セミナーレポート 最短1日で導入可能。越境ECの簡単な始め方

株式会社エートゥジェイと株式会社ジグザグは、2022年4月12日(火)に、EC担当者やWebマーケターの皆様を対象とした共催Webセミナー『最短1日で導入可能。越境ECの簡単な始め方』を開催しました。本記事ではその概略をレポートいたします。

 

【目次】

■セミナー登壇者

■第1部【WorldShopping Biz】サービス紹介

・タグ1行で越境ECウェブインバウンド革命

・海外から購入ができない、日本のECサイトが対応できない3つの壁

・日本人向けのECサイトがJavaScript1行で海外販売可能に

・越境EC対応の比較

■第2部パネルディスカッション

・越境ECを始めるうえで事業者側が気にしておくべきポイント

・1500社の利用ユーザーがいる中で、ユーザーの特性や扱う商品の特性について

・国内と海外のマーケティングやSNSの違いについて

・WorldShopping BIZの導入までのステップや補足点について

■第3部【メルカート】サービス紹介

・ECに必要な『モノ』『 コト』をひとつに。

・メルカートが選ばれる理由

■第4部Q&A

・昨今の世界情勢で海外配送が大変だと思いますが支障ないのでしょうか?

・商品の重さ大きさに制約はありますか?

・越境ECに対応後の自社ECへの集客にはどんな手法がありますか?

・どれくらいの売り上げになっているのでしょうか?

・流行りの商品や食品、医薬品の扱いを教えてください。

・10%の手数料で国際配送料はペイできますか?

・返品、返金などのCS業務はどこが対応するのでしょうか?

・1ドメインで海外対応する商品としない商品を分けることは可能ですか?

・第1回の決済が終わり、2回目の決済でキャンセルとなった場合の対応は?

・サプリメントも医薬品と同様に取り扱い不可でしょうか?

■まとめ

 

セミナー登壇者

  • 株式会社エートゥジェイ
    メルカート事業責任者 / 執行役員
    渡邉 章公

    2010年に株式会社ecbeingへ入社。エンジニアとして様々なクライアントのECサイト構築支援に従事。2016年よりSaaS型のECプラットフォーム構築に参画し、2018年に新サービス『メルカート』を立ち上げ。2020年にグループ会社のエートゥジェイへ事業と共に転籍し、執行役員に就任。

    渡邉写真
  • 株式会社ジグザグ
    取締役/マーケティング・コミュニケーション本部管掌
    鈴木 賢

    2002年株式会社オプトに入社し、営業・メディア・SEMなど、Webマーケティングに関わる部署のマネージメントを担う。2011年以降は新規事業の執行役員として、複数のWebサービス開発に従事。 2017年より株式会社Candeeに入社、上席執行役員としてライブコマース及びD2Cブランド事業領域を担当。2020年1月、株式会社ジグザグで現職

    鈴木氏写真
 

第1部【WorldShopping Biz】サービス紹介

ウェブインバウンドの収益化に特化した、自社ECサイトの越境対応サービス『WorldShopping BIZ』。株式会社ジグザグ 取締役/マーケティング・コミュニケーション本部管掌 鈴木賢氏がサービスの魅力についてデモ画面を用いて分かりやすく解説します。

タグ1行で海外販売を可能にするウェブインバウンド革命

ウェブインバウンドとは?!

 

ウェブインバウンドとは?!

 

あまり耳慣れない言葉でありますが、「リアルインバウンド」と比較すると分かりやすいです。リアルインバウンドは旅行に来て、様々なものを消費して帰国していただくことです。

 

それに対し、インターネットを利用し日本の商品を購入していただくことをウェブインバウンドと呼びます。

 

新型コロナウイルスの影響により訪日数は激減したままですが、ウェブインバウンドに関しては、流通総額が前年の3倍、ユーザー数5倍と驚異的に伸びている状況です。言い換えますと、実際には訪日できなくなった海外の方々がウェブ上で訪日していると言えます。

海外から購入ができない、日本のECサイトが対応できない3つの壁

海外から購入出来ない壁の図

 

日本の企業の方々もウェブインバウンドの重要性に気付いています。しかし、「言語の壁」「物流の壁」「決済の壁」の3つの壁が立ちはだかり、なかなか1歩前へ踏み込むことが出来ずにいるのが越境ECの現状です。

かな文字フォームが入力できない、煩雑な貿易オペレーション、不正決済の防止など、この壁を壊し、ウェブインバウンド対応する方法が「WorldShopping BIZ」です。

