ECサイトのメルマガ配信は有効?成果につながる戦略や作り方、配信のコツを解説!

ECサイト運営において、メールマガジン(以下、メルマガ)は古くから活用されているマーケティング手法の一つ。

 

一部では「メルマガは古い手法だ」という声も聞かれますが、その有効性や重要性は現代においても変わりません。

 

一方で、
「効果的なメルマガ配信のポイントがわからない」
「メルマガの作成や効果測定に手間がかかる」
「魅力的なコンテンツを継続的に作成するのが難しい」

といった悩みを抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。

 

本記事では、ECサイトにおけるメルマガの基礎知識からその効果を高める方法まで解説します。

   

【お役立ち資料】メルカートの導入効果が分かる事例10選を無料ダウンロードする

ECサイトにおけるメルマガの基礎知識

ECサイトにおけるメルマガの基礎知識

 

ここでは、ECサイトにおけるメルマガの基礎知識として、メルマガ配信の目的・役割とKPIについて解説します。

ECサイトにおけるメルマガの目的・役割

ECサイトにおいてメルマガが担う目的は多岐にわたりますが、主なものとしては、新規顧客の獲得、既存顧客のリピート購入促進、顧客ロイヤルティの向上とファン化、そしてブランド認知度の向上などが挙げられます。

 

たとえば、潜在顧客に対しては有益な情報提供を通じてブランドへの関心を喚起し、購入を検討している顧客には限定オファーや製品の魅力を伝えることで購買意欲を高めます。そして、購入後の顧客に対しては、サンクスメールやステップメールといった形で継続的なコミュニケーションを図り、顧客満足度を高めるとともに、次の購買行動へとつなげる重要なタッチポイントとなります。

ECメルマガの主要KPIと効果測定の重要性

メルマガ施策の成果を客観的に評価し、継続的な改善につなげるためには、KPI(重要業績評価指標)を設定し、効果測定を定期的に行うことが不可欠です。

 

ECメルマガにおける主要なKPIとしては、以下のものが挙げられます。

 

・到達率:送信したメールが受信者のメールサーバーに正常に届いた割合
・開封率:配信されたメールが受信者によって開封された割合
・クリック率(CTR):開封されたメール内のリンクがクリックされた割合
・コンバージョン率(CVR):メール経由でECサイトを訪問したユーザーが、商品購入や会員登録などの目標を達成した割合
・購読解除率:メルマガの購読を解除した受信者の割合
・ROI(投資対効果):メルマガ施策に投じた費用に対して得られた利益の割合

 

これらのKPIは、メルマガ施策の各段階におけるパフォーマンスを示しており、課題の特定と改善策の立案に役立ちます。

 

【お役立ち資料】メルカートの導入効果が分かる事例10選を無料ダウンロードする

成果を最大化するメルマガ作成・配信テクニック

成果を最大化するメルマガ作成・配信テクニック

 

次はメルマガの作り方や配信テクニックを習得し、成果を最大化していくフェーズです。ここでは、開封率を高める件名作成から、読者の行動を促すコンテンツ作成、そして効果的なターゲティングや配信方法、さらには継続的な改善サイクルまで、具体的なノウハウを解説します。

開封率を高める件名とプリヘッダーの作り方

メルマガは開封されなければ意味がありません。メルマガを開封してもらうには、魅力的で思わずクリックしたくなる「件名」と「プリヘッダー」の作成が重要です。

 

読者の興味を引き、開封率を高めるための件名を作成するコツとしては、以下を挙げることができます。

 

・具体性と数値の活用:具体的な数値を含めることで、情報の価値やお得感が明確に伝わりやすくなります。(例)「本日限定!全品20%OFF」「先着100名様への特別プレゼント」など
・緊急性・限定性の演出:今すぐ行動しなければならないという切迫感や、特別な機会であることをアピールします。(例)「【残り3時間】タイムセール終了間近!」、「会員様限定クーポン配布中」など
・ベネフィットの提示:「このメルマガを読むことで何が得られるのか」「どのようなメリットがあるのか」を件名で明確に示し、読者の関心を喚起します。
・パーソナライズ:受信者に関わる情報を件名に含めることで、「自分宛ての特別なメールだ」と感じさせる効果が期待できます。(例)「〇〇様へ、特別なお知らせです」「先日ご覧いただいた〇〇の関連情報」など
・記号や絵文字の使用:記号や絵文字を適切に使うことで、件名を目立たせることができます。ただし、過度な使用は逆効果になる場合もあるため、ブランドイメージやターゲット層に合わせて慎重に検討しましょう。
・質問形式:質問形式の問いかけは、読者の当事者意識を刺激し、回答を求める心理から開封を促すことがあります。(例)「〇〇でお困りではありませんか?」「新しい〇〇の使い心地、気になりませんか?」など
・4Uの原則の活用:「4U(Useful:有益性、Urgent:緊急性、Unique:独自性、Ultra-Specific:超具体性)」を意識して件名を作成することも有効です。

