アパレルECの運営はどんな業務をするの? 売り上げを伸ばすための運営方法

インターネットを通じて商品を購入できるのが魅力の「ECサイト(ネットショップ)」。

アパレル業界でも、ECサイトの運営に注力する企業が増えてきています。

ここでは、アパレルECの運営における具体的な業務内容や、運営を行う担当者に求められる能力などをご紹介します。

   

アパレルECの運営で行う業務

ECサイトの売り上げを伸ばすには、サイトの管理やマーケティングの実施、商品ページの作成など、さまざまな業務を行う必要があります。

自社でECサイトを運営しているのか、モールに出店しているのかによっても異なりますが、アパレルECを運営するうえで必要な業務の例をご紹介します。

コンテンツ制作

ささげ

 

ECサイトは、実店舗とは違い商品を実際に見たり、触ったりできません。商品の情報をユーザーに正確に伝えるために、「ささげ」と呼ばれる業務を行うことも大切です。

 

ささげとは、撮影(さつえい)、採寸(さいすん)、原稿(げんこう)の頭文字を並べた造語です。サイトに掲載する商品の画像やサイズ表記、紹介文といった情報が欠けていると、商品の魅力を伝えることはできません。

売り上げに大きな影響を与える、重要な業務のひとつです。

 

また、ささげ業務以外にも、特集ページやバナーの作成なども、売り上げを左右します。ユーザーの興味を引く情報を、わかりやすく紹介することが大切です。

マーケティング

ECサイトは、立ち上げたら終わりではありません。ユーザーに商品を購入してもらうために、集客を行う必要があります。

 

新規顧客の獲得やサイト・商品の認知拡大、リピーター増加につなげるためのブログやSNSでの情報発信、DMの作成といったマーケティング活動も、ECサイトを運営するうえで重要な業務です。

受発注・在庫管理

ユーザーの注文を受けてから、商品を届けるまでに発生する業務も、ECを運営するうえで重要です。具体的には、受注の確認や商品のピックアップ、梱包、送り状の作成、発送完了メールの送信などが挙げられます。

ユーザーの満足度を高めるために、迅速な対応を心がけましょう。

 

また、実店舗とECサイトなど、複数の販売チャネルがあると「別のサイトで商品が売れてしまい、在庫切れなのに販売が続けられている」といった状況に陥ることがあります。

在庫の管理も欠かすことはできません。

顧客対応

届いた商品がイメージと違った、サイズが思ったよりも小さいといった理由で、返品の希望や問い合わせなどがユーザーから届くこともあります。

 

そのような際に、丁寧に対応することが、ユーザーの信頼感の獲得につながります。ユーザーにファンになってもらい、ブランド力を高めるためにも、質の高い顧客対応は欠かせません。

アパレルECならではの課題と解決策

アパレルECを運営していると、アパレル業界ならではの課題に悩むこともあります。そのような課題には、どう対処すれば良いのでしょうか。

アパレルECで多く見受けられる課題と、解決策の例をご紹介します。

サイズがわかりにくい

実店舗と異なり、ECサイトでは商品を手に取ることができません。サイズは記載されていても、実際に試着することができないため、商品が思っていたよりも大きかった、小さくて着られないなど、返品が発生しやすい点はアパレルECならではの課題です。

 

返品を最小限にとどめるために、できるだけ正確な商品情報を掲載しましょう。ユーザーの購入履歴を基にサイズを提案する、入力してもらった身長などのデータからサイズを提示するなど、システムを活用するのもおすすめです。

 

ただし、サイズに起因する返品を完全になくすことは困難です。サイズが理由の返品や交換は無料で対応するなど、ユーザーが気軽に商品を試しやすいサービスを提供するのも良いでしょう。

ECサイトのサービスの質向上につながり、ユーザーの信頼感を得ることができます。

着用している姿をイメージしにくい

質感やシルエットの詳細を、商品ページから完璧に把握することはできません。サイズだけでなく、実際に着ている自分の姿をイメージしにくい点も、アパレルECならではの課題のひとつです。

