも「買いやすさ」を優先して決めます。コンセプトに沿った世界観を表現しつつ、ユーザーが迷わず購入までたどり着ける導線を設計することが重要です。

 

多くの構築サービスには、業種別のデザインテンプレートが用意されています。1からデザインを起こすのが難しい初心者は、まずイメージに近いテンプレートを選び、商品やブランドに合わせて調整する方法が現実的です。スマートフォンからの購入が大半を占めるため、スマホ表示での見やすさは必ず確認しましょう。

(8)商品画像・説明文を準備する

実物を手に取れないネットショップでは、商品画像と説明文が「売れるかどうか」を直接左右します。画像のクオリティと説明文の充実度が、そのまま購入率に反映されると考えてください。

 

商品画像は、複数の角度・使用シーン・サイズ感が伝わるカットを用意します。説明文では、スペックの羅列ではなく「その商品を使うとどう良くなるのか」というベネフィットを伝えると、購入の後押しになります。画像と説明文がそろったら、商品をサイトに登録していきます。

(9)ネットショップをオープンする

デザインと商品登録が完了したら、公開前に必ずテスト注文を行います。注文から決済、受注処理までが問題なく流れるかを確認してから公開するのが鉄則です。ここを飛ばすと、オープン初日に決済エラーで顧客を逃すことになりかねません。

 

オープンしても、すぐに商品が売れるわけではありません。ステップ5で立てた集客計画を実行しながら、アクセス数・カート投入率・購入率などの数値を見て改善を重ねていきます。開業はゴールではなく、売上を育てるスタート地点です。

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ネットショップ開業に必要な費用の相場

ネットショップの開業費用は、選ぶ開設形態によって0円から数百万円まで大きく異なります。無料のASPなら初期費用0円で始められますが、自社ECを本格的に構築する場合はまとまった初期投資が必要です。まずは形態別の目安を把握しましょう。

 
開設形態 初期費用の目安 月額費用の目安 向いている事業者
無料ASP 0円〜 0円〜(販売手数料あり) まず小さく試したい個人
有料ASP 数千円〜数万円 数千円〜数万円 小〜中規模の事業者
クラウドEC 数十万円〜 数万円〜 成長を見据える中堅企業
パッケージ/フルスクラッチ 数百万円〜 保守費用が別途 大規模・独自要件のある企業
 

初期費用と月額費用に含まれるもの

初期費用には、サイト構築費・初期設定・デザイン費・データ移行費などが含まれます。月額費用には、基本利用料・サーバー費・セキュリティ対策費・サポート費などが含まれるのが一般的です。無料ASPは初期費用を抑えられる代わりに、売上に応じた販売手数料がかかる仕組みになっている点に注意してください。

 

このほか、独自ドメイン取得費(年間1,000〜数千円程度)や、オープン初期の広告費も見込んでおく必要があります。一般的には、個人が無料ASPで始める場合でも、ドメイン・有料テンプレート・初期広告費を合わせて数万円程度の準備があると、スムーズに運営を開始できます。

ネットショップ開業に必要な手続き・届出

ネットショップの開業に特別な資格は基本的に不要ですが、扱う商材によっては許可や届出が必要です。また個人事業として続ける場合は、税務署への開業届の提出が推奨されます。手続きを後回しにすると、販売停止や追徴課税のリスクにつながるため、開業前に確認しておきましょう。

 

開業届と確定申告

個人事業主としてネットショップを継続的に運営する場合は、開業から1か月以内に税務署へ「開業届」を提出するのが原則です。提出しなくても罰則はありませんが、事業実態の証明になります。あわせて「青色申告承認申請書」を出しておくと、確定申告で最大65万円の所得控除を受けられ、節税につながります。

 

商材別に必要な許可・届出

扱う商品によっては、販売前に許可や資格の取得が必要です。代表的なものを整理します。

 
扱う商材 必要な許可・資格 届出先
中古品(古着・中古品など) 古物商許可 所轄の警察署
手作り食品・加工食品 食品衛生責任者・営業許可 保健所
酒類 通信販売酒類小売業免許 所轄の税務署
化粧品・医薬部外品 製造販売業許可など 都道府県
 

このほか、すべてのネットショップには「特定商取引法に基づく表記」の掲載が義務づけられています。事業者名・住所・連絡先・返品条件などを明記する必要があるため、オープン前に必ず準備しておきましょう。自分が扱う商材にどの許可が必要かは、開業前に管轄の窓口へ確認するのが確実です。

初心者がネットショップ開業で失敗しないための3つのポイント

ネットショップ開業で失敗を避けるには、「集客の前倒し」「拡張性を見据えたサービス選び」「数値での改善」の3点が鍵になります。冒頭で触れた通り、市場は拡大しながらも事業者の倒産は過去最多という二極化が進んでいます。開業できることと、売上を作り続けられることは別物だと理解しておくことが出発点です。

 

ポイント1:集客はオープン前から準備する

もっとも多い失敗は、サイトを公開してから集客を考え始めることです。SEOは効果が出るまで数か月かかるため、オープン後に着手しても初期の売上には間に合いません。商品ページのSEO設計やSNSアカウントの開設は、構築と並行して進めておきましょう。

 