 

件名の最適な文字数については、とくにスマートフォンでの閲覧を考慮する必要があります。多くのメールソフトでは、件名は20文字前後で途切れてしまうため、もっとも伝えたい重要なキーワードは件名の前半に配置するよう心がけましょう。

 

また、件名だけでなく、メールソフトの受信一覧で件名の後に表示される短いテキストである「プリヘッダー」も、開封率を左右する重要な要素です。件名だけでは伝えきれなかった情報を補足したり、さらなる興味を引く言葉を入れたりすることで、開封の後押しをすることができます。

クリック率・コンバージョン率を高めるコンテンツ作成術

メルマガが開封されたら、次はその中身であるコンテンツで読者の心をつかみ、商品ページへのアクセスや購入といった次の行動へと導く必要があります。

 

次は、クリック率(CTR)とコンバージョン率(CVR)を向上させるための魅力的なメルマガ本文の構成要素と作成のポイントを見ていきましょう。

 

メルマガ本文は、一般的に以下の要素で構成されます。

 

・ヘッダー:メールを開いて最初に目に入る部分。企業ロゴやブランド名を配置し、一目で送信元が分かるようにします。
・リード文(導入文): 本題に入る前の挨拶や、メルマガ全体の概要、読者にとってのメリットなどを簡潔に伝え、本文への興味を引きつけます。
・本文:メルマガの主要部分。商品情報、キャンペーン情報、お役立ち情報など、読者にとって価値のある情報を具体的に提供します。
・フッター:メールの末尾。送信元の企業情報や配信停止手続きへのリンク、SNSアカウントへのリンクなどを記載します。

 

これらの構成要素を踏まえ、読者の行動を促すコンテンツを作成するためのポイントは以下の通りです。

 

・結論ファースト:各セクションや段落の冒頭で、もっとも伝えたい結論を簡潔に述べましょう。冗長な表現は避け、わかりやすい言葉を選ぶことが重要です。
・ターゲットに合わせたトンマナ:ターゲットの特性に合わせて、トーンや表現を微調整することで、より親近感や共感を呼びやすくなります。
・視覚的工夫:箇条書き、太字強調、画像、動画、GIFアニメーションなどを活用することで、視覚的に理解しやすくなります。
・CTAの最適化:「今すぐ購入する」「限定クーポンをGET」など、明確で魅力的な文言のCTAボタンを、目立つ位置にわかりやすく配置しましょう。
・ストーリーテリング:商品が生まれた背景、開発者の想いといったストーリーを語ることで、強い共感やブランドへの愛着を生み出すことができます。
・情報の信頼性:データや数値を用いて説得力を高める場合は、可能な範囲でその出典を明記することで、情報の信頼性を担保します。

 

セグメンテーションとパーソナライズ戦略

ECサイトのメルマガで成果を上げるためには、顧客一人ひとりを深く理解し、それぞれのニーズや興味関心に合わせた情報を提供することが大切です。そのために必要になるのが「セグメンテーション」と「パーソナライズ」です。

 

顧客をセグメント化するための主な軸には、以下のようなものがあります。

 

・デモグラフィック情報(属性情報):年齢、性別、居住地域、職業、家族構成など、基本的な顧客属性に基づくセグメント。
・購買履歴:過去の購入商品、累計購入金額、購入頻度、最終購入日など、実際の購買行動に基づくセグメント。
・行動履歴:ECサイト内での閲覧ページやカート内の状況(カゴ落ち)など、ECサイト上での行動に基づくセグメント。
・興味・関心:アンケートへの回答内容、キャンペーンへの参加履歴、お気に入り登録された商品など、顧客の興味・関心に基づくセグメント。

 

セグメンテーションによって顧客グループを特定したら、それぞれのグループに対してパーソナライズされたコンテンツを配信します。たとえば、メール件名などに顧客の名前を挿入したり、本文内で顧客が興味を持ちそうな商品を個別に提案したりといった方法があります。また、顧客の誕生月に、お祝いメッセージとともに特別なクーポンやプレゼントを提供するのも効果的です。

