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【2026年版】EC業界トレンド情報|今注目を集めるいる業界から今後の動向まで解説

EC業界が、静かに転換点を迎えています。
経済産業省が2025年8月に発表した「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoC-EC市場は26.1兆円に達しました。コロナ禍の急拡大から一転、物販系の成長率は3.7%へと落ち着きを見せる一方で、サービス系は9.4%増と力強い伸びを記録しています。「EC市場全体が鈍化している」と捉えるのは少し早い。実態は「成熟と高度化が同時進行している」局面です。
2026年のEC業界で成果を出すには、トレンドの表面を追うだけでは不十分です。何が構造変化をもたらしているのかを理解し、自社の打ち手に落とし込む視点が求められます。本記事では、最新の市場データと7つのトレンドをもとに、EC担当者・事業責任者が今すぐ把握すべき情報を整理します。
売り上げ規模TOP10企業が行う共通施策108選
こんな人におすすめ
・売上UPに悩むEC事業者様
・少人数で回すネットショップ担当者さま
・成功施策をチームに展開したいマーケ責任者さま
【目次】
・まとめ
EC業界とは?主なビジネスモデルの2026年版整理
EC(Electronic Commerce=電子商取引)とは、インターネット上で行われるあらゆる商取引を指します。1997年の楽天市場誕生以来、日本でも着実に定着し、2024年時点でBtoC市場だけで26兆円超、BtoB市場に至っては514兆円超という巨大な産業へと成長しています。
EC業界の主なビジネスモデルは以下の通りです。2026年時点での各モデルの特徴的な動きも合わせて整理します。
BtoC EC(企業→消費者)
楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなど大手モールを中心に市場が形成されています。2024年の物販系BtoC-EC市場は15.2兆円。スマートフォン経由の取引が牽引役で、物販系の伸び幅(前年比+5,434億円)のほぼすべてをスマホが生み出しているというデータは、EC担当者にとって無視できない事実です。
BtoB EC(企業→企業)
2024年のBtoB-EC市場規模は514兆4,069億円(前年比+10.6%)で、EC化率は43.1%に達しました。企業間取引の約半数がすでにオンライン化されている計算です。製造業・卸売業を中心に、受発注の電子化やEDIからECシステムへの移行が引き続き加速しています。
D2C(Direct‑to‑Consumer)EC
メーカーが中間流通を省いて消費者へ直接販売するモデルです。顧客データを自社で保有・活用できる点が最大の強みで、アパレル・化粧品・食品分野での展開が目立ちます。生成AIを使った商品説明文の自動生成やSNS投稿の最適化など、少人数運営でも高品質なコンテンツを出せる環境が整ってきたことで、参入ハードルが下がっています。
越境EC(国境を越えるEC)
2024年、中国消費者による日本事業者からの購入額は2兆6,372億円(前年比+8.5%増)に達しました(令和6年度電子商取引に関する市場調査)。円安を追い風に、日本ブランドへの需要は底堅く推移しています。多言語対応・現地決済・物流インフラの整備が参入の壁ではあるものの、支援サービスの充実により中堅企業でも現実的な選択肢になっています。
ユニファイドコマースという新潮流
2026年の文脈で見逃せないのが「ユニファイドコマース」です。これはオンライン・オフライン・アプリ・SNSなど、あらゆる販売チャネルを単一の顧客データ基盤で統合する考え方です。OMO(Online Merges with Offline)の進化形ともいえるこのアプローチは、エンタープライズEC事業者を中心に採用が広がっています。「店舗でも、ECでも、アプリでも、同じ顧客として認識する」——その実現が、2026年のCX戦略の核心になりつつあります。
※関連記事:【2026年版】ECプラットフォームとは?種類・特徴や選び方がわかる完全ガイド
EC市場規模と最新動向|2024年データで読み解く二極化
経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月発表)によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26兆1,225億円(前年比+5.1%)でした。市場は着実に拡大しているものの、その中身を分解すると、明確な「二極化」が見えてきます。
| 分野 | 2024年市場規模 | 前年比増減率 | 主な注目点 |
|---|---|---|---|