ポイント2:将来の拡張性を見据えてサービスを選ぶ

初期費用の安さだけでサービスを選ぶと、事業が伸びたときに機能不足や乗り換えコストに直面します。実際、ECプラットフォームのメルカートにも、ノウハウやリソースが不足したままスタートして売上が伸び悩み、改めて相談に来るEC事業者の声が多く寄せられます。商品数の増加やマーケティング施策の高度化に対応できるか、という視点で最初から選んでおくことが、後の手戻りを防ぎます。

 

ポイント3:感覚ではなく数値で改善する

売れ続けるショップは、アクセス数・カート投入率・購入率・リピート率といった数値を見て改善を回しています。「なんとなく売れている/売れていない」という感覚論から抜け出し、どの数値がボトルネックかを特定して手を打つことが、二極化の中で勝ち残る条件です。データを一元的に把握できる仕組みを早い段階で整えておくと、改善のスピードが上がります。

メルカートなら初めてのECでも安心して売上を伸ばせる

ネットショップ開業のハードルは下がりましたが、売上を作り続けるにはECとマーケティングのノウハウが欠かせません。クラウドECプラットフォーム「メルカート」は、サイト構築からリリース後の運用・売上改善までを一気通貫で支援するため、ノウハウやリソースに不安がある事業者でも安心して成長を目指せます。

 

メルカートの特徴は、バラバラに管理されがちな顧客・在庫・行動・VOC(顧客の声)のデータを一つの基盤に統合し、AIエージェントが分析から施策提案までを伴走する点にあります。これにより、これまで手作業に頼っていたマーケ施策の工数を抑えながら、高度なパーソナライズを実現できます。導入企業のEC構築後1年間の平均売上成長率は480%、業務効率は1.5倍、サポート満足度は97%という実績があります。

 

さらに、はじめてEC事業を始める方向けに、豊富なベースデザインの提供、リリース前のトレーニング、専任カスタマーサクセスチームによる運用サポートを用意しています。
Web広告運用・コンテンツ支援・SNS/CRM支援といった成長施策のサービスもそろっているため、マーケティングの知見や人的リソースが十分でない場合でも、売上アップに向けた取り組みを進められます。

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よくある質問(FAQ)

ここでは、ネットショップ開業に関するよくある質問とその回答をまとめました。

 

Q1: ネットショップの開業に初期費用はいくら必要ですか?

A: 開業費用は開設形態によって0円から数百万円まで幅があります。無料のASPサービスなら初期費用0円で始められますが、独自ドメイン・有料テンプレート・初期の広告費を合わせると、一般的には数万円程度の準備があるとスムーズに運営を開始できます。自社ECをクラウドECで本格的に構築する場合は、数十万円以上の初期費用を見込んでおきましょう。

 

Q2: ネットショップの開業は初心者でも可能ですか?

A: 可能です。専門知識がなくてもASPサービスやクラウドECを使えば、比較的簡単にショップを開設できます。ただし、開業後に売上を伸ばすには、販促機能や業務効率化の仕組みが必要です。メルカートのようにAIがデータを分析して施策立案をサポートするプラットフォームを使えば、初心者でも改善のサイクルを回しやすくなります。

 

Q3: ネットショップの開業に必要な届出や資格はありますか?

A: 基本的に特別な資格は不要ですが、扱う商材によっては許可が必要です。中古品なら「古物商許可」、食品なら「食品衛生責任者・営業許可」、酒類なら「通信販売酒類小売業免許」が該当します。また個人事業として継続する場合は、税務署へ「開業届」を提出し、すべてのショップで「特定商取引法に基づく表記」を掲載する必要があります。

まとめ

ネットショップの開業は、商品決めからオープンまでの9ステップを順に押さえれば、初心者でも進められます。あわせて、費用の相場と必要な手続き・届出を事前に確認しておくことで、開業後のトラブルを防げます。

 

一方で、市場が拡大する裏で事業者の倒産は過去最多を記録しており、開業した店が売上を作り続けられるかどうかは二極化しています。集客を前倒しで準備し、拡張性のあるサービスを選び、数値で改善を回す——この3点が、売れ続けるショップの共通点です。

 

記事内でご紹介した「メルカート」は、ECサイトの構築からリリース後の運営・売上改善までを一気通貫でサポートします。これからネットショップを始めたい方や、開業後の成長に不安がある方は、お気軽にご相談ください。


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代表取締役渡邉 章公

クラウドECプラットフォーム『メルカート』の立ち上げメンバーとして、2018年のサービスローンチから事業に携わる。2010年よりエンジニアとしてECサイト構築支援に従事し、2016年からSaaS型ECプラットフォーム事業に参画。2018年に新サービス『メルカート』を立ち上げ、2020年に株式会社エートゥジェイの執行役員、2024年に取締役を歴任。2025年の事業分社化に伴い株式会社メルカートの代表取締役社長に就任。現在は中堅・大手企業向けクラウドECとしてメルカートを次世代のCXプラットフォームへと進化させ、事業者と消費者をつなぐ新しい価値の創出を目指している。

専門領域:クラウドEC、ECプラットフォーム、SaaS事業開発、CX、BtoB / D2C / BtoB EC

渡辺

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