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ECサイトの構築・制作方法とは?費用相場から作成手順まで徹底比較【初心者向け】

あらゆる業種の企業や個人がECサイトを構築・制作してネットショップを運営している昨今、ECサイトの構築方法や手法も多様化し、複雑になっています。
そこで今回は、これからECサイトを構築しようと考えている方に向けて、複雑化しているECサイトの構築方法を分かりやすく分類し、それぞれの構築方法の特徴や費用相場、メリット・デメリット、制作手順などについて解説します。
ECサイトの種類
ECサイトは、BtoBやBtoCといったビジネスモデル、ECサイトのモデルなどに応じていくつかの種類に分類できます。
ECサイトのモデルは、主に企業独自のサイト構築を行う自社サイト型と、Amazonや楽天市場のようなモールに出店するECモール型に分けることができ、種類ごとの特徴を知っておくとECサイト選定の際に役立ちます。
ECサイトの構築方法5つ
自社サイトでECサイトを構築する場合、構築方法にはさまざまなものが存在しますが、おおむね5つに分類することができます。
この分類とそれぞれの概略を理解しておけば、システム会社や各ベンダーとの折衝や相見積もりを取る際にも役立ち、ECサイトの構築方法を選定する手助けとなるため、まずは5つの分類とその概略について解説します。
(1)ASP
ASPとは『アプリケーション・サービス・プロバイダ』の略で、元々は業務アプリケーションをネットワーク経由で提供する事業者を指す用語です。ECの分野においては、システム会社が用意したプラットフォーム(サーバー、アプリケーション)をレンタルすることでECサイトを運営する方式を指し、『ショッピングカート』と呼ばれることもあります。
ECサイトに必要な環境はすべてレンタルできるので、ECサイト開設の際に自社でサーバーやシステムを用意する必要が無く、メンテナンス作業も不要です。
5つの構築方法の中で手軽な手法ですが、その一方でカスタマイズ性や拡張性に劣るというデメリットがあります。
国内で有名なASPは『MakeShop』や『BASE』『カラーミーショップ』などが挙げられます。
(2)オープンソース
オープンソースとは、プログラムのソースコードが一般公開されているライセンス無料のソフトを使ってECサイトを構築する手法を指します。多くのWebサイトで利用されているCMSの『WordPress』もオープンソースです。
一般的にオープンソースはそのまま使えるものではなく、自社のECサイトに合うようにカスタマイズしたり、追加開発を行ったりして実装します。そのためオープンソースでECサイトを制作するには、自前でシステム開発を行うか、システム会社に委託する必要があります。
ECサイト用のオープンソースで有名なのは『EC-CUBE』で、EC-CUBEをベースにECサイトを作成するベンダーも多数存在します。
(3)パッケージ
パッケージとは、ECサイトに必要とされる機能(カート機能、受注管理、売上管理、顧客管理等)をパッケージ化した製品のことです。
パッケージでECサイトを運営するには、自社でサーバーやネットワーク環境を用意する方法と、レンタルサーバーを利用する方法があります。
パッケージはカスタマイズ性や拡張性に優れているため、中規模~大規模のECサイトに採用されるケースが一般的です。
パッケージの国内シェアトップは『ecbeing』です。
(4)クラウドEC
クラウドとは、クラウドコンピューティングの略で、インターネットを経由してシステムを提供するサービスを表す用語です。
ベンダーが用意したシステムをレンタルする形式はASPと同様なので、ASPと同義に扱われることもありますが、ECの分野においては明確に分類されており、『クラウドEC』と呼ばれる製品やサービスは、ASPよりも拡張性とカスタマイズ性に優れたものを指します。
ASPは全社共通の環境を利用するサービスですが、クラウドECは全社共通領域の上に各社カスタマイズ領域を作ることで、自由度の高いECサイトの構築を可能にしており、いわばASPとパッケージの両方の特長を兼ね備えているのがクラウドECです。
代表的なクラウドECは、『メルカート』や『ebisumart』などが挙げられます。
お問い合わせはこちらから(5)フルスクラッチ
フルスクラッチとは、ゼロからECサイトをプログラミングして構築する手法です。
一切の制限を受けることなく、思い描いた理想のECサイトを実現することができますが、その一方で膨大な費用と開発期間を要します。
