インタビュー詳細
前年度比300%の売り上げアップを達成!総合食品メーカー「極洋」がイニシャルコストを低減してメルカートでECサイトをリニューアル。
株式会社極洋は「キョクヨー」ブランドで知られ、東京都港区に本社をおく、魚を中心とする総合食品会社。日本を代表する水産会社の一つで原料の調達から加工、販売まで手掛けている。一般向けでは缶詰のファンも多く、冷凍食品分野でも従来の業務用商品に加えて、市販用商品の拡大を進めている。そんな同社は、2019年7月にメルカートを導入して、公式通販サイト『キョクヨーマルシェ』をリニューアルオープンしている。EC市場が拡大する時代の波に乗り、新たにECサイト事業を展開していく狙いを持つ同社にメルカートを導入した理由と今後のECサイト事業戦略について聞いた。
今回お話を伺った方
- 株式会社 極洋
宮野 雄一郎 様
メルカート導入の目的・課題・効果
- ブランディング目的だったECサイトをリニューアルし、収益力を上げる
- イニシャルコスト、ランニングコストを抑えて収益力を上げたい
- スマートフォン対応など、DX時代の要求に合ったサイトへと進化させたい
- 迅速なECサイト運営のため、反応が素早い手厚いサポートが欲しい
- 売り上げが前年度比で300%アップ。1年半でレビューを600件獲得。
- スマホに対応するだけでなく、標準機能で多様なプロモーションを展開
- 手厚いサポートでオープン後を見据えた準備ができ順調にスタートした
メルカートでイニシャルコストを低減してECサイトをリニューアル。前年度比300%の売り上げアップを達成
はじめに、御社の事業内容を教えてください。
株式会社極洋は魚を中心とした総合食品会社です。水産物の買付、加工、販売といった商社的な機能を持つ水産商事事業と冷凍食品や缶詰などを提供する食品事業、カツオ、マグロの漁撈、養殖、買付から加工、販売まで一貫して手掛ける鰹鮪事業事業と物流サービス事業で4つの事業を展開しています。
「キョクヨー」製品はスーパーの缶詰売り場等で見かけることも多く、消費者の知名度は高いのではないでしょうか?
実はスーパーにある缶詰などは当社としては希少なBtoC向け商材です。当社の年間売上高は2500億円ほどありますが、その多くはスーパーで売られている切身、惣菜、居酒屋のテーブルに並ぶ食材ですとか回転寿司の寿司ネタといった業務用商品です。正直なところ、当社の消費者認知はまだまだだと認識しており、7年ほど前に公式通販サイト『キョクヨーマルシェ』を立ち上げたのも消費者とダイレクトに接する機会を増やすためでした。
『キョクヨーマルシェ』の商品数は現在160点前後だそうですが、どのような構成になっていますか?
ほとんどが缶詰です。当社の売上比からいうと圧倒的に冷凍商品が多いこともあり、今後は冷凍商品を売り出していきたいと考えています。これまで業務用商材が中心でECサイトに掲載できる商品が少ないという事情もあり、今、商品開発を進めているところです。
『キョクヨーマルシェ』だけで販売する商品を展開している理由を教えてください。
『キョクヨーマルシェ』だけで購入できる商品として『本当に旨い』シリーズ等を展開しています。SKUにするともう少し多いですが6品目ほどあります。スーパーにある商品をECサイトにそのまま掲載しても消費者は送料を払ってまで購入してくれないので、当社ECサイト独自商品が必要だと考えました。『本当に旨い』シリーズなどのようなECサイト専用商品や今力を入れている「生まぐろ」はリピートオーダーしていただけるよう品質にはかなりこだわっています。
ECサイトをオープンし、さらにリニューアルした背景を教えてください。
7年ほど前にECサイトをスタートしたのはブランディングが主目的でした。その後、EC市場が拡大し、経営層からEC事業で収益を上げるよう要望されるなどの経緯があってECサイトリニューアルの検討を開始しました。
旧ECサイトは機能的に古くて例えばスマートフォン対応ができていないなど制約が多く、EC事業として数字を積み上げていくのは無理だと考えていました。さらにサポート面に課題があり、問い合わせる手段がメールだけでレスポンスが遅く問題解決まで時間がかかっていたのです。
リニューアルにあたって、どのような点を重視して検討したのでしょうか?
まず、イニシャルコストを重視しました。ECサイト事業でリニューアルまで大きな収益を上げていなかったこともあり、先行投資とはいえイニシャルをかけていいのかという議論が当時の社内にあったのです。そのため導入時のコストが大きなネックになっていました。くわえてECサイトではランニングコストはもちろん、場合によってはバージョンアップにもコストや時間がかかります。
これらの問題はメルカートでクリアできることが分かりました。SaaS式でサブスクリプションのため、イニシャルを大きくかけずにスタートでき、ランニングコストやバージョンアップコストなどを抑えることができます。また、ECサイトで必要となる機能などが充分に揃っていて使う側からみてメリットが多いと判断できました。当社の場合、全国各地にデポがあります。各デポとの連携も大きなコストをかけることなく実現できて助かりました。
『キョクヨーマルシェ』の運営は社内でされているのでしょうか?
