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EC業界で差がつく資格! おすすめ資格10選と学習方法を解説

EC業界で活躍したい・スキルを磨きたい方にとって、資格取得はキャリアアップや信頼向上の有効な手段です。
ECサイト運営に直結する資格から、IT系スキルを強化するもの、さらにはGoogleアナリティクス個人認定資格やウェブ解析士などマーケティング・データ分析系資格まで、多彩な選択肢があります。
本記事では、EC業界でおすすめの資格や取得によるメリット、効率的な学び方を体系的にまとめ、実践に活かせる知識を提供します。
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EC業界の資格取得について
EC(電子商取引)業界において、資格の取得は決して「必須」ではありません。
しかし、スキルの可視化や信頼性向上、業界の最新動向にキャッチアップする手段として、非常に有効です。特に、就職や転職、キャリアアップを目指す方にとって、資格は強力な後押しになります。
例えば、資格保有者は非保有者に比べて就労率が高まる傾向にあり、昇給判断に資格を重視する企業は実に23%に上るとされています
厚生労働省の調査によると、昇給の際に資格・検定取得の是非を考慮する企業が23%にも及びます。
厚生労働省が提供している「 資格・検定等の人員配置、昇格及び賃金への反映状況等に係る実態調査
EC業界の資格の取得におすすめの資格10選
以下の資格は、それぞれ異なる視点やスキル領域をカバーしており、EC業界でキャリアを築く上で大変有用です。運営実務、マーケティング、解析スキル、経営戦略の強化など、自身の目標や現在の業務に応じて適切に選ぶと学びの効果が高まるでしょう。
①ネットショップ検定
ネットショップ検定(ネットショップ実務士)は、ECサイト運営に必要な実務知識を体系的に学び、実践力を証明する代表的な民間資格です。「実務士補」「レベル1(基礎)」「レベル2(実践)」など、段階ごとにステップアップできます。レベル1・2は誰でも受験可能で、CBT方式で年中受験可能な利便性も魅力です。
合格者には「ネットショップ実務士」の称号とロゴマーク使用権が付与され、履歴書やサイトに記載して信頼性を高めることができます。就職・転職、業務理解、自社ショップ運営などに幅広く活用できます。
②ネットマーケティング検定
ネットマーケティング検定は、Webマーケティングの基礎と応用を網羅的に学べる民間資格です。SEO、Web広告、リサーチ、効果測定、関連法規など幅広い分野が出題範囲に含まれており、Web担当者として必要な知識の体系化に最適です。
リモート受験(在宅)に対応しており、最新のマーケティング手法に柔軟にアクセスできる点も魅力です。ネットマーケティング検定の合格率は2023年度は約64%で、学習時間は15時間前後と、働きながらでも取り組みやすい難易度です。転職やスキル棚卸しにも有効です。
③ウェブ解析士認講座
ウェブ解析士は、WACA(一般社団法人ウェブ解析士協会)が認定する解析とデータ活用の資格です。アクセス解析、KPI設定、レポーティング、生成AIの活用など、現代のWebマーケティング実務に不可欠なスキルを幅広く学べます。
初級ウェブ解析士だけでなく、上級・マスターとステップアップ可能で、自ら解析を指導・講義できるレベルまで到達可能です。試験はオンライン受験で、学習時間は初級で約30時間、上級で約60時間、マスターで約200時間が目安。合格率は高く(初級:約88%)、キャリアアップに活かしやすい資格です。
https://membership.waca.or.jp/course/lecture-wac/
④中小企業診断士試験
中小企業診断士は、経営支援を担うプロフェッショナルを認定する国家資格です。試験は一次(筆記)と二次(筆記・口述)に分かれ、一次合格率は約25%、二次は約18%と非常に狭き門です。
試験範囲は経営戦略、財務、マーケティング、情報システムなど広範囲にわたります。合格後はコンサルタント、企業内部での経営企画や独立など多様なキャリアが開かれ、年収800万円超も目指せる実践的資格です。
https://www.jf-cmca.jp/contents/007_shiken.html
⑤D2Cエキスパート検定
D2Cエキスパート検定 は、旧「通販エキスパート検定」を改訂・刷新した、D2C(Direct to Consumer)ブランドの運営・戦略に特化した民間資格です。
基礎理解を図る3級から、戦略的マネジメント層向けの1級、およびフルフィルメントCX、ダイレクト・マーケティング、デジタル・マーケティング、データドリブン・マーケティングといった専門スキルを深める複数のスペシャリストコースが用意されています。
⑥Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
GAIQはGoogleアナリティクスの運用能力を測定する無料の認定資格です。試験と準備教材はすべてオンライン・無料で受講・受験でき、Google公式のアナリティクス アカデミーを活用可能です。
合格すればGAIQ資格が付与され、アナリティクスに精通していることの証明になりますが、有効期限は取得後12か月です。企業やクライアントに対する信頼性向上や、自身の実務スキル基盤の構築に最適です。
https://support.google.com/analytics/answer/3424287?hl=ja
⑦Webアナリスト検定
Webアナリスト検定(JWA認定)は、Googleアナリティクスを中心としたデータ分析スキルを評価する資格です。集客、回遊、コンバージョン、リピートなどの指標別に分析思考を体系学習でき、5時間の講座内で実践的スキルを習得可能です。
講義では実際のツール画面を見ながら進められ、Web担当者や制作職にも理解しやすい構成です。
https://www.jwa-org.jp/webanalyst/
⑧ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験(国家資格)は、経営戦略とIT戦略を融合し、経営改革や事業革新を推進できる人材を認定します。対象はCIOやITコンサルタントなど、高度な戦略力と実行力が求められる層。
