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化粧品・コスメECの課題とECサイトを成功させるポイント
近年は、多くの商品がインターネットを通じて購入できるようになりました。化粧品・コスメを取り扱うECサイト(ネットショップ)も増えつつありますが、化粧品・コスメならではの課題も多くあります。
ECサイトを成長させるには、化粧品・コスメ業界特有の課題を解決することが大切です。
ここでは、化粧品・コスメEC業界におけるECの課題や、成功させるためのポイントをご紹介します。
【目次】
化粧品・コスメ業界のEC化率
出典:経済産業省ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005-h.pdf)
経済産業省が実施した「令和3年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2021年の物販系分野のBtoC-EC分野の市場規模は23.2兆円(伸長率8.61%)、EC化率は8.78%(前年から0.7ポイント増)でした。
伸び率こそ鈍化しましたが、市場規模自体は増加しつつあります。
化粧品、医薬品分野のECの市場規模も伸長していて、2021年は8,552億円(前年比9.82%)増となっています。EC化率も7.52%と、前年の6.72%から大きく伸長しました。
これは、新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛で、ECサイトの利用率が向上したためと考えられます。
ただし、家電(38.13%)や書籍(46.20%)、生活雑貨(28.25%)などと比べると、化粧品・コスメ関係のEC化率は低いのが現状です。
化粧品・コスメ業界のEC化率が低い理由
化粧品・コスメ業界のEC化率が低い理由には、以下の要因が挙げられます。
実店舗の利便性が良い
ECサイトのメリットは、インターネットがつながる環境であれば、時間や場所を気にせずに好きなものを購入できる点です。
しかし、化粧品・コスメは、全国各地にあるドラッグストアやコンビニで購入することができます。特に、ドラッグストアは数百円程度で購入できる「プチプラコスメ」の取り扱いも多く、幅広い顧客のニーズに応えることも可能です。
ECサイトで実店舗と同じ商品を購入した場合、送料がかかることで割高になってしまいます。安価なコスメ商品はECサイトとの相性が悪く、実店舗の利便性が高いことがわかります。
オフライン販売のニーズが高い
実店舗で購入したいという顧客のニーズも、化粧品・コスメのECサイトが伸び悩む理由のひとつです。
化粧品・コスメは、自分の肌に合うかどうか、色や香りが好みか、使用感が良いかなど、実際に試さないと判断が難しい点が多いです。
特に「デパコス」と呼ばれる高価格帯の商品は、「スタッフの話を聞いたり、実際に試したりしてから化粧品を購入したい」というニーズが高くなります。
化粧品・コスメECに不信感を持たれている
化粧品・コスメ系のECに対して、不信感を持つユーザーが多い点も原因として挙げられます。例えば、「お試しで購入したら、いつの間にか定期購入になっていた」「すぐに解約できない」といったトラブルは後を絶ちません。
規制の強化も進められているものの、このようなトラブルを見聞きしたことによる不信感は、ECサイトでの購入をためらう理由になり得ます。
競争が激しく顧客獲得が難しい
化粧品・コスメ業界は、競合企業が多い市場です。資本力やブランド力に優れた大手企業も参入していて、広告費も高騰しています。
以前は、マーケティングのコストを抑える施策として、アフィリエイトサイト(口コミサイト)を作るという方法もありました。
しかし、検索結果の上位に信頼できないサイトが増えたことを受け、Googleはアルゴリズムに変更を加えています。このアップデートにより、化粧品を含んだ健康分野に関しては、アフィリエイトサイトが軒並み順位を落としました。
Yahoo!でもアフィリエイトの広告出稿が禁止になるなど、サイトを上位表示させるためには、専門性の高いコンテンツを作成する必要があります。
集客が難しく、広告費やサイト運営にコストがかかりやすい点も、EC化率が伸び悩む背景として挙げられます。
化粧品・コスメECを成功させるポイント
化粧品・コスメECには、多くの課題があります。しかし、しっかりと戦略を練り、適切な施策を行えば、成功につなげることは可能です。化粧品・コスメECを成功させるために行いたい施策やポイントを、いくつかご紹介します。
