セミナーレポート ネットショップ担当者フォーラム2023春 講演

 

EC年商100億円を超える大手EC事業者から学ぶ、中小規模ECが今やるべき事

2023年5月18日(木)、19日(金)に、株式会社インプレスが主催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 春~eコマースコミュニケーションDay~」が3年ぶりにオフラインで開催されました。エートゥジェイは、「EC年商100億円を超える大手EC事業者から学ぶ、中小規模ECが今やるべき事」と題しまして、弊社代表の飯澤満育が中小規模のEC事業者に向けて講演を行いました。

 

データドリブンなone to oneマーケティングの必要性

年商100億円超の大手小売EC事業者はデータドリブンなone to oneマーケティングを今後も積極的に仕掛けていく方針の企業が多い一方で、中小規模のEC事業者はまず集客が直近の課題である、という企業が大半のように感じます。その中でも、昨今は集客に注力しつつも、先を見据えてデータドリブンなマーケティングの仕組みを備えようとする動きも目立ち、戦略の変化が現れてきました。

その代表的な理由として、 “コストの最適化” と “Cookieレス時代への対応” があります。

大手事業者は多額のコストをかけて全方位からの送客や集客を実施するケースもありますが、中小規模の事業者では容易に実現できません。そのためコストの最適化を行いながら、適切な方法で集客を行う必要があります。

また、ユーザーのプライバシー保護の観点からサードパーティCookieを廃止する動きがあります。多くの主要検索エンジンがCookieを廃止しており、ファーストパーティーデータを事業者自身が集めなければならなくなりました。

 

集客コストが無駄にならないように、土台となるCDPの準備を

大手事業者は有益なデータが取りやすいデジタル広告やTrueView広告などの集客手法にシフトチェンジしている傾向にあります。GoogleやYahoo広告を始め、SNS広告などほぼ全てのメディアで毎日24時間PDCAサイクルを回して対応しています。

中小規模の事業者では、同じようなプランニングや運用体制が難しいため、ある程度の選択と集中を行い、集客と送客を行うことが大事です。

CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)は、自社ECや基幹システムが持っているデータとサードパーティーデータ(自社データやパートナーデータ以外の、自社では収集することができない外部のデータ)を併せて顧客の鮮明化、潜在顧客をより深く理解するために活用するツールです。

CDPは会員データや行動データなどあらゆるデータを収集、連携し、加工することで、ユーザーを可視化させることができます。そのデータはCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)と呼ばれるメッセージ配信やシナリオ配信など施策を実施する領域で活用されます。

 

ページごとのグロースハックの必要

しかし、我々はセグメント配信し、メッセージを届けただけでは不十分だと考えています。クリックして表示されたページがお客様の趣味嗜好に合っていなければそこで簡単に離脱してしまうからです。広告やCRMのチューニングだけをしていて、受け皿となるページのチューニングが不十分だと、CVRが下がり広告配信が最適化されていない結果になることが多々あります。

そのため、大手事業者はA/Bテストやヒートマップ分析などページに対するグロースハックを実施しています。

 

中小規模の事業者もこれに習い、広告の最適化だけでなく受け皿ページのチューニングまでを1つの施策として考え、横断して改善に取り組むことで圧倒的な費用対効果を見込める可能性があります。

 

 

我々が考えるCDP×CRM全体像はこちらです。広告、そしてEC自体の効果を高めるためにはCDPを活用した顧客理解とCRMによる高度なコミュニケーション施策、そしてコンバージョンの後押しとなるページのグロースハックまでが一気通貫で実施されている必要があります。

まとめ

今回は、より効率的に“送客”と“集客”の施策を行うためのデータドリブンマーケディングの重要性についてお話いたしました。データをうまく活用し、お客様の輪郭を鮮明化させることで広告効果を最大化させることが出来ます。ぜひ自身のEC運営に生かしていただければと思います。


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