そのためフルスクラッチが採用されるケースは多くなく、超大型ECサイトや、特殊なECサイト、世に出ていない全く新しい仕組みを実現したい場合などで採用される手法です。
ECサイト構築方法別の費用相場とメリット・デメリット
つぎに、5つのECサイト構築方法の費用相場や、それぞれのメリット・デメリットについて見ていきましょう。
初期費用はおおよそ『ASP』『オープンソース』『クラウドEC』『パッケージ』『フルスクラッチ』の順で高額になっていきますが、次項より順番に詳しく解説していきます。
(1)年商1億円未満ならASP
ASPは初期費用が無料のものから10万円程度、月額費用は無料〜数万円のものまでさまざまなサービスが幅広く展開されています。
代表的な無料ASPには『BASE』や『STORE.jp』などがあり、ECサイト構築の知識がなくても簡単にすばやくECサイトを始めることができるとあって、個人事業主や中小企業に人気のサービスです。
ただしサイトデザインの自由度は低く、カスタマイズはほとんどできないなど、制約が多いのも事実です。
本格的にECサイトを運営していきたいという場合は、有料ASPを選択するのがベターです。無料ASPほど制約が厳しくなく、HTMLを編集してサイトデザインをある程度変更することもできます。
また、近年の有料ASPは機能が充実してきており、さまざまな決済手段を選べたり、定期購入に対応したサービスなども登場していたりするため、自由度は以前よりも相当高くなっています。
【ASPのメリット】
ASPのメリットは、まず低コストかつスピーディーにECサイトを出店できる点が挙げられます。サーバーやアプリケーションを自前で用意する必要がなく、ASP事業者が用意した環境をレンタルすることで簡単にネットショップを開設でき、サーバーを運用管理する手間も省けます。
また、システムのアップデートや更新をする必要がないという点もASPの持つ大きなメリットです。ECサイトは一度構築すれば終わりというものではなく、時流や顧客ニーズに合わせて更新したり、消費税率のアップなど税法上の変更があった際や、新たなセキュリティ対策をしたりなど、都度システムのメンテナンスをしていかなければなりません。
その点ASPであれば、ASP事業者によってシステムが常に最新の状態にアップデートされるので、メンテナンスにかかる費用や手間を削減することができます。
【ASPのデメリット】
ASPのデメリットは、カスタマイズ性に乏しく独自性をもったECサイトの制作には不向きな点と、拡張性が低く外部システムとの連携ができない点です。
ECサイトの規模が大きくなるにつれて、ASPでは対応できないといった不都合が生じてくるケースも少なくありません。
とはいえ、低予算で短期間にECサイトを開設でき、サーバー運用やアップデートが不要というメリットは大きく、年商1億円未満の企業にとってASPは最適な選択といえるでしょう。
これからEC事業に参入しようと考えている会社や、トライアルで自社の商品をネット販売してみたいという用途にも適しています。
また現状Amazonや楽天といったショッピングモールに出店していて、安くない決済手数料を払っている事業者が、ステップアップとして自社サイトを構築したいというケースにも向いています。
(2)セキュリティ対策が必須の「オープンソース」
オープンソースはライセンス費用がかからないため、自社開発が可能であれば無料でECサイトを構築することができますが、外部の業者に委託する場合は開発費として数十万円以上の初期費用がかかります。月額費用も外注すると10万円程度かかるでしょう。
【オープンソースのメリット】
オープンソースを利用してサイト制作するメリットは、カスタマイズ次第で自由度の高いECサイトを比較的安価に開発できる点が挙げられます。豊富に存在するプラグイン(機能拡張プログラム)を活用することで、ECサイトに必要な機能をゼロから構築することなく実装可能です。
社内に優秀なIT技術者を抱えている企業なら、外注コストをかけずに内製でECサイトを構築できる点は魅力です。
【オープンソースのデメリット】
デメリットは、ソースコードが一般公開されているというオープンソースの特性上、ECサイトを攻撃するハッカーなどが容易にソースコードを解析できてしまうので、どうしても標的となりやすい点にあります。
そのためオープンソースでECサイトを構築すると、セキュリティ対策に追われることになります。常に最新の情報を収集し、新たにセキュリティホールが発見されたら、即座に対応する体制が必要です。
実際、オープンソースで構築されたECサイトによる情報漏えい事故は多い傾向にあり、ひと度個人情報漏えいやクレジットカード情報の漏えい等のセキュリティ事故を起こすと、企業名などが報道され、社会的信用の失墜や、多額の損害賠償金を負担することとなり、企業に与える被害は甚大です。
