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コロナ禍で需要が拡大。最新のECサイトの動向と今後
新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって、自宅にいながら買い物ができるECサイトのニーズが高まりました。従来は実店舗だけでビジネスを行っていたが、ネットショップの開業を検討しているという方も多くいらっしゃるはずです。
ここでは、ECサイトの基礎知識や歴史、日本国内の市場規模、今後の動向などについてご紹介します。ECサイトの開設や改修を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
そもそもECとは?
ECサイトのECとは「Electronic Commerce」を略したもので、日本語に訳すと「電子商取引」となります。簡単にいうと、インターネットを通じて行う商品やサービスの売買全般のことです。ネット通販やネットショッピングと言い換えることもできます。
また、ECは取引の種類に応じて、企業間の取引であるBtoB-EC、企業と消費者の取引に当たるBtoC-EC、消費者同士の取引であるCtoC-ECの3つに分けられます。
BtoC-ECはAmazonや楽天市場などの一般的にイメージされるネットショップが、CtoC-ECはメルカリやラクマなどのフリマアプリが一例です。
ECサイトの歴史
日本でECサイトが拡大したのは、パソコンやインターネット回線が整い始めた1990年代後半とされています。1997年に楽天市場、1999年にYahoo!ショッピング、2000年にはAmazonが日本国内でサービスを開始しています。
特に、スマートフォンの普及や高速なインターネット回線の整備が進み、手軽にECサイトで買い物ができる環境が整った2000年代後半からは、EC市場も急速に拡大しました。
また、2020年から続いている新型コロナウイルスの感染拡大で、実店舗は大きな影響を受けています。一方でECサイトは、実店舗に行かなくても、インターネットを通じて買い物が行えるのが特徴です。巣ごもり需要の増加などに伴い、さらに関心が高まっています。
日本国内におけるEC市場規模
EC市場は拡大を続けているとよく聞きますが、実際にECサイトの市場規模はどの程度なのでしょうか。
経済産業省の発表したデータによると、日本国内のBtoC-EC市場規模は2019年時点で19.4兆円(前年比7.65%増)です。すべての商取引市場規模におけるEC市場規模の割合を示す「EC化率」も6.76%と、前年比で0.54ポイント増と増加傾向にあります。
出典:経済産業省ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html)
物販系分野の市場規模の内訳では、「衣類・服飾雑貨等」(1.9兆円)、「食品、飲料、酒類」(1.8兆円)などが金額的に大きな割合を占めています。一方で、EC化率は「事務用品、文房具」(41.75%)や「書籍、映像・音楽ソフト」(34.18%)などが高いです。
「食品、飲料、酒類」は市場規模こそ大きいものの、EC化率は2.89%と低い傾向にあります。
BtoB-ECの市場規模も、2019年時点で353.0兆円(前年比2.5%増)と大きな市場になっています。これは、BtoBはBtoCに比べて商品取引の単価が大きいことが理由のひとつです。※1
出典:経済産業省ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html)
ただし、上記のデータはすべてコロナ禍以前のものです。総務省統計局による「家計消費状況調査」によると、ネットショッピングの支出額は2020年、2021年ともに2019年よりも伸びているため、さらに大きな市場になっていると想定されます。※2
出典:経済産業省ウェブサイ (https://www.stat.go.jp/data/joukyou/pdf/n_joukyo.pdf)
※1 出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html
※2出典:総務省統計局「家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について(二人以上の世帯)」
https://www.stat.go.jp/data/joukyou/pdf/n_joukyo.pdf
今後のECサイトはどうなる?
市場が拡大傾向にあるとはいえ、物販系分野に限ってみてもEC化率は6%台でしかありません。今後もまだまだ拡大の余地はあるとみて良いでしょう。
また、2020年の新型コロナウイルス感染症により、実店舗が休業を余儀なくされる中、EC化が加速しつつあります。インターネットショッピングを利用する世帯の割合は2020年3月以降から急激に増加していて、2人以上の世帯の半数以上が利用する状況が続いています。※
出典:経済産業省ウェブサイ (https://www.stat.go.jp/data/joukyou/pdf/n_joukyo.pdf)
実店舗に比べて家賃や人件費といったコストが低く、時間や場所といった制約もないECサイトは、今後もさまざまな分野で拡大を続けていくでしょう。
ただし、多くの事業者がECサイトをオープンさせた結果、EC市場の競争も激しくなっていくことも考えられます。顧客が魅力を感じられるかどうかが、ECサイトを成功させるうえでカギになるのではないでしょうか。
※出典:総務省統計局「家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について(二人以上の世帯)」
https://www.stat.go.jp/data/joukyou/pdf/n_joukyo.pdf
EC業界のトレンド
ECサイトを成功させるためには、業界のトレンドを把握して、いち早く取り入れることが大切です。ここでは、EC業界における現在のトレンドについていくつかご紹介します。
スマートフォンの普及
スマートフォンの爆発的な普及により、近年はインターネットに接続する際はパソコンではなくスマートフォンを使うのが一般的になりつつあります。
パソコンからの閲覧ではなく、スマートフォンから見やすいかどうかを意識したECサイトの構築が必要不可欠といえるでしょう。
SNSの活用
SNSを活用して、顧客との関係性を強化する企業も増えてきています。SNSを活用することで、商品や企業の認知度を高めたり、顧客との接点を作ったりすることができます。
また、Instagramなど一部のSNSはショッピング機能も付与されていて、ECサイトのように商品を販売することも可能です。
複数チャネルの活用
チャネルとは、実店舗やECサイト、SNSなど、顧客と企業との接点のことです。複数のチャネルを連携して顧客との接点を増やす戦略が、近年はトレンドになっています。
ただし、チャネルを増やしても、それらがバラバラに動いていては効果がありません。
顧客のデータや在庫数などを各チャネルで連携させ、顧客満足度を高める施策を行うことが重要です。
越境ECの拡大
越境ECとは、国境を越えて行われるECサイトでの取引のことです。新型コロナウイルス感染症により海外渡航が難しくなったため、越境ECの存在感は増しつつあります。
海外の顧客にも対応できるかどうかは、ECサイトを成長させるうえでカギになっていくでしょう。
コロナ禍の今こそECサイトを始めよう
新型コロナウイルスにより実店舗での販売機会が低迷しつつある今、外出せずに買い物が行えるECサイトのニーズは飛躍的に高まっています。今後もさらに成長していくのは間違いないでしょう。
しかし、その分さまざまな事業者が参入を進めるため、競合相手が増えていくことも予想できます。ECサイトの立ち上げや改修を検討している方は、早めに手を打つことが大切です。
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この記事の監修者
株式会社エートゥジェイマーケティング責任者座間 保
2007年に㈱エートゥジェイの創業に参画し2009年に独立。マス媒体以外のトリプルメディアを活用した一貫性のあるWeb戦略立案・戦術プランニング・実行・分析・改善に携わる。結果を重視した戦略的なECサイトやオウンドメディア構築を行う。WebメディアやWeb関連事業の起業を3度経験した、シリアルアントレプレナー。2017年に㈱エートゥジェイに出戻り、マーケティング部門を統括している。
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