現在は筆記式で、春期に年1回実施、2026年度からCBT(コンピュータ受験)へ移行予定です。問題形式は選択式・記述式・論述式を併用し、レベルの高い実務能力が必要です。
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html
⑨ITパスポート試験
ITパスポートは、IT基礎知識を問う国家資格で、ITリテラシーを広く証明できる入門的な試験です。全国のすべての都道府県で毎月実施され、受験申込みは前日正午まで可能。
Webでスケジュール管理や成績確認ができ、当日中にスコアも確認可能。CBT方式で、柔軟に受験日を選べるため、働きながらの学習者にも取り組みやすい試験です。
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
⑩ウェブデザイン技能検定
ウェブデザイン技能検定は、厚生労働省が認定し、特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が実施する、日本唯一の Webデザインに関する国家資格です。合格者には「ウェブデザイン技能士」の称号が与えられ、1級~3級の等級に分かれます。
3級は未経験者でも挑戦でき、HTML・CSS・デザインやユーザビリティなど Web制作の基礎を広く学べるのが魅力です。一方、1級は高度な実務経験が必須で、合格率も10~20%と難易度が高いですが、習得すれば確かなスキル証明となります。試験は学科と実技があり、職能の証明に最適です。
EC業界の資格を取得するメリット
就職・転職に有利になる
EC業界では、資格が必ず求められるわけではありませんが、取得しておくことで就職や転職活動において明確な武器になります。資格は「EC運営に関する知識やスキルを身につけている」という証明となり、実務未経験者でも自分の専門性を客観的に示すことが可能です。
独立行政法人経済産業研究所の調査によると、職業資格を持つ人は保有していない人よりも約20%高い就労率を示しており、市場価値向上にもつながります。
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/17j009.pdf
給与がアップする
EC業界の資格を取得することは、給与アップや昇進の追い風にもなります。厚生労働省の調査では、企業の約23%が昇給の判断において資格・検定の保有を考慮していると報告されており、資格保有者は昇級のチャンスを得やすくなります 。
資格取得によって得られる専門スキルや業務理解の深さは、評価者に対して「即戦力」として認知される根拠になります。その結果、より高いポジションや責任ある業務に就くことで、結果として給与向上につながる可能性が高まります。
キャリアアップにつながる
資格取得はキャリア形成において非常に有効です。EC関連資格を通じて身につけた知識やスキルは、業務の幅を広げるだけでなく、新しい分野へのチャレンジを後押ししてくれます。
例えば、ECサイト運営者がマーケティングやIT戦略の資格を取得することで、業務の専門性が高まり、企画・戦略立案・運営改革など上位職へのステップアップにつながります。
EC業界の資格は、知識を体系的に学べる構成になっており、自己成長の方向性を明確にするうえでも役立ちます 。その結果、新たな職務やポジションの検討対象となり、長期的なキャリアアップに直結します。
EC業界の資格の取得方法
独学で勉強する
独学では、書籍やオンライン教材、公式サイトの過去問などを活用し、自分のペースで学べる点が大きな魅力です。場所や時間に縛られず、柔軟に学習を進められます。
学習計画を立て、SNSやオンラインフォーラムで同じ目標の仲間と情報交換しながら進めることで、モチベーション維持にもつながります。
ただし、疑問点が生じた際の質問機会が限られるため、迷いやすく挫折しやすい側面もあります。自律的に努力できる人にとっては、最もコスパの良い方法です。
通信講座で勉強する
通信講座は、教材・模擬試験・演習がセットで提供され、メールやオンラインで講師や受講生とやり取りできるサポート体制が整っています。
自宅にいながら体系的に学べ、忙しい社会人にも向いています。
一方で、独学同様、自己管理が求められ、学習ペースが崩れやすいのが課題です。現場の講師に直接質問できるわけではない点も理解のスピードに影響することがあります。選ぶ際はサポート充実度や口コミ評価をチェックすることも重要です。
スクールに通う
スクール(通学型・オンライン型)では、専門講師による解説や対話形式の授業、仲間とのディスカッションを通じて実践的スキルが身につきます。学習ペースを強制的に管理してもらえるため、継続しやすいのもメリットです。
ただし、受講費用や通学時間、固定スケジュールへの対応が必要な点、クラス全体の進行に合わせざるを得ない点には注意が必要です。自分の学習スタイルや生活リズムを考慮した上で、必要に応じてオンラインコースなども検討するのが賢明です。
まとめ
EC(電子商取引)業界での資格取得は必須ではないものの、スキルの可視化や信頼性向上、最新知識へのキャッチアップなど、多方面でメリットがあります。
EC運営・マーケティング・解析・経営戦略など、多様なスキル領域をカバーする資格があり、自分のキャリアや業務内容に合ったものを選べば、得られる学習効果も大きくなります。
このように、資格を通じて実践的な知識を体系的に学び、業務に活かしてこそ真価があります。
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この記事の監修者
株式会社エートゥジェイマーケティング責任者座間 保
2007年に㈱エートゥジェイの創業に参画し2009年に独立。マス媒体以外のトリプルメディアを活用した一貫性のあるWeb戦略立案・戦術プランニング・実行・分析・改善に携わる。結果を重視した戦略的なECサイトやオウンドメディア構築を行う。WebメディアやWeb関連事業の起業を3度経験した、シリアルアントレプレナー。2017年に㈱エートゥジェイに出戻り、マーケティング部門を統括している。

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