最適な配信タイミングと頻度の見極め方

どれほど魅力的な件名やコンテンツを作成しても、それが読者の目に触れなければ意味がありません。そこで重要になるのが、メルマガ配信のタイミングと頻度です。

 

たとえばビジネスパーソンであれば、朝の通勤時間帯、昼休み、退勤後の夕方から夜にかけてが比較的メールをチェックしやすい時間帯とされています。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、ターゲットとする顧客層のライフスタイルや行動パターンによって異なるため、自社にとって最適なタイミングを模索する必要があります。

 

配信頻度もまた、メルマガの成果に大きく影響します。配信頻度が高すぎると、受信者に「しつこい」と感じさせてしまい、配信頻度が低すぎると、顧客にブランドの存在を忘れられてしまう可能性があります。

 

理想的な配信頻度としては、週に2~3回程度が一つの目安として挙げられることもありますが、これも業界や商材、そして何よりも顧客との関係性によって大きく異なります。

 

このように、最適な配信タイミングや頻度に、普遍的な「正解」は存在しません。重要なのは、A/Bテストなどを実施して結果を分析し、自社の顧客にとってもっとも反応が良いパターンを見つけ出す地道な努力が、メルマガ施策の成果を最大化するためには不可欠です。

良質なメルマガリストの構築・維持

メルマガ施策においては、配信対象となる「メルマガリスト」も重要な要素です。質の高いメルマガリストは、メルマガ配信のパフォーマンスを高めるための基盤となります。

 

メルマガリストは、必ず受信者の明確な同意(オプトイン)に基づいて構築する必要があります。たとえば、ECサイト上の目につきやすい場所に購読フォームを設置したり、会員登録時や商品購入時にメルマガ購読のチェックボックスを用意したりするのが一般的。表示タイミングや頻度に配慮が必要ですが、ポップアップフォームも効果的です。

 

また、SNSのプロフィールや投稿、実店舗での声かけ、イベントでの案内など、さまざまな顧客接点でメルマガ購読を促す取り組みも有効です。

 

また、リストは一度構築したら終わりではありません。定期的なリストクリーニングを実施するほか、誤登録やスパムボットによる登録を防ぐダブルオプトインの導入、配信停止プロセスの簡略化と丁寧かつ速やかな対応など、継続的なメンテナンスと質の向上努力が求められます。

ECサイトのメルマガ運用におけるAI活用について

ECサイトのメルマガ運用におけるAI活用について

 

メルマガマーケティングの世界は、常に進化し続けています。

 

とくに近年、目覚ましい進化を遂げているAI(人工知能)は、メルマガ作成・運用の領域においても、EC担当者の強力な味方となりつつあります。AIを活用することで、業務の効率化、コンテンツ品質の向上、新たなアイデアの創出など、多くのメリットが期待できます。

 

具体的なAI活用例としては、以下を挙げることができます。

 

・件名・本文の自動生成や改善提案
・コンテンツのパーソナライズ
・最適な配信タイミングの予測
・顧客セグメンテーションの自動化・高度化
・A/Bテストのアイデア生成

 

なお、AIは非常に強力なツールですが、万能ではありません。

 

たとえば、AIが生成した文章や提案は、必ずしも正確であるとは限りません。必ず人間が内容を確認し、ブランドイメージやコンプライアンスに沿うよう、最終的な調整を行う必要があります。また、顧客データなどの個人情報をAIに入力する際には、セキュリティ対策やプライバシー保護に最大限の注意を払う必要があります。

 

このように、AIはメルマガ担当者の業務を完全に「代替」するものではなく、より戦略的な業務に集中できるようにサポートするツールとして捉えるべきです。AIの強みであるデータ処理能力やパターン認識能力を活用しつつ、人間の持つ創造性や共感力、そして最終的な判断力を組み合わせることで、メルマガの効果を高めていくことができるでしょう。

 

【お役立ち資料】EC運営でのAI活用方法を無料ダウンロードする

メルマガ配信の効率も成果もアップする「メルカート」

ここまでは、ECサイトにおけるメルマガの有効性や作成・配信のポイントについて紹介してきました。

 

次は、メルマガ配信の効率も成果もアップする「メルカート」をご紹介します。

 

メルカートは、国内ECサイト構築実績No.1のECパッケージ「ecbeing」から生まれたクラウドECプラットフォーム。では、メルカートの特徴を見ていきましょう。

メルマガ配信に役立つ機能が充実

メルカートは、「ecbeing」の標準機能をクラウド上で提供しており、集客から販促、CRMまで一気通貫で実現可能です。

 

