インタビュー詳細
売上前年比10倍を達成!「おいしいパンのある暮らし」を世界一の“食”へのこだわりで実現する株式会社神戸屋が採用したメルカート
パンのおいしさ、楽しさを多くのお客様にお届けしたい―。 1918年、日本ではパンが珍しかった時代にパンを主食と捉え食パンを大阪で販売することから始まった神戸屋。
新鮮で自然な美味しさにこだわった食の情報発信に長年取り組み、顧客をとても大事にする社風でも知られている。そんな同社は2022年にメルカートを導入して「神戸屋オンラインストア」を新規オープンした。そこでECサイト開設を決めた理由やメルカートを採用したポイント、今後の展望等について聞いた。
今回お話を伺った方
- 株式会社神戸屋
須田 裕之 様 - 内藤 祐佳 様
- 陳 思慧 様
メルカート導入の目的・課題・効果
- 市場環境の変化に対応し、自社ブランド力を高めるECサイトを構築する
- スピード感と将来性のあるECサイトを構築したい
- 情報発信力を高め、ブランディングを前進させたい
- 自社のノウハウ蓄積ができる確実なサポートを受けたい
- 市場ニーズに素早く応え、前年同月比で約10倍の売上達成
- コンテンツを充実させ、高額商品を売れ筋に成長させた
- 手厚いサポートによりチームのECサイト運営力が向上した
“伝わる”コンテンツマーケティングや販売メニューの充実に注力し、前年同月比で10倍規模の売り上げを達成
はじめに御社の事業概要を教えてください。
神戸屋はパンや洋菓子、冷凍生地、デリカ食品の製造・販売とベーカリーレストランといった様々な業態で直営店舗の企画開発、運営を行っている会社です。
「神戸屋オンラインストア」で注力している商品はありますか?
大きく2系統あります。ひとつは「神戸屋レストラン」のパンと料理です。「#おうちで神戸屋レストラン」というキャッチコピーで、全国どこでも神戸屋レストランの味をお楽しみいただけるよう展開しています。ふたつ目がスイーツ系の商品「大粒丹波豆のパウンドケーキ」です。こちらは、材料や製法にこだわっており、パン職人の世界一を決める「ベーカリーワールドカップ」大会で世界一に輝いた職人が開発しました。
神戸屋オンラインストアでは、パンやスイーツと、他のECサイトではあまり見られない、ヨーロッパの伝統文化として知られる「飾りパン」などを含め、100点ほどの商品を取り扱っています。
競合に対する「強み」と「工夫」を教えてください。
パン技術を競い合う世界最高峰の大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・ブーランジュリー(ベーカリーワールドカップ)」の日本代表メンバーを神戸屋は多数輩出しており、四半世紀以上、優秀な成績を収めています。とくに2012年大会では総合優勝、2020年には総合準優勝しました。このように世界に通用する技術力を持った職人が開発した商品を取り扱っているのが強みです。「飾りパン」も同様で、日本ではまだ馴染みがないかもしれませんが、ヨーロッパでは伝統的なオブジェとして親しまれています。量産品ではなく、世界レベルの職人が一つ一つ創るのが神戸屋の特長です。
素材本来の美味しさを追求した神戸屋レストランの人気メニューとパンをご家庭で手軽にお楽しみいただけるのが神戸屋オンラインストアのメリットです。最近では「神戸屋ディナーセット」が順調に伸びています。専用工場で焼き上げたパンを急速冷凍して定期的にお届けする「パンの定期便」も好評です。神戸屋の人気商品を最も美味しい状態で召し上がっていただくため、冷凍方法にもこだわっています。
そして、毎月12日には「パンの日」を開催しています。日本で初めてパンが焼かれた4月12日が由来です。合計2500円以上のお買い物をいただいたお客様に毎月異なる飾りパンのマグネットをプレゼントしています。これを「集めたい」というお客様が増えており、毎月毎月、ご注文も続いています。
「神戸オンラインストア」新オープンの背景には何があったのでしょうか?
準備をはじめた2021年頃、コロナ禍ということもあり既存の販売ルートの売り上げが低迷していました。一方、ネットスーパーやテイクアウト、デリバリーの需要が大きくなってきた背景もあります。同時期、パン業界では冷凍パンが浸透しはじめており、受け入れられる素地ができたこと、サブスクリプションサービスなど定期的な販売への市場ニーズも高まってきたことなど、市場が変化していることを実感し新市場への参入を決めました。
参入を決めてから、どんな目標設定をしましたか?