日本人向けのECサイトがJavaScript1行で海外販売可能に

「WorldShopping BIZ」はたった1行のJavaScriptで国内のECサイトを228の国と地域の対応可能に早変わりするサービスです。

 

worldshopping bizイメージ

 

海外の方が日本のECサイトにアクセスすると、海外からの購入が可能な旨のポップアップが表示されます。

 

商品ページには反応するナビゲーションバーが表示され、購入ボタンを押すまで海外の方をお助けします。購入ボタンを押されると、モーダルが出現し、そこで買い物をしていただく仕組みになっています。

また、海外販売を行うことが出来ない商品は、ノーコードで販売可否を国別・アイテム別で設定することができ、送れるもの、送れないものを制御することが可能で、クライアントの方々には安心してご利用いただいています。

 

購入の詳細金額の確認が終わると、WorldShopping のページに遷移し、購入代行サービスの説明と海外配送料金の目安を確認いただきます。規約に同意後、決算手段、住所等を入力すると購入依頼が完了します。

 

worldshopping biz導入メリット

 

販売事業者側の作業は非常にシンプルで、インボイスの作成や国際的なカスタマーサービスの必要はなく、売れたら国内のジグザグの倉庫へ配送していただくだけです。

費用もシンプルで初期費用が30,000円(税別)、月額費用5,000円(税別) 以外は頂きません。月額の費用内で、どの国でどれだけ購入されたのかマーケティングデータを全て提供いたします。どのECサイトに来ても海外のユーザーに対応できるようにという思いで、どのようなことも我々が対応するサービスに仕上げています。

 

導入ショップは1500サイトを超えており、アパレルから漫画、アニメ、アイドルのエンタメ系や地方の郷土品を扱うECサイトまで様々なサイトに導入いただいています。

 

worldshopping biz導入メリット2

※WorldShopping Bizの仕組みの簡略図

越境EC対応の比較

worldhsopping bizと他の越境EC比較

 

越境ECに対応するやり方は様々あります。まずは自社ECサイトをグローバル化させる方法です。全てを自分たちで行うためノウハウを他社に真似されることなく、データを貯めることが可能ですが、コストや時間は莫大にかかります。

そして、海外向けのモール型ECサイトに出店する方法があります。こちらは自社ECのグローバル化までのコストと時間はかかりませんが、店長などの担当者を付ける費用は発生する可能性があります。

それに比べ、WorldShopping BIZはウェブインバウンドに特化しているため、早く始め、早めにデータを貯め、マーケティングに生かすことをイメージして進めております。最短1日、タグを1行追加するだけでその他の作業や莫大なコストをかけることなくスピード感を持って越境ECに取り組むことが出来ることが特徴です。

第2部パネルディスカッション

越境EC初心者へ向けたアドバイスや国内マーケティングとの違いなど越境ECのノウハウについて株式会社ジグザグ 取締役/マーケティング・コミュニケーション本部管掌 鈴木賢氏と株式会社エートゥジェイ メルカート事業責任者/執行役員 渡邉章公が解説を行いました。

越境ECを始めるうえで事業者側が気にしておくべきポイント

鈴木 新型コロナウイルスが流行する前は、自社で越境ECを全て対応しようとする企業が多かったように思います。実際検討した事業者は多かったことと思いますが、装備、運用にまで至った事業者は多くはありませんでした。自社で全てを行おうと思ったときに、人員の問題がすぐに出てくるかと思います。準備を進めるうえで、人手が足りないことと、コストが莫大にかかることから作業が止まってしまうことが大きな理由です。

そこでジグザグ社は、かかってしまう時間とコストを最小限に抑えて、事業者側が「まずやってみる。」という環境を作ることを重要視しています。我々が3つの壁を取っ払うことで事業者の方々は目線を様々な国に向けてほしいと思っています。どこの国からアクセスが来て、どこの国へ売れたということを気にしていただきたいです。国内のECと同様にまずはECサイト上で起こっていることをしっかりと確認することが重要だと考えます。

 

渡邉 越境のシステムを自社で0から構築していくという事例をグループ会社で見ていたりしますが、1事業者で全てをまかなうことは体力も含めてなかなか難しいなと思っています。海外のそれぞれの先進事例はネットで見ることは出来ますが、そこからインバウンド需要や自社商品のニーズは測りきれなかったり、情報が不足していることが存分にあるかと思います。その未知のマーケットを「やってみよう。」という気持ちで始められるというのは大きなメリットだと考えています。