| 物販系 | 15兆2,194億円 | +3.70% | スマホ経由が牽引。EC化率9.78%で10%目前 |
| サービス系 | 8兆2,256億円 | +9.43% | 旅行・飲食・金融が軒並み過去最高。全体成長の牽引役 |
| デジタル系 | 2兆6,776億円 | +1.02% | 横ばい推移。オンラインゲームが最大カテゴリ |
物販系の成長鈍化は「EC市場の終わり」を意味しない。むしろ、コロナ禍の特需が落ち着き、EC利用が当たり前になった結果として、消費者の目が肥え、「なんとなく使う」から「体験価値で選ぶ」ステージへ移行していると解釈するべきでしょう。
物販系内訳では、食品・飲料・酒類が3.1兆円でトップ、次いで衣類・服装雑貨が2.8兆円、生活家電・PC周辺機器が2.7兆円。一方でEC化率の観点では、書籍・映像音楽ソフトが56.45%と突出しており、逆に食品や日用品はまだ10%台と伸びしろが大きいカテゴリとして注目されています。
BtoB-ECは514兆円・EC化率43.1%という数字が示すように、企業間取引のデジタル化は想定より早いペースで進んでいます。「BtoBにECは関係ない」という認識は、2026年時点では明らかに時代遅れです。
EC・通販 売上ランキング2024年度版
EC業界の戦略を立てる上で、売上上位プレイヤーの動向はベンチマークとして有効です。2023年度ランキングをもとに、特徴的な傾向を整理します。
アマゾンジャパンは前年比13.8%増の3兆6,556億円で依然として首位。ただし、前回(26.5%増)から大幅に成長率が鈍化しています。中小事業者向けマーケットプレイスと広告収益を組み合わせた収益モデルは健在ですが、プライムデー等のセール頼みの集客に限界も見え始めています。
2位のヨドバシカメラ(ヨドバシ.com)は前年比8.0%増の2,268億円。送料無料・即日配送・店舗受取のオムニチャネル戦略が長期的な顧客ロイヤルティを生み出しており、「価格」より「体験」で選ばれるモデルの好例です。ユニクロ、ZOZOTOWN、ビックカメラなども各社のSNS・ライブコマース・ポイント施策を組み合わせた成長を続けています。
これらのランキングから見えてくる共通項は、「チャネルの束ね方」と「顧客データの活かし方」です。単にECサイトに商品を並べるだけでなく、オフライン接点・SNS・アプリを含む顧客体験全体を設計している企業が、安定した成長を実現しています。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「2023年度のネット販売実施企業上位30社」
2026年に押さえるべきECトレンド7選
ここからが本題です。2026年のEC担当者が自社戦略を組み立てる際に、「知っているか知らないかで差がつく」7つのトレンドを解説します。
① AIエージェント型EC|分析から施策実行まで一気通貫へ
2026年のEC業界における最大の構造変化は、AIが「ツール」から「エージェント(代行者)」へと進化したことです。従来のAIは「データを分析して結果を出す」ところで止まっていました。AIエージェントは違います。「売上が下がっているカテゴリを特定し、施策を提案し、メールの配信まで実行する」という一連の業務を、人の指示をほぼ介さずに遂行できます。
EC業界ではこの動きが実用段階に入りつつあります。「分析に時間をかけすぎて施策が遅れる」「レポート作成で1日潰れる」——そうした現場あるあるを、AIエージェントは根本から変える可能性を持っています。
※関連記事:エージェンティック・コマースとは?AIが「顧客」になる時代のEC生存戦略
② ソーシャルコマース・ライブコマース|SNSが"売り場"になる
ライブコマースの購入率は9〜30%に達するとされており、通常のネット通販と比べて最大10倍という調査も報告されています(DHL Express調査)。視聴者の7割超がテキストレビューよりもライブ配信者の推薦を信頼するという数字も注目すべきです。
日本ではInstagram・TikTok・17LIVEなどでの展開が進んでいますが、2026年に特に注目されるのが「TikTok Shop」の本格展開です。コンテンツを見ながらそのまま購入できるシームレスな体験設計は、特に若年層のECとの接点を大きく変えつつあります。SNSでブランドの世界観を作り、そこから購買につなげる「コンテンツ起点のEC」という流れは、2026年もさらに加速するでしょう。
③ OMOの深化|顧客ID統合とBOPIS
「ECでも店舗でも同じ顧客として認識する」という理念は、2021年ごろから語られてきました。ただ、掛け声に終わっていたケースも多かったのが正直なところです。2026年は、その理念が実装段階に移った年といえます。