またシステムが陳腐化しないよう定期的なメンテナンスが必要で、その都度費用が発生します。仮に初期費用は安く抑えられたとしても、運用費が予想以上にかさみ、長い目で見ると決してリーズナブルではなかったという意見も見られるので、選定の際には初期費用の安さだけに目を奪われないよう注意が必要です。
そしてもうひとつの注意点として、カスタマイズを実施した開発メンバーの担当替えや退職等によって、プログラムがブラックボックス化してしまう危険があります。設計書などのドキュメント類をしっかり残すことや、担当者の引き継ぎ方法をルール化するなどしてブラックボックス化を避けるような仕組み作りが重要です。
(3)EC年商1億円以上なら「パッケージ」
ECサイトに必要な機能が網羅されたパッケージは、初期費用が数百万円から、月額費用は10万円からということで、ASPやオープンソースと比較すると高額になります。
そのためパッケージが採用されるのは必然的に中規模~大規模ECサイトとなる傾向にあります。
【パッケージのメリット】
パッケージのメリットは、大規模ECサイトの運営にも耐えうるカスタマイズ性と拡張性を有している点です。
ECサイトの規模が大きくなるにつれ、ASPでは対応が困難になってきます。例えば、注文数が増えてくると今までのシステムや業務フローでは業務が回らなくなり、人員コストばかりがかさんでしまうようになります。
パッケージであれば、既存の基幹システムと連携して受注管理を行ったり、在庫管理システムと連携したり、出荷指示データを物流システムに渡して出荷商務を効率化したりなど、システム連携によってさまざまなシナジーを生み出すことが可能になるのです。
また、セキュリティの観点から見てもパッケージは有利といえます。オープンソースと違ってソースコードが非公開なので解析されにくく、セキュリティ対策はパッケージ開発会社側で常に実施されています。
これらのメリットにより、ECサイトで年商1億円以上を目指すのであれば、パッケージを選定するのが一般的となっています。
【パッケージのデメリット】
一方、パッケージはシステムが陳腐化するというデメリットを持っています。ASPであればシステムのメンテナンスやアップデートを意識することなく、常に最新のシステムを利用できますが、パッケージの場合そうはいきません。
環境の変化や税法上の変更、セキュリティ要件に合わせたシステムのアップデートは定期的に行う必要があり、その都度費用が発生します。
特にユーザーニーズの移り変わりが激しい昨今、アップデートやメンテナンスに要する手間と費用は軽視できない問題といえるでしょう。
(4)いいとこ取りの「クラウドEC」
クラウドECはパッケージのデメリットを克服すべく生まれたサービス形態です。
初期費用と月額費用はパッケージと同等、もしくは若干安価に設定されていることが多く、採用されるのは中規模~大規模ECサイトがメインとなっています。
クラウドECはパッケージをベースとして、それをASPのようにネットワーク経由で利用できるサービスとして生み出されているので、まさにASPとパッケージの「いいとこ取り」の形態といえます。
【クラウドECのメリット】
クラウドECのメリットはパッケージと同等のセキュリティの高さ、カスタマイズ性の高さ、拡張性の高さを持ち、かつASPと同様に自動アップデートによってシステムが常に最新の状態に保たれる点にあります。
ECサイトの5つの構築方法の中で最も後発の構築形態ということもあって、目立った弱点はありません。
【クラウドECのデメリット】
クラウドECは前述の通り目立った弱点はありませんがデメリットを挙げるとすれば、システムを自社で保有したり運用したりすることができないため、オンプレミス(自社運用)を前提としたシステムには不向きです。
企業戦略上、ECサイトを自社運用せざるを得ないといった事情がある場合は、クラウドECは採用できないでしょう。
またカスタマイズ性や拡張性の高さだけで比較すると、やはりパッケージに軍配が上がります。基幹システムとシームレスに連携を図りたい場合、クラウドECの種類によっては要件に合わないケースが出てくる可能性があるので、クラウドEC採用の際にはシステム会社に確認するようにしましょう。
(5)ECサイトの究極形「フルスクラッチ」
お金にも時間にも糸目をつけないのなら、フルスクラッチに勝るものはありません。最低でも初期費用は数千万円、月額費用は数十万円程度かかります。
【フルスクラッチのメリット】