1500社の利用ユーザーがいる中で、ユーザーの特性や扱う商品の特性について

鈴木氏 アパレルショップは継続的に売れるため、非常に多いです。また、漫画やアニメなどのエンタメ分野のコラボ雑貨などは爆発的に売れる印象です。また、包丁などの刃物系の専門ショップにも日本の技術のすばらしさから、平常的に海外からの購入があります。

国内と海外のマーケティングやSNSの違いについて

渡邉 弊社も国内のマーケティングを盛んに支援させていただいており、オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアの3大メディアを主軸にマーケティングを行っています。これらを掛け合わせてマーケティングを行っていくことが王道かなと思うのですが、海外でのニュアンスの違いなどはありますか?

 

鈴木氏 特定の国で何かを売ると決めていたら、その国のマーケティングの話になりますが、不特定の国へ向けた越境ECの場合は、SNSなどのアーンドメディアの部分が重要と考えています。クライアントの流入元サイトを分析しても、Googleはもちろんですが、インスタグラムやFacebookなどのSNSから流入が混ざってくることがほとんどです。そのことから、海外のお客様が日本のECサイトをSNSで知ることが多いのではないかなと思います。

 

SNSで海外に繋げる例

 

海外向けのハッシュタグに切り替え、ダイレクトにグローバルと繋がれるSNSを活用し、お金をかけずに普段行っているSNSの活動の中に少しでも海外と繋がれるチャンスを作っていこうということが大事だと考えます。

 

渡邉 数年前にも「越境」というキーワードが流行りましたが、当時の越境は非常に巨大なマーケットなため、事業者のニーズに対してマーケティング手段が確立されていなかったように感じていました。しかしWorldShopping BIZなどのようなサービスやSNSの進化によって越境ECがやりやすくなっているのは状況が変わってきているなという印象です。

国内でも、ECのみでビジネスを行っているブランドも多々ありますので、その焦点を海外に向けるというのはそんなに大きな負荷なくターゲットを拡大できるように感じましたし、試しにやっていけるような導入スピードとコストというのは非常に大きなメリットに思います。

WorldShopping BIZの導入までのステップや補足点について

渡邉 実際タグを1行追加することすら、事業者にとっては難易度が高い可能性や、ベンダーにお願いするケースがあるかもしれません。導入までの具体的なステップやオペレーションの補足はありますか?

 

鈴木氏 タグを1行追加するだけですが、私たちのサービスはGoogleタグマネージャーに入れても動く仕組みになっています。タグマネージャーを使用されている事業者の方々は多くいらっしゃるかと思いますので、皆さん問題なく作業されている印象です。

第3部【メルカート】サービス紹介

ECサイト構築実績13年連続シェア1位の「ecbeing」から生まれた、SaaS型クラウドECプラットフォームの「メルカート」。立ち上げにも加わった株式会社エートゥジェイ メルカート事業責任者/執行役員 渡邉章公がメルカートの魅力と強みについて解説しました。

 

メルカートイメージ

 

メルカートは、ECサイト構築実績13年連続シェア1位の「ecbeing」から生まれた、SaaS型クラウドECプラットフォームです。

ECを立ち上げる際、ASP、SaaSやパッケージなど様々な手段がありますが、上から下まで我々グループ会社で支援が可能です。また、メルカートからクラウド型でスピードローンチさせ、成長に伴いパッケージ型にシフトしていくということもグループ会社ならではのバリューとして提供しています。

ECに必要な『モノ』『 コト』をひとつに。

ECに必要な『モノ』『 コト』イメージ

 

我々のコンセプトとして、システムやCXツールだけでなく、お客様をしっかりと囲い込むCRMまで専門スタッフがお客様と共に伴走し、ワンストップサービスとしてご提供したいと考えております。機能や仕組みの『モノ』だけをばら売りするのではなく、ノウハウやリソースといった『コト』の部分まで伴走させていただくサービスです。

メルカートが選ばれる理由

メルカートが選ばれる理由

 

我々の提供範囲は、カートシステムだけではありません。制作のクリエイティブ分野からマーケティングやSEO対策、広告運用でお客様を呼び込み、接客し、ファン化させるところまで幅広く提供しております。そのため、お客様は様々な会社とやり取りをしなければならないなどのコミュニケーション負荷を上げることなくワンストップで1社完結型で提供できるところが特徴です。

第4部Q&A

昨今の世界情勢で海外配送が大変だと思いますが支障ないのでしょうか?