はい。社内メンバーで運営しています。メルカートのバックオフィスを使ってページを編集したり、更新をしたりする業務は、私を含め2名体制で、さらに商品提案などソフト面のサポートとして3名ほどが加わりチームになっています。
メルカートのバックオフィスの操作性はいかがですか?
旧ECサイトとの比較でいうとインターフェースが見やすくて圧倒的にメルカートが使いやすいですね。以前は今ほどECサイト事業に力を入れていなかったため「作業時間が劇的に短くなった」というような比較はできませんが、同じ時間をかけるのであればメルカートの方は数字がついてきている感覚です。
“数字”というのは、売り上げのことでしょうか?
そうです。コロナ禍の「巣ごもり需要」が影響していると考えていますが、2019年7月に『キョクヨーマルシェ』をメルカートでリニューアルしてメールマガジンなどのプロモーションを展開した結果、次の2020年度の売り上げで前年度比300%アップを達成しています。受注数が大幅に増えて一時期はピッキングのキャパを超えてしまったほどでした。
300%も売り上げがアップした要因をどのように分析していますか?
メルカート導入後に肌で感じているのは、お客様と双方のコミュニケーションが取れるようになったことです。まずプロモーション施策としてメルマガ配信を開始しています。お客様とメーカーとの距離を縮めたいため、堅苦しいものではなくフランクに世間話をするようなテイストに仕上げるよう内容を工夫しました。
始めてみるとメルマガからのコンバージョンが通常と比べて10倍ほど高くなったのです。レビューサイトの『ReviCo』でメルマガ内容への返信のようなレビューが入るようになった頃から数字が伴って伸び始めました。
以前のECサイトにはメールマガジン配信機能がありませんでしたが、メルカートには標準機能として実装されていています。開封率やクリック数を見ることができ、どのくらいコンバージョンに結びついているかを簡単に見せてくれるのでやりやすいです。
他にメルカートを使ってみて良いと感じた点を教えてください。
メルカートでは標準機能で時間を指定したプロモーションを打つことなどができて使いやすいです。また施策の効果がリアルタイムで出てくるので改善点も見つけやすく、やりがいを感じています。
メルカートはこのようなマーケティング関連機能が標準で備わっているのが良いですね。Googleアナリティクスでコンバージョン率を見ることでも改善につなげています。先ほど話したレビューサイト『ReviCo』も活用しており、2020年2月にスタートして約600件のレビューを得ることができました。
アクセス向上のため、ネット広告等を出稿していますか?
広告についてはエートゥジェイの運用支援部門に任せて運用しているところです。また月一回、エートゥジェイの担当者に来てもらってプロモーション施策を相談しています。社内には相談できる専門のメンバーがいないこともあり、気軽に聞きたいことが聞けてアドバイスをもらえるので安心です。
高い頻度でエートゥジェイのサポートとやりとりがあるのですね。
本当に些細な「メルマガのタイトルどう?」とか「どちらの内容が好き?」ということもエートゥジェイの担当者に聞いています。私たちが会社の中にいて先入観で判断しているかもしれないことを外部の目で見て判断してもらうことができて、ありがたいですね。申し訳ないですが同僚のように話しかけています。レスポンスは早いです。電話の反応もよく、リニューアル前の課題もあっさり解消しました。
今後、EC領域でどのような展望や構想を持っていますか?
リニューアル後に数字が上がって社内からの見る目が変わったと感じています。私は専属のEC担当ではありませんし他のメンバーも掛け持ちですが、メルカートなら運営できると確信しました。
会社としてBtoCに力を入れていきたいという方針がありますので、専業でも手が回らないくらい規模を大きくしていきたいと考えています。そして一般消費者の方々との距離を縮めて当社の認知度を上げていきたいです。
今、メルカートの導入を検討している企業様にアドバイスがあればお願いします。
メルカート導入にあたってはエートゥジェイのサポートの手厚さを感じました。私たちが兼任でECサイト運営を担っていたこともあって要件定義などが滞りがちなときでも、担当者がまるで仲間の尻を叩くようにサポートしてくれました。ECサイト施策はオープンがゴールになってしまいがちですが、そこがスタートだとオープン後を見据えてアドバイスをしてくれたことに感謝しています。
オープンまでに力を使い果たすか、余力を残して「さあこれからやっていこう!」とスタートできるかはパートナーによって変わると実感できました。オープン後を見据えてしっかりやっていきたいのならパートナー選びは慎重にしていただきたいと思います。
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社名
株式会社 極洋
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設立
1937年9月3日
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代表取締役社長
井上 誠
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所在地
〒107-0052 東京都港区赤坂三丁目3番5号
構築・運用・サポート
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