最終的には売り上げを目指すわけですが、まず、お客様にECを通じて「神戸屋」ブランドを上手に情報発信したいと考えました。以前はホームページ等々では商品を紹介しても、興味を持ったお客様が店舗に来るシナリオしかなかったのです。そこで、ネットで商品を買えるようにし、さらにプラスアルファとして情報発信と交流をできるようにしたいと考えました。つまり、リアルな店舗とホームページ、そこにECサイトを組み合わせて会社全体のブランディングをすることを当初の目標にしました。
もうひとつ、ECサイトを活用することで、直接的にお客様の声が聞けるタイミングを増やし、本来のマーケティング活動や商品開発にも活かしたいと考えました。
そういった背景があるなかで、御社がメルカートを採用した理由を教えてください。
正直、当社にはECサイトに関する経験があまりなく、手探りで研究しながら検討を開始しています。これに対し、大手システム会社やEC関係の企業などから、いくつか提案がありました。それぞれにメリット・デメリットがあり、私たちが小さくスタートする上で“やりたいことができること”を判断基準にメルカートを選択したのです。最初から大きく広げるのではなく、確実に自分たちでもEC事業のノウハウを蓄積しながらやりたいと考えました。
フルスクラッチでやることも考えましたが、システム開発に時間がかかりますし、そこに対する我々のノウハウが少ないことも気がかりでした。メルカートは、我々が学んでから大規模な「ecbeing」にステップアップできるので安心感がありましたね。
ブランド訴求の目標達成のために、はじめからメルカートの拡張機能は検討しましたか?
現在、導入しているSNS活用ツールの「visumo」やレビュー機能の「ReviCo」については、正直、検討段階では想定していませんでしたが、提案を受けて判断しました。1年経過して、その有効性を実感しています。利用して良かったです。
採用にあたって、サポートは重視したのでしょうか?
提案時からサポートは重視していました。エートゥジェイのサポートは検討段階から分かりやすくて良かったです。ある意味、我々は何も知らない状態でしたから、最初は頼りっぱなしで助けてもらったと感じています。
実は検討している段階でオープン日が決まっていたこともあり、プレッシャーがあり不安もありましたが、今思い出しても、会えない時期でもビデオ会議や動画マニュアルを提供してくれたり、繰り返して理解するような配慮をしてくれたりして、私たちのペースでできる環境を整えてくれました。
分からないことがあってもBacklogなどを使って、サポートがすぐに回答してくれたので、信頼してオープンまでこぎつけたという印象があります。
「神戸オンラインストア」をオープンして、どのような手応えを感じていますか?
様々な広がりを感じています。まず、単にECサイトで商品を売るのではなく、お客様の見え方が変化していろいろやることが分かってきたという“気づき”の部分ですね。以前もSNSを運営していましたが、情報発信の視点が変わり、ECサイトだけでなく店舗と連動することの重要性が認識できました。
ECサイトで想定外に売れるものがあることも分かりました。はじめは我々のリアルな店舗と似た傾向かと思っていましたが、それとは異なり、パンとシチューなどセット販売が多かったですね。それと神戸屋のこだわりがぎっしり詰まった「フッツェルブロート」という1本3,456円の“ご褒美パン”があるのですが、これが好評でよく売れています。情報をしっかり伝えることでECサイトでの売れ筋が変わり、こんな傾向があったのだなと驚きました。ECをやってみて、分かったことですね。
売り上げも順調に伸びています。開店から前年同月比で約10倍となる月も出てきました。
今後の成長戦略や展開、展望を教えてください。
今後は、当初の目的であるブランディングにつながる情報発信を深めていきたいと考えています。そのために品揃えや情報の手直しと言いますか、改善に着手しました。お客様のニーズがすぐ見つけられる食の情報発信をするECサイトにしていきたいという思いがあります。今、期待を寄せているのは定期便ですね。
サポートにも協力してもらい、選択肢が多く、分かりやすくて選びやすく、買いまわりしやすい、お客様にとって使い勝手の良いシステムにしていくことに力を入れていきたいと思います。
今、メルカートの導入を検討している企業様にアドバイスがありましたらお話しください。
困った時に早くレスポンスがもらえるサポート体制があることを高く評価しています。我々は全く何も分からない状態からスタートしましたが、スムーズにECサイトをスタートさせることができました。
今、導入を検討されている企業様には「全く知らない方でもスタートできるサポートが整っているカートですよ」とお伝えしたいですね。
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社名
株式会社神戸屋
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創業
1918年
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代表取締役社長
桐山 晋
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本社
〒560-0083 大阪府豊中市新千里西町1丁目2番2号 住友商事千里ビル南館5階
構築・運用・サポート
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