  • 鈴木氏 一時期はヨーロッパに飛行機が飛びにくくなっていた時期もありましたが、現在は正常に戻ってきております。配送に関して支障が出てきていることはありません。 他にも中国ではコロナウイルス再流行の関係で、中国国内の配送が非常に遅くなっているところはあります。 また、直近だと原油価格の高騰により配送料が上がってきており、非常に大きな問題となっています。

    鈴木氏

商品の重さ大きさに制約はありますか?

  • 鈴木氏 基本的に制限はありません。しかし、国外配送料は容積重量で金額が算出されるため、タンスのような容積と重量が大きなものは送料が非常に高額になってしまうため購入される方はほぼいらっしゃいません。

    鈴木氏

越境ECに対応後の販売拡大には自社ECに集客をする必要があると思うのですが、どのような手法がありますか?

  • 鈴木氏 SNSでの商品名やブランド名の出現率は非常に重要だと考えています。国内で売上があるECサイトは、SNS上でもファンが多く、商品の投稿が行われているはずです。それを自社のSNSで海外に拡散していくことにより、海外の方が知るきっかけが増えていきます。そのため、国内の人気も大事ですので、SNSで自社のファンを育てていきましょう。

    鈴木氏

どれくらいの売り上げになっているのでしょうか?

  • 鈴木氏 それぞれのショップで商品単価も異なるため、金額で比べること難しいですが、今まで越境ECに取り組んだことがない事業者は、まず月間10万円を超えることを目標にした方が良いと思います。10万円を目指すことで、データの傾向が見えやすくなり、次の打ち手が打てるようになります。 売れているECサイトですと、オペレーションコストをかけずに、平均で月間1000万円を売り上げているサイトがいくつもございます。

    鈴木氏

流行りの商品や食品、医薬品の扱いを教えてください。

  • 鈴木氏 食品は基本的には賞味期限が半年ほどあり、冷凍冷蔵保存でないものの取り扱いになります。 また、医薬品は各国の規制が厳しいことがあるため取り扱えないことになっています。

    鈴木氏

10%の手数料で国際配送料はペイできますか?

  • 鈴木氏 商品が我々の倉庫に届くまで重さ、大きさが分からないため1回目の商品決済の際には国際配送料金は計算できません。倉庫に商品が届き、国際配送料が計算出来次第、海外ユーザーには国際配送料を決済いただきます。10%の費用は、我々のオペレーションを含めた費用ですので、国際送料とは別の料金です。

    鈴木氏

返品、返金などのCS業務はどこが対応するのでしょうか?

  • 鈴木氏 我々が間に入り問題を解決しています。海外ユーザーは商品に穴や傷があった場合、我々に連絡をします。その後我々が内容を確認し、事業者側に相談し対応が決まりましたら、我々が海外ユーザーにご連絡しております。もしも直接海外ユーザーから連絡が入った場合でも、一度我々に対応を戻していただいておりますので言葉の心配等はございません

    鈴木氏

1ドメインで海外対応する商品としない商品を分けることは可能ですか?

  • 鈴木氏 管理画面で1商品ごとに国による出し分けの制御が可能です。コードを入れなければならないような手間はありません。

    鈴木氏

第1回の決済が終わり、2回目の決済でキャンセルとなった場合はどのような対応になりますか?

  • 鈴木氏 本サービスは「購入代行サービス」ですので、基本的に海外ユーザー都合の返品・キャンセルは受け付けていません。海外送料分の2回目の決済が完了できない場合も、EC事業者様への返品は発生しませんのでご安心ください。

    鈴木氏

サプリメントも医薬品と同様に取り扱い不可でしょうか?

  • 鈴木氏 取り扱い可能でございます。

    鈴木氏

まとめ

今回のセミナーでは越境ECの始め方や国内マーケティングとの違いについてディスカッションしていきました。ハードルが高く感じられる越境ECですが、「まずはやってみる。」という意識で実行し、国内ECと同様にECサイト上で起こっていることをしっかりと確認・分析することやSNS活用の重要性をお伝えいたしました。

今後も皆様のECサイト運営がスムーズなものとなるよう積極的にセミナーを開催してまいります。メルカートでは、ネットショップ構築サービス以外にも、企業サイトやマーケティングサービスをご提供し伴走しながらビジネスの成長をお手伝いしておりますのでお気軽にご相談ください。


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