「BOPIS(Buy Online, Pick-up In Store:オンラインで購入し店舗で受け取る)」の普及や、店舗での購買データとEC行動履歴を統合した一元的な顧客管理が、大手だけでなく中堅規模のEC事業者でも現実的な選択肢になってきました。実現のカギは、顧客IDを横断的に管理できるデータ基盤です。
④ リテールメディア|ECサイトが第二の収益源に
「リテールメディア」とは、小売事業者が自社ECサイトの検索結果・カテゴリページ・トップページなどを広告媒体として提供するモデルです。Amazonが広告事業で2兆円超を稼ぐように、ECサイト上の膨大なアクセスデータを商品メーカーに売る仕組みが、国内でも急速に広がっています。
3rd Party Cookie規制の強化を受けて、自社の1st Party Dataを持つリテーラーの優位性が増しています。「ECで物を売る」だけでなく「ECを媒体として広告費を得る」という発想は、2026年以降の中堅EC事業者にとっても参考になる収益多様化の視点です。
⑤ 越境ECのさらなる拡大|円安・TikTok Shopが後押し
2024年の中国消費者による日本からの購入額は2兆6,372億円(前年比+8.5%)。円安が継続する環境では、日本製品の価格競争力はしばらく維持される見込みです。また、TikTok Shopの越境機能拡充や、越境EC支援プラットフォームの整備により、中小企業でも海外へのアクセスが現実的になっています。
課題は言語対応・物流・法規制への対応ですが、2026年はその"整備が一段落する時期"でもあります。まだ越境ECに踏み出せていない中堅EC事業者にとって、タイミングとしては考えどきかもしれません。
⑥ サステナブルEC|CSR・ESGがブランド力に直結
サステナブルECとは、環境負荷低減やエシカル消費に対応したECの潮流です。楽天「EARTH MALL with Rakuten」での取扱高急増をはじめ、Amazon・Yahoo!でもエコラベリングや環境フィルターの導入が進んでいます。消費者の環境意識は、特にZ世代以下で顕著に高まっており、ブランドの姿勢が購買判断に影響する時代が到来しています。自社ECにおいても、梱包材のエコ化・カーボンオフセット・中古品・リサイクル商品の取り扱いなどを意識的に設計する企業が増えています。
⑦ デジタル決済の進化|BNPLとデジタルウォレットが加速
ID決済(Amazon Pay・PayPay・楽天ペイなど)によるカゴ落ち防止はすでに定番施策です。2026年にさらに注目されるのが「BNPL(Buy Now Pay Later:後払い分割払い)」の拡大です。欧米ではKlarna・Affirmが主要決済手段の一つになっており、日本でも「ペイディ(Paidy)」などが存在感を増しています。
デジタルウォレットはApple Pay・LINEPayを中心に年率18.1%成長が予測されており(DHL Express調査)、多様な決済手段の整備はCVR改善の直接的な施策として機能します。3Dセキュア義務化への対応も含め、2026年は決済周りのアップデートが必須の課題です。
売り上げ規模TOP10企業が行う共通施策108選
こんな人におすすめ
・売上UPに悩むEC事業者様
・少人数で回すネットショップ担当者さま
・成功施策をチームに展開したいマーケ責任者さま
AIがEC運営の「インフラ」になった時代に何をすべきか
ここまで紹介したトレンドの多くに、共通するキーワードがあります。「データ」と「AI」です。AIレコメンド・需要予測・生成AI文章作成・チャットボット——これらは以前は「先進的な取り組み」でしたが、2026年時点では「あって当然」のインフラへと格下げされています。
問題は、AIをどう使うかではなく、「どのデータ基盤の上で動かすか」です。EC・CRM・MA・分析が別々のシステムに分断されていると、AIはその力を十分に発揮できません。
メルカートは、国内初(※)のAIエージェント一体型DWH基盤を搭載したクラウドECプラットフォームです。AIレコメンドによる最適な商品提案、売上・在庫・LTVのリアルタイム分析ダッシュボード、商品説明文の自動生成など、EC運営の効率化と顧客体験の向上を一つのプラットフォームで実現します。分析から施策実行まで、AIが伴走する仕組みを求めているEC事業者に、選択肢として知っておいていただきたいプラットフォームです。
(※)当社調べ(2025年時点)。EC・CRM・MA・分析を統合したDWHにAIエージェントを一体化し、分析から施策実行までをワンプラットフォームで完結する国産クラウドECとして、国内初の実装。
『メルカート』サービス概要資料
こんな人におすすめ
・メルカートのサービス概要を詳しく知りたい方
・機能や料金プランを知りたい方
・一般的なカートシステムとの比較を知りたい方
よくある質問(FAQ)
ここでは、EC業界トレンドに関するよくある質問とその回答についてまとめました。
Q1: 2026年のEC業界で最も注目すべきトレンドは何ですか?