メールマーケティングに有効な機能も充実しており、メルマガの配信や分析、セグメンテーションやパーソナライズに役立つ機能をご利用いただけます。

 

また、クラウドサービスの強みを生かし、メルカートは定期的なバージョンアップを実施。AIを活用した機能の追加にも力を入れています。

 

メルカートの機能を詳しく見る

安心のマーケティングサポート

メルカートは、ECサイトの構築・リニューアルに向けたサポートはもちろん、運用開始後のサポートにも力を入れています。

 

ECサイトのリリース後も、専任のカスタマーサクセスチームがお客様の疑問やご質問にお答えし、売上アップに向けたご相談にも対応します。また、Web広告運用やコンテンツ支援、SNS・CRM支援などのサービスもご用意しているので、自社のニーズに合わせてご活用いただけます。

 

メルカートのサポートを詳しく見る

「メルカート」によるメルマガ施策の成功事例

次に、メルカートを使ったメルマガ施策の成功事例を見ていきましょう。

メルマガ施策でリピート購入促進に成功(木徳神糧)

業界トップクラスの米穀商社である木徳神糧株式会社は、メルカートを導入して公式オンラインショップを構築し、DtoC事業をスタートしました。

 

コロナ禍の2020年、同社はDtoCの一環としてECサイトを立ち上げることを決定。カート選定の末、初期コストやメンテナンス性、バックオフィスの操作性、さらにはマーケティング面のサポートが充実していることが決め手となり、メルカートの採用に至りました。

 

メルカートによるECサイトを立ち上げから数年が経過した現在、商品ラインアップが大幅に拡充されるなど、DtoC事業は順調に成長。

 

商品購入時に会員登録を同時に行える機能を活用したことで、会員数を130%増加させることに成功したほか、継続的なメルマガ配信にも注力。メルマガでお得情報やお役立ち情報を配信することで顧客との継続的な関係が構築され、リピート購入の増加につながっています。

 

木徳神糧株式会社のメルカート導入事例をもっと見る

メルマガからのコンバージョンが増加し売上アップを達成(極洋)

魚を中心とした総合食品会社である株式会社極洋は、メルカートを採用して公式通販サイトをリニューアルしました。

 

同社では以前よりECサイトを運営していたものの、機能面の制約が多く、サポート面にも課題が多い状況でした。そうしたなか、EC市場の拡大に伴い、同社でもEC事業を強化していく方針が決定。ECサイトのリニューアルに向けたカート選定の末、コスト面や機能の充実度が決め手となりメルカートの採用に至りました。

 

メルカートによるECサイトリニューアル後、前年度比で売り上げ300%アップを達成。同社はその要因のひとつとして、旧ECサイトにはなかったメルマガ配信機能を挙げています。プロモーション施策としてメルマガ配信を開始したところ、メルマガ経由のコンバージョンが増加。開封率やクリック率なども簡単に確認できる点や、メルマガの内容についてメルカートのサポート担当に気軽に相談できる点なども高く評価しています。

 

株式会社極洋のメルカート導入事例をもっと見る

まとめ

今回は、ECサイトにおけるメルマガ配信の基礎知識から、成果をあげるための戦略や作り方、配信のコツを解説しました。

 

ECサイト運営において、メルマガは現在も有効なマーケティング施策のひとつであり、適切に取り組むことで大きな成果につながります。

 

今回ご紹介した情報も参考に、メルマガ運用に取り組んでみてはいかがでしょうか。また、「メルカート」を提供するエートゥジェイでは、メルマガ運用を含めECサイトのマーケティング支援を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

 

【お役立ち資料】メルカートの導入効果が分かる事例10選を無料ダウンロードする


構築・運用・サポート

売れ続ける仕組みが作れるECネットショップ制作サービスをお探しの方はメルカートへ

成功のノウハウを集めた
実例集プレゼント!

デモも
受付中


この記事の監修者

株式会社エートゥジェイマーケティング責任者座間 保

2007年に㈱エートゥジェイの創業に参画し2009年に独立。マス媒体以外のトリプルメディアを活用した一貫性のあるWeb戦略立案・戦術プランニング・実行・分析・改善に携わる。結果を重視した戦略的なECサイトやオウンドメディア構築を行う。WebメディアやWeb関連事業の起業を3度経験した、シリアルアントレプレナー。2017年に㈱エートゥジェイに出戻り、マーケティング部門を統括している。

座間

人気の記事

メルカート概要資料

個別相談会