メリットは、何の制約も受けずに理想のECサイトを構築できる点、まだ世に出ていないような全く新しいECサイトを生み出すことができる点にあります。
また自社に優れた開発部隊を持っていれば、企業戦略に直結した迅速なシステム改修が可能です。
【フルスクラッチのデメリット】
デメリットは、膨大な開発コストと長い開発期間を要する点です。企画段階からリリースまでには最低でも1年、通常は2~3年かかります。何事にもスピードが求められるこの時代、ECサイトが完成する頃には既に時代遅れとなり、今までかけた開発費が無駄になるといったことも十分起こり得ます。
またシステムのリニューアルの度にコストと時間がかかることもデメリットといえるでしょう。
以前はパッケージでは実現できない機能や要件があるためフルスクラッチが採用されるケースもありましたが、パッケージやクラウドECの機能が充実している現在では、フルスクラッチを採用する意義が薄れてきているのが実情です。
そのためフルスクラッチを採用しているECサイトは、ZOZOTOWNやユニクロといった超大型ECサイトに限られています。
ECサイトの制作(作成)手順
つぎに、ECサイトの作成手順についてご紹介します。5つの構築方法によってその制作手順は若干異なりますが、基本的な流れは共通しています。
どの構築方法を選んだとしても、まず始めに企画立案・戦略策定を行うところからスタートします。ASPであれパッケージであれ、この企画立案・戦略策定をしっかり行うことがプロジェクト成功の鍵です。
企画立案・戦略策定を行ったら、その内容を企画書としてドキュメント化しておきましょう。企画書を作っておくと、その後のRFP(提案依頼書)作成や、ベンダー選定の際に役立ちます。
企画書の内容に合致したベンダーやサービスを選定することができたら、ベンダーとの契約です。
契約締結後の具体的な流れは、ASPの場合と、それ以外(オープンソース、パッケージ、クラウドEC、フルスクラッチ)の場合で異なってきますので、以下に詳しく解説していきます。
ASPの場合
ASPの場合はカスタマイズの工程がないので、他の構築方法よりもスピーディーにECサイトを開設することができます。具体的な作り方は以下の通りです。
①画面制作
Webサイトの画面デザインを、用意されたテンプレートから選んだり、HTMLを編集したりして作成します。
②商品登録
管理画面から商品名や価格、商品画像、商品説明文、在庫数などを登録していきます。
③テスト
顧客と同様の操作(トップページ、商品検索、商品詳細画面、カート、会員登録、決済)を一通り行い、不具合がないかチェックします。
テストの結果、問題が無ければいよいよリリースです。このようにASPはとても簡単で手軽にECサイトを作成することができます。
オープンソース、パッケージ、クラウドEC、フルスクラッチの場合
オープンソース、パッケージ、クラウドEC、フルスクラッチの場合はASPと異なり、カスタマイズやアドオンなどの追加開発が発生するので、一般的なシステム開発と同様の工程を踏んで構築していきます。
①要件定義
企画書の内容をブレークダウンしてシステム要件に落とし込み、要件定義書を作成します。
この際、ユーザー(発注側の企業)とベンダー側とで綿密な打ち合わせを行い、要件のズレが生じないようにします。
これ以降の工程は基本的にベンダー主体の作業となり、ユーザー側の意見を最も主張できるフェーズはこの要件定義段階なので、抜け・漏れが無いようしっかりと要件をベンダー側に伝えましょう。
また、要件定義書をもとに以降の工程を進めていくので、この要件定義はプロジェクトの中でも最も重要な工程と言っても過言ではありません。
②設計
要件定義書をもとに、ベンダーが画面設計、機能設計、項目定義などを行い、システム設計書を作成します。システム設計書をユーザーにレビューし、問題なければ次の工程に進みます。
③開発
システム設計書をもとに、ベンダーがプログラム開発を行います。
④テスト
システムが設計書通りに動作するか、外部システムとの連携に問題がないかテストを行います。
「パッケージだから要件定義は不要」という意見もたまに見られますが、それは事実でしょうか。
もしカスタマイズを一切行わずにパッケージをそのまま使うのであれば、要件定義は不要かも知れません。しかし、カスタマイズを全く行わないというケースは非常に稀です。
また、カスタマイズが必要か必要ないかを正確に判断するには、やはり要件定義が必要になります。
ノンカスタマイズでECサイトをリリースしたものの、「想像していたものと全然違っていた」という事態にならないためにも、要件定義はしっかり行うようにしましょう。
ECサイト構築方法選定のポイントとは?