A: AIエージェントの実用化です。従来のAIが「分析結果を出すだけ」だったのに対し、AIエージェントは「分析→提案→施策実行」までを自律的に行います。EC運営の現場では、レポート作成・商品説明文生成・顧客セグメント別メール配信など、これまで人手に頼っていた業務が自動化されつつあります。2026年は、AIエージェントを「使いこなせているか否か」が事業者間の差を生む年になるでしょう。
Q2: AI活用は大手EC事業者だけのものですか?中堅企業でも現実的ですか?
A: 現実的な選択肢になっています。SaaS型のECプラットフォームではAI機能がパッケージとして提供されており、独自のAI開発コストをかけずに導入できるケースが増えています。AIレコメンド・需要予測・生成AI文章作成といった機能を、月間受注数百件規模の中堅事業者が活用して運営工数を削減する事例は珍しくありません。重要なのはAI導入の有無より「どのデータ基盤の上で動かすか」です。EC・CRM・分析が統合された環境があってこそ、AIの効果が最大化されます。
Q3: 2026年のトレンドを踏まえてECプラットフォームを選ぶ際のポイントは?
A: 3つのポイントで評価することをお勧めします。①AIとデータ基盤の統合度——EC・顧客データ・分析が一元化されているか。②OMO対応力——オンライン・オフラインの顧客IDを統合管理できるか。③拡張性——越境EC対応・新決済手段・外部システム連携が柔軟に行えるか。「今使いやすいか」だけでなく、「2〜3年後のビジネス変化に追従できるか」を軸に評価することが大切です。
※関連記事:【2026年版】ECプラットフォームとは?種類・特徴や選び方がわかる完全ガイド
まとめ
2026年のEC業界を一言で表すなら、「成長の質が問われる時代」です。市場全体は26兆円超へ拡大し、BtoBを含めれば500兆円を超える巨大市場ですが、「EC化すれば売れる」という時代はとうに終わりました。
今年のトレンドを貫く共通テーマは、顧客データを軸にした「つながり方の再設計」です。AIエージェントで運営を自動化し、OMOで顧客接点を束ね、ライブコマース・ソーシャルコマースで購買体験を刷新し、決済の多様化でカゴ落ちを減らす——それぞれの施策はバラバラに見えて、すべて「一人の顧客をどれだけ深く理解し、どれだけ滑らかに購買へ導けるか」という一点に収束しています。
本記事で紹介したトレンドを自社の戦略と照らし合わせ、まず一つでも具体的なアクションに落とし込むことが、2026年下半期の成果を左右するはずです。
※関連記事:「メルカート」のECリニューアル事例をまとめて紹介!200%超の売上アップに成功した企業も!
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この記事の監修者
株式会社メルカート
執行役員座間 保
株式会社AtoJの創業メンバーとしてAtoJに参画。自らもWEBサービスやコンサルティング会社設立を経て、AtoJのデジタルマーケティング事業責任者としてAtoJに復職。SEO・モール・広告・SNS・GrowthHack領域のデジタルマーケティング支援部署の立上げを行い、AtoJの執行役員兼マーケティング統括責任者に就任。2025年 メルカートの分社化に伴い転籍。現在は株式会社メルカートのマーケティングやインサイドセールスの執行役員として従事しています。

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