 

解決策としては、商品のイメージが浮かびやすくなるように、たくさんの写真を掲載することが有効です。

例えば、店舗スタッフが商品を着用した写真をたくさん掲載しておけば、ユーザーもイメージしやすくなります。Instagramなど、SNSの投稿や口コミを活用するのも良いでしょう。

 

また、近年はライブ配信で商品を紹介する、ライブコマースも注目を集めています。ユーザーはリアルタイムで商品に関する質問を行うことで、悩みや疑問をその場で解決できるのがメリットです。

文章だけでなく、写真や動画も活用して、商品イメージが浮かびやすいサイト作りを心がけましょう。

受発注・在庫管理が煩雑

アパレルECで取り扱う商材は、同一品のカラー違いやサイズ違いなど、バリエーションが多い傾向にあります。自社ECに加えて楽天市場やAmazon、ZOZOTOWNといったモール型ECにも出店している、実店舗も経営しているなど、販売チャネルが複数あると、それぞれの在庫情報を管理しなければいけません。

受発注や在庫管理が煩雑になりやすく、ミスが発生しやすい点も、アパレルECならではの課題といえます。

 

全ての在庫を同じ物流センターに集約する、ECと実店舗の在庫データを一元管理するなど、過剰在庫や欠品を防ぐ策を講じることがポイントです。

アパレルECの運営に求められる能力

アパレルECの運営は、パソコンが使えればできるわけではありません。アパレルECの運営に携わるには、次のような能力を磨いておく必要があります。

分析能力

どの商品がどれくらい売れているのか、サイトにどれくらいのPVやセッションがあったのか、ユーザーはどのような経路から商品ページに来たのかなど、ECサイト運営ではさまざまなデータを取り扱います。

数値を見て改善点を見つけたり、戦略を立てたりできる分析力が、アパレルECの運営には必要です。

クリエイティブなスキル

ささげ業務などを外注しないのであれば、商品紹介用の写真撮影や加工、紹介文作成、メルマガの文章など、クリエイティブなスキルも求められます。

場合によっては、ECサイトのバナー作成や簡単なプログラミングを行うこともあります。

コミュニケーション能力

自社の商品開発に携わる部署との連携や、顧客からのお問い合わせ対応、受注後の担当者への出荷指示など、コミュニケーション能力も欠かせません。

 

また、アパレルECで商品を購入するユーザーの多くは、ファッションが好きな人です。流行やトレンドに敏感なユーザーに満足してもらうには、ニーズやトレンドに合わせて、情報を届ける必要があります。

その時期のトレンドや市場の動向、SNSでの流行など、あらゆる情報を把握できる情報収集力も必須スキルになります。

課題を明確にして運営の懸念点を解決しよう

業務量が多い、管理業務が煩雑になりやすいといったアパレルECならではのデメリットは、さまざまな方法で解決できます。特に、サイトデザインやささげなど、クリエイティブな業務に関しては、外注を上手に活用するのもおすすめです。

 

アパレルECで売り上げを伸ばすには、「顧客満足度を高めるために何ができるか?」を検討しながら、自社のオリジナリティを出していくことが大切です。

自社のアパレルEC運営にはどのような課題があるのか明確にして、運営上の懸念点を解決していきましょう。


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この記事の監修者

株式会社エートゥジェイマーケティング責任者座間 保

2007年に㈱エートゥジェイの創業に参画し2009年に独立。マス媒体以外のトリプルメディアを活用した一貫性のあるWeb戦略立案・戦術プランニング・実行・分析・改善に携わる。結果を重視した戦略的なECサイトやオウンドメディア構築を行う。WebメディアやWeb関連事業の起業を3度経験した、シリアルアントレプレナー。2017年に㈱エートゥジェイに出戻り、マーケティング部門を統括している。

座間
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