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マルチドメインとは? ECサイト運用の際に押さえたいメリットとデメリット
新たにサイト構築を検討している際に、「マルチドメイン」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。しかし、マルチドメインが具体的にどのようなものを指すのかを説明できる方は少ないかもしれません。
ここでは、マルチドメインの概要に加えて、併せて覚えたいシングルドメインやサブドメインについて、マルチドメインのメリット・デメリットなどをご紹介します。
【目次】
マルチドメインとは?
マルチドメインとは、1つのサーバーで複数のドメイン(URL)を管理・運営することです。企業が持っているブランドごとにドメインを取得し、それぞれ別のサイトとして運営する際などに使用されます。
具体例として、食料品や化粧品、服飾用品といった3つのブランドを展開している企業があるとしましょう。
従来は3つのブランドすべてを「https://a.com」という1つのドメインでサイトを運営していたものを、食料品はa.comで、化粧品はb.com、服飾用品はc.comなど、ブランドごとに3つのサイトに分けて運営するのがマルチドメインです。
シングルドメインやサブドメインとは?
マルチドメインの考え方を理解する際は、シングルドメインやサブドメインも併せて知っておくと良いでしょう。シングルドメインとサブドメインがどのようなものなのか、両者の意味をそれぞれご紹介します。
シングルドメイン
マルチドメインは複数(マルチ)のドメインでサイト運用を行うものですが、それに対して1つ(シングル)のドメインでサイト運営を行うのが「シングルドメイン」です。前述のブランドを例にとると、1つのドメイン内に食料品・化粧品・服飾用品の3つのブランドページを作り、サイトの管理・運営を行います。
シングルドメインでは、サイトのトップページに対してサブディレクトリを作り、複数のページを作成できるのがメリットです。ディレクトリとはIT業界ではフォルダーのことを指し、サブディレクトリは各ページを格納するカテゴリやタグのことを指します。
例えば、URLが「https://~a.com」というサイトの場合、ブログやコンテンツをサイトに格納する際は、「https://~a.com/blog/」や「https://~a.com/contents/」といったURLを作ります。
この例だと、「/blog/」「/contents/」に当たる部分がサブディレクトリです。
シングルドメインはトップページと関連しているページや、内容をより掘り下げたいページを作る場合に使われます。
サブドメイン
サブドメインはとは、a.comなどの独自ドメインの前に文字列を追加して、別のドメインのように扱う仕組みを指します。シングルドメインとは違い、大きく異なるサービスや内容を展開する際に使用されるのが一般的です。
検索サイト大手のYahooの運用している各種サイトが、わかりやすいサブドメインの例です。Yahooでは、「yahoo.co.jp」が大元の独自ドメイン(ルートドメイン)になります。 しかし、ニュースは「news.yahoo.co.jp」、旅行関係では「travel.yahoo.co.jp」など、ルートドメインの前にnewsやtravelといった文字列を追加することで、同じ独自ドメインを使用しながら別のサイトのように扱っているのです。
マルチドメインのメリット
マルチドメインをサイト運用に使用することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。マルチドメインでサイト運用を行った際に考えられるメリットをいくつかご紹介します。
SEO対策になる
マルチドメインは、検索エンジンからは別々のサイトとして認識されます。そのため、公式サイトとブログ、ECサイトなど、自社が運用するドメイン毎にSEO対策を施すことで、1つのキーワードに対して複数の自社サイトを検索結果に表示させられます。
SEO対策さえうまくいけば、特定のキーワードの検索結果において、自社の関連ドメインで上位表示を独占することもできるでしょう。
また、リスティング広告の際にドメイン毎にアカウントを作っておけば、1つのキーワードに複数の広告を出稿することも可能です。
サイトごとにテーマを統一しやすい
マルチドメインなら、食品を取り扱うサイトと服飾用品を取り扱っているサイトで分ける、子ども向けと大人向けで分けるなど、一定のテーマに沿ったサイトを構築できます。 テーマを統一することで専門性の高いサイトになり、よりユーザーニーズにマッチしたサイトを構築しやすくなるでしょう。
テーマが統一されたサイトはSEO対策として有効なだけでなく、ブランド毎にユーザーに訴求できるようになるので、商品購買につなげやすい点もメリットです。
ペナルティのリスクを減らせる
前述の通り、マルチドメインではそれぞれのドメインが別のサイトとして認識されます。万が一、自社サイトの1つがGoogleによってペナルティを受けてしまったとしても、他のサイトまで影響が及ぶことがなくなります。
本来ペナルティは悪質なサイトに対して行われるものですが、正常にサイト運用をしていても、何らかの理由でペナルティを受けないとは言い切れません。マルチドメインでサイト運用を行っていれば、ペナルティを受けた際のリスクヘッジになります。
マルチドメインのデメリット
マルチドメインでのサイト運用は、SEOやブランド訴求などの面で大きなメリットがありますが、デメリットが全くないわけではありません。マルチドメインを運用する際は、どのようなデメリットが考えられるのでしょうか。
サイトの管理運用に手間がかかる
マルチドメインでは、ドメインを増やした分だけSSL証明書が必要になる、ドメイン毎にセキュリティー対策を行わなければいけないなど、サイト管理の手間やコストが大きくなります。
各ドメインで共通のコンテンツやデザインを変更する際に、ドメイン毎に対応する必要があるなど、運用面での負担が増す場合もあるでしょう。
また、現在使用しているツールがマルチドメインに対応していない場合は、ドメイン毎にツール使用のコストが発生する点もデメリットといえます。
新しいドメインを育てる必要がある
ドメインを新たに取得し、マルチドメインとしてサイトを構築した場合、新しいドメインにはメインサイトのドメインが取得した評価は受け継がれません。新しいサイトの開設直後は検索エンジンからの評価が低い傾向にあるので、検索結果で上位表示されるようになるまでには時間がかかります。
マルチドメインを取り入れる際は、時間をかけてSEO対策を継続していく必要があります。
マルチドメインに対応していないサーバーもある
使用しているレンタルサーバーによっては、マルチドメインに未対応な場合が考えられます。
マルチドメインに対応している場合でも、使用できるドメインの数はレンタルサーバーによって異なります。ドメインの複数取得を考えている場合は、利用できるドメインの数をあらかじめ確認しておくことが重要です。
サイトを作る目的に応じてマルチドメインを活用しよう
ブランドやサイトごとに一貫性を持たせて構築できるマルチドメインは、SEOやサイトデザインの観点で大きなメリットがあります。ユーザーニーズに沿ったサイトを作りやすくなり、商品訴求につなげることもできるでしょう。
しかし、サイト運用の手間や使用しているツールによっては余分にコストが発生するなど、デメリットがあるのも事実です。
サイトやページを作る目的などを考慮したうえで、マルチドメインにするかどうかを検討することが大切です。
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