ECサイトの維持・運営にかかるランニングコストはどれくらい? 節約する方法とは

年々勢いが増しているECサイト(ネットショップ)市場。無料でECサイトを構築できるサービスも増えつつあり、低コストでクオリティの高いサイトを開設できるようになりました。

しかし、ECサイトは構築したら終わりではなく、維持や運営にもコストがかかります。

ここでは、ECサイトを運営するうえで重要なランニングコストについて解説します。

   

ECサイトの維持にかかるランニングコスト

ECサイトを維持するには、さまざまなコストが かかります。ECサイトの維持にかかるランニングコストを、それぞれご紹介します。

サーバーの維持費

パッケージやオープンソース、フルスクラッチといった方法で構築したECサイトを運営するには、サーバーが必要です。実際には、ECサイトの制作会社がサーバーを用意するケースが多く、保守・管理費用に含まれていることもあります。

サーバーの性能によって維持費は異なりますが、安いと年間数千円、高いと年間数万円程度の費用がかかります。

 

ただし、モールやASPといった、ECシステムがインターネット上に用意されているカートシステムは、サーバー費用は必要ありません。

ドメイン代

ドメイン&サーバー代

 

ドメインとは、ホームページのアドレスのことです。例えば、「https://mercart.jp」なら、「mercart.jp」の部分がドメインにあたります。

自社ホームページを家に見立てた場合、サーバーが土地、ドメインが住所や表札と考えると分かりやすいかもしれません。

 

ECサイトで独自のドメインを使用するのであれば、ドメイン管理会社を通じてドメインを取得する必要があります。

取得するドメインの種類にもよりますが、維持費は年間数百円から数千円ほどです。

SSLサーバー証明書

SSLとは、ブラウザとサーバー間のデータ通信を暗号化する仕組みのことです。

ECサイトでは、ユーザーの氏名や住所、電話番号、クレジットカード情報といった個人情報を取り扱います。セキュリティ対策の一環として、SSLの導入も欠かすことはできません。

費用は、年間で10,000~90,000円程度が目安です。

決済手数料

ECサイトの売り上げを伸ばすには、さまざまな決済方法に対応する必要があります。クレジットカードやコンビニ決済を導入する際に決済代行サービスを利用すると、契約料と、売り上げの3~5%程度を代行会社に支払うことになります。

ASPカートは、クレジットカート決済が基本機能として搭載されていることもありますが、その際も決済手数料がかかる点に注意が必要です。

カートシステムの利用料

ECサイトを運営するには、商品を探したり、カート(カゴ)に入れたり、購入の手続きをしたりするためのECシステムが欠かせません。

システムの利用料は、ECサイトの構築方法やベンダーによって大きく異なります。大まかな月額の目安は以下のとおりです。

 

【ECモール】

Amazonや楽天市場といったECモールでは、出店にかかる月額の固定費と、売り上げに応じた手数料、システム利用の手数料がかかります。

 

【ASPやクラウド】

ASPやクラウドの月額は、ASPで無料~数万円、クラウドで数万円程度が目安です。

カートシステムによっては、販売手数料や事務手数料を別途設定していることもあります。

 

【パッケージ】

利用するシステムやカスタマイズの度合いにもよりますが、パッケージは月額数十万円のシステム利用料がかかることが一般的です。

保守費用

ECサイトは、オープン後も保守や管理を続けなければいけません。自社で全てを管理するのであれば不要ですが、システムを開発した会社に保守を委託する場合は、保守費用もかかります。

ECサイトの規模や機能によって具体的な月額は異なりますが、数万~数十万ほどが目安です。

PV/CDN課金

ECプラットフォームによりPV(ページビュー)数やCDN(データ通信量)で上限が決まっていることがあります。

上限を超えると追加料金の発生や固定費用の増額もあるので、どの程度がプラン内に収まっているのか事前確認が必要です。

また、セール実施時やTV出演時など期間的にアクセスが増加する際に、

サイトの快適な動作や高いアクセス率を確保するため、サーバー強化の調整費用が必要になることもあります。

ただし、PVやCDN課金に対応できないECシステムもあるため注意が必要です。

ビジネスチャンスを逃さないよう、トラフィック予測と適切な課金プランの選択がコスト効率を最大化するポイントです。

 

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ECサイトの運営にかかるランニングコスト

ECサイトを運営していくにあたって必要なランニングコストは、維持管理の費用だけではありません。取り扱い商品などにも左右されますが、配送費や商品の撮影費、人件費などは、どのようなサイトにおいても発生します。

販売手数料

ECサイトで商品やサービスを販売する際にECプラットフォームに支払う手数料です。

 