自社のECサイトに最も適した構築方法を選ぶには、「ECサイトでどれくらいの年商を見込んでいるか?」というのが一つの指標となります。
ECサイトの年商が1億円未満であればASPかオープンソース、年商1億円以上が見込まれるのであればパッケージかクラウドEC、あるいはフルスクラッチという選択がおすすめです。
年商1億円未満の場合
ECの年商1億円未満の場合、ASPとオープンソースが選択肢に挙がりますが、現在さまざまな特色を持ち、選択肢の範囲が広がっているASPをおすすめします。
近年のASPは無料から有料のものまで幅広い価格帯のサービスが揃っており、美容品や健康食品の定期購入に対応したものなど、商材別に特化したサービスも提供されています。
自社の商材や商流に合致したASPが存在しないといった場合はオープンソースを選択するしかありませんが、そのような特殊な事情がないのであれば、スピーディーに通販サイトを開設でき、セキュリティも高く、自動アップデートによりシステムが陳腐化しないASPを選んだほうがよいでしょう。
年商1億円以上の場合
現在パッケージやクラウドECの機能が充実し、ほぼあらゆるECサイトを構築することができるようになっているので、フルスクラッチを選択するメリットはほとんどありません。
よってECの年商1億円以上の場合、パッケージかクラウドECかという二択になるでしょう。
サーバーやシステムを自社で運用したいという場合や、さまざまな既存システムとシームレスに連携したいという場合にはパッケージがおすすめです。
そこまで複雑なシステム連携を必要としないのであれば、自動アップデートによってシステムが常に最新の状態に保たれ、システムリニューアルのコストもかからないクラウドECがおすすめです。
ECサイト構築後の運用も重要
自社の売上を伸ばすという観点から考えると、ECサイトは構築後の運用フェーズを甘く見ることはできません。
ECサイトを運用するうえで重要なことは、サイトを利用する利用者の選定、SEO対策をはじめとしたWeb集客の2点です。
対象となる人物モデルの選定
ECサイトを運用していく場合、すべての人に商品を売ることはできません。メインとなるターゲットを選定しなければ、焦点の定まらない乱雑なマーケティングになり、誰も商品を買ってくれないECサイトになる危険性すらあります。
そのため、ECサイトを運用・構築する際は、サイトの象徴的な利用者の詳細な人物モデルである『ペルソナ』を設計することが重要です。
サイト構築後のWeb集客は必須
ECサイトを構築したまま放置していても、ユーザーはサイトに流入せず、商品もほとんど売れることはありません。商品が売れるECサイトにするためには、積極的なマーケティングが必要です。
特にWeb集客の場合は、Googleなど検索エンジンでの検索結果の順位を上昇させるために、SEO対策を行いましょう。SEO対策を行い、サイト内コンテンツの質を向上させたり被リンクが増えたりした結果、おのずとWeb集客の効率が高まっていきます。
ecbeingとメルカートの比較
「パッケージか?クラウドECか?」というのは難しい選択です。そこでパッケージの『ecbeing』と、クラウドECの『メルカート』を比較して、双方の強みを詳しく見ていきましょう。
『ecbeing』は1,500サイト以上の採用実績を誇るシェアNo.1のパッケージです。
『メルカート』は、『ecbeing』をベースに生まれた低価格のクラウドECで、事業規模に合わせた柔軟な価格設定と、スピーディーにECサイト運営を始めることができる製品となっています。
メルカートの特長
メルカートはクラウドECなので、無料で定期バージョンアップを受けることができます。システム更新が定期的に自動で行われるので、トレンドに合わせたネットショップ運用も可能です。
デザインテンプレートも豊富に用意されており、オリジナルのデザインをECサイトに反映することもできます。また定期購入機能に標準対応しており、単品・リピート通販業種の事業者にも適しています。
そしてecbeingと同等のサポートを受けることができるのも魅力です。
デジタル事業コンサルティングやWebプロモーション、Webデザイン制作をはじめとして、ネットショップの売上をアップしていくための集客やマーケティング支援、運営サポートなど、長年の実績と経験に基づいた各種サポートを受けることができます。
それだけではなく、メルカートはセキュリティ面も万全です。ECサイト業界随一の強固なセキュリティを誇るecbeingがプラットフォームを提供しているので、安心して利用することができます。