SNSやライブコマースの活用
SNSの活用は、ECサイトの売り上げを伸ばすうえで有効です。InstagramやYouTubeといった写真・動画を共有できるSNSを活用すれば、商品の使い方や色などを視覚的に伝えることができます。
ユーザーがレビューを投稿するなど、商品の認知度向上につながる点もメリットです。
また、SNSに加えて、ライブコマースを活用するのも良いでしょう。ライブ配信を行い、リアルタイムで商品を紹介することで、消費者が持つ疑問や悩みを解決できます。
商品を使用するシーンをイメージしやすいので、購買意欲が高いユーザーをそのまま購入へと誘導できます。
ユーザーレビュー機能の導入
ユーザーレビュー(口コミ)の掲載も必須です。ECサイトは、商品を実際に手に取ることができません。商品を購入してもらうには、「本当に大丈夫だろうか」というユーザーの不安感を払しょくする必要があります。
実際に商品を購入したユーザーからの口コミが多いほど、ユーザーは自分に合っているのかをイメージしやすくなります。
また、商品の感想だけでなく、購入したユーザーの肌質や年代など、ユーザーが知りたい情報をのせておけば、購入を検討しているユーザーの不安を減らすことができるでしょう。
オンライン接客の強化
化粧品・コスメの分野で実店舗のニーズが高いのは、アドバイザーにアドバイスを受けながら商品を選ぶことができるためです。
販売員とユーザーをウェブ上でつないで接客を行う、オンライン接客を取り入れるのも良いでしょう。
商品の説明や相談など、実店舗で行っているサービスをECサイトでも提供することで、顧客満足度を高めることができます。
リピーターの増加を狙う
前述のとおり、化粧品・コスメ業界は大手企業の参入や競合他社の増加により、新規顧客の獲得が難しくなっています。売り上げを安定させるために、リピーターを増やすことが重要です。
化粧品・コスメは日常的に使用する消耗品なので、定期的に購入しなければいけません。「次回使えるクーポンの配布」「定期購入で○%オフ」など、定期購入を促す施策を行うと良いでしょう。
また、他の商品と併せ買いすることで値引きを行うなど、クロスセルを促すのも有効です。
メルカートは定期購入を促す機能の充実で多くのお客様に選んでもらってます!
メルカートで構築した定期購入系ECの事例はこちらわかりやすいサイト表記を心がける
ユーザーの持つ不信感を払しょくし、安心して買い物をしてもらうために、わかりやすいサイト表記を心がける必要があります。定期購入の条件やキャンセル、返品の方法など、ユーザーに必要な情報はわかりやすい場所に明記しておきましょう。
サイトの信頼性を高めるだけでなく、購入後のクレーム回避にもつながります。
また、化粧品・コスメには薬機法が適用されます。「使うことで肌トラブルが改善された」「シミが消えた」「○○を予防できる」といった表現を安易に使うことはできません。
消費者に誤解を与えない記載を心がけましょう。
化粧品・コスメならではの課題を解決できるカート選定が成功の鍵
化粧品・コスメのEC業界は、今後も成長していくことが考えられます。ただし、使用感がわかりにくい、実店舗よりも利便性に劣るなど、化粧品・コスメ業界ならではの課題があるのも事実です。
ECサイトを構築する際は、ユーザーレビューを促せる、SNSとの連携が容易、リピーターを増やすための施策を行えるなど、化粧品・コスメ業界に求められる機能を備えたカートを選定すると良いでしょう。
メルカートは、化粧品・コスメ業界での導入実績も豊富です。ECサイト構築やリニューアルを検討している場合は、お気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者
株式会社エートゥジェイマーケティング責任者座間 保
2007年に㈱エートゥジェイの創業に参画し2009年に独立。マス媒体以外のトリプルメディアを活用した一貫性のあるWeb戦略立案・戦術プランニング・実行・分析・改善に携わる。結果を重視した戦略的なECサイトやオウンドメディア構築を行う。WebメディアやWeb関連事業の起業を3度経験した、シリアルアントレプレナー。2017年に㈱エートゥジェイに出戻り、マーケティング部門を統括している。
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