例えば無料開設で有名なネットショップBASE(ベイス)の場合、商品がひとつ売れた際に販売手数料6.6%+40円となり、

shopifyの場合は約3.4%ですが月のランニングコストとして$33ほどかかります

 

手数料率はECプラットフォームよって異なり、売上高や提供されるサービスによって変動することがあります。

手数料の詳細はプラットフォームの契約条件や公式サイトを確認することが重要です。

配送料

ECサイトで売れた商品を、自社で配送しているケースは多くありません。一般的には、配送業者に依頼することになります。

具体的な配送料は商品の大きさや配送先によって異なり、メール便や郵便なら1つ数百円、大きな商品で1,000円程度が目安です。クール便での配送が必要な商品は、300円程度追加で費用がかかります。

 

また、段ボールや緩衝材といった梱包資材も必要です。材質やサイズにもよりますが、段ボールは1枚100円程度を見込んでおくと良いでしょう。

 

ECサイトを運営するうえで、配送費用をゼロにはできません。単価の安い商品だと、配送費用がかさんで利益が上げられないこともあります。

送料を加味して価格を決める可能性もあるため、正確に見積もりしておくことがポイントです。

撮影・画像編集費用

ECサイトは、実店舗と異なり商品そのものを実際に見たり、触ったりすることができません。商品ページに掲載する商品写真は、購買率に大きく影響する重要な要素です。

また、商品の写真撮影だけでなく、画像の編集やページのデザイン、商品説明文の執筆なども行う必要があります。

 

アパレルや雑貨は、使用シーンをイメージしやすいように、写真撮影でモデルを依頼することも多くなります。外注するのであれば、1商品あたり数千~1万円程度の予算を見込んでおきましょう。

サイトの商品数にもよりますが、規模が大きくなってきたら、外注ではなく内製化を検討することをおすすめします。

広告・マーケティング費用

ECサイトは、オープンするだけで自然とユーザーが来てくれるものではありません。サイトや商品を知ってもらうには、広告の出稿やSEO対策など、集客のための施策も大切です。

特に、自社ECは顧客がいない、または少ない状態から始めることになるため、広告やマーケティングにはコストをかける必要があります。

 

広告の運用やSEO対策は、マーケティング会社に代行を依頼することも可能です。運用代行を依頼する場合は、手数料やコンサルティング料がかかります。

人件費

実店舗と同じく、ECサイトの運営でも人件費を欠かすことはできません。

特に、商品をピックアップして発送できる状態まで梱包する「発送業務」は、作業のスピードに限界があるため、多くの人手が必要になります。

自社のECサイトの注文数を予測したうえで人員を確保しないと、余計なコストがかかってしまうため、注意が必要です。

 

また、コールセンターも、専任の担当者を置く人件費や、コールセンターの家賃、通信機器の導入・維持費などを全て含めると大きなコストがかかります。

ユーザー数や問い合わせの数、問い合わせの内容などを考えて、内製するか委託するかを検討すると良いでしょう。

ECサイトのランニングコストを抑える方法

ECサイトを運営していくうえで、ランニングコストは必ず発生します。余計なコストを抑えるためには、構築時点で必要な機能を明確にすることが重要です。

ECサイトに機能をたくさん追加すると、初期費用だけでなく、保守費用やシステムの利用料もかさんでしまいます。必要な機能を明確にして、自社商品や規模に適したシステムで構築すると良いでしょう。

 

ただし、価格が安いからと拡張性や機能性に乏しいカートシステムでサイトを構築すると、「やりたい施策ができない」「機能が足りない」といった問題に直面する可能性があります。

将来のことも見据えて、必要な機能を追加できるかどうかも確認しておきましょう。

ECカートはランニングコストも含めて選定を

ECサイトの維持・運営には、多くのランニングコストがかかります。「ランニングコストが思った以上に高くなり、売り上げは伸びているのに利益が出ない」といった事態に陥る可能性も捨てきれません。

構築費用に目が行きがちですが、中長期的にどれくらいのコストがかかるのかを試算することが重要です。

 

ただし、ランニングコストや構築費を抑えようと、最低限の機能しか使えないカートシステムを選定すると、サイト改修に大きなコストが発生することが考えられます。

機能追加やデザイン改修など、将来も見据えてカートシステムを選定しましょう。

 

メルカートは、予算や要望に合わせて最適なプランをご提案します。機能も豊富で、累積コストの削減も可能です。

 

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株式会社エートゥジェイ
メルカート事業責任者 / 執行役員渡邉 章公

2010年に株式会社ecbeingへ入社。エンジニアとして様々なクライアントのECサイト構築支援に従事。2016年よりSaaS型のECプラットフォーム構築に参画し、2018年に新サービス『メルカート』を立ち上げ。2020年にグループ会社のエートゥジェイへ事業と共に転籍し、執行役員に就任。

渡辺
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