ecbeingへの切り替えも可能
ecbeingとメルカートを比較すると、独自カスタマイズの自由度や大規模ECサイトへの対応度ではecbeingに分があります。
将来的に事業が拡大し、ECサイト規模を拡張したい場合は、メルカートからecbeingにステップアップすることも可能です。メルカートはecbeingと共通のベースエンジンを使用しているので、低コストかつ短期間で移行することができます。
また、BtoCだけでなくBtoBにも対応したいといった場合や、オムニチャネルの実現、自社モールの立ち上げなど、事業の拡大に合わせてステップアップすることもできます。
メルカートのECサイト構築実績
クラウドECのメルカートは、アパレル・化粧品、健康食品、単品通販、総合通販、美容関係など、さまざまな業界での採用が進んでいますが、以下にその一例をご紹介します。
株式会社オッシュマンズ・ジャパン様
オッシュマンズ・ジャパンは、アメリカのスポーツウェアを扱うアパレル販売企業です。2007年にECサイトをスタートし、2016年メルカートにリニューアルしました。
メルカート導入に際しては「定期無料バージョンアップ」「安心セキュリティ」「低コスト」の3点が決め手となりました。
メルカートに決定してからオープンまでに要した期間は4ヶ月というスピーディーさです。
メルカート導入後の効果は、まずシステムの定期無料バージョンアップにより、ランニングコストが以前の1/3にまで削減されました。また迅速な運用サポートのおかげでフットワークが軽くなり、改修スピードがアップしました。
ECサイト運営の工数が削減され、余力をメルマガ配信に当てたところ売上アップに繋がり、ユーザーフレンドリーなサイトデザインにこだわったことで、会員登録数が月最大で140%アップという数々な改善効果をもたらすことに成功しています。
アツギ株式会社様
アツギは日本で初めてパンティストッキングを発売した、国内ストッキング業界のリーディングカンパニーです。2005年よりEC事業をスタートし、2015年にメルカートを導入しています。
メルカート採用の決め手は、導入しやすい価格設定と、ECに詳しくなくてもテンプレートを選んで構築できる点にありました。
メルカートを導入してからは、管理画面で顧客からの問い合わせ履歴が確認でき、ユーザー対応の効率がアップしました。また分析ツールを活用することにより、最適な時間にメルマガを配信できるようになり、メルマガの効果を最大化することに成功しています。
そして業務効率のアップにも貢献しています。セール期間設定機能により、セール終了後の価格設定変更作業が不要となり、使い勝手の良い受注管理システムのおかげで発送までの工数も削減されました。
将来を見越した計画的なECサイト構築を
今回はさまざまなECサイト構築方法を5つに分類し、それぞれの費用感やメリット・デメリットについてご紹介してきました。
どの構築方法を選んだにせよ、一度構築したECサイトを変更するには無駄なコストと手間がかかってしまうので、構築方法は慎重に決める必要があります。
もし現時点では「ASPで充分だろう」と思われていても、将来EC事業が拡大した際にパッケージやクラウドECでないと対応できないといった事態に陥る可能性も否定できません。
クラウドECの『メルカート』は、パッケージである『ecbeing』と同じベースエンジンを採用しており、事業の拡大やEC規模の拡張に合わせてステップアップが可能となっています。
ECサイトの構築方法を選定する際には、自社のEC事業の中期計画・長期計画を策定し、将来を見越して拡張性のある構築方法を選定することが大切です。
この記事を参考にしていただき、自社のEC事業に最適な構築方法を検討してみてはいかがでしょう。
またECサイト構築方法について悩んでおられたら、ぜひ一度弊社までご相談ください。
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メルカート事業責任者 / 執行役員渡邉 章公
2010年に株式会社ecbeingへ入社。エンジニアとして様々なクライアントのECサイト構築支援に従事。2016年よりSaaS型のECプラットフォーム構築に参画し、2018年に新サービス『メルカート』を立ち上げ。2020年にグループ会社のエートゥジェイへ事業と共に転籍し、執行役員に就任。

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