2024年 メルカートEC機能アップデート総まとめ|API連携からAIまで一挙解説!

2024年、クラウドECプラットフォーム メルカートは、ユーザー体験と運用効率の両面を強化すべく、年間で172件ものアップデートを行いました。
市場環境が刻々と変わる中、私たちはCVR向上や業務工数の削減といった実利に直結するテーマを掲げ、2週間に1度のペースでアップデートを行っております。

本記事では、この1年の開発成果を「数字」「キーフィーチャー」「ユーザーの声」の3つの切り口で総ざらいします。中でも、公開APIやAIレコメンド機能など、ビジネスインパクトの大きい機能は必見です。
約3分で読める内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

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172件の機能アップデートを数字で総括

2024年、私たちは172件という過去最多のアップデートを実現しました。

内訳を見ると、ユーザー体験を直接高める新機能リリースが29件、既存機能の使い勝手を磨く改善アップデートが110件、そして信頼性を支える不具合修正が33件となりました。

業務効率を高める新機能5選

2024年のアップデートの中から、業務効率を大幅に向上させる新機能を5つ厳選してご紹介します。
AI技術を用いた自動化や、外部サービスとの連携など、導入直後から効果を体感できるものばかりです。
まずは各機能の概要と注目ポイントをかんたんにご紹介します。

 標準外部連携API(公開API)──データ連携で“自動化”し、情報をいつも最新に

EC事業者が抱える課題の一つに、複数のシステム間でのデータ連携があります。これまで手動でのCSVファイル操作や、カスタム連携が必要だった作業が多く、業務負担が増加していました。

そこで開発したのが「標準外部連携API(公開API)」です。

標準外部連携API(公開API)により、EC事業者が抱える業務効率やデータ管理の課題に対して、以下の4つの大きなメリットが得られます。

 

1.業務効率化
様々なシステムとの連携を自動化することで、手作業によるデータ入力や処理作業を削減。これにより、業務の効率化が大幅に進みます。従来の手動作業に伴うミスや遅延も大幅に削減可能です。

 

2.自社に合った連携の実現
外部システムとの連携を実施する際に、EC事業者独自のデータ仕様に基づいたカスタム項目のマッピングを設定可能。これにより、事業者のニーズに合わせた柔軟なデータ連携が実現します。

 

3.データ活用
顧客情報の一元管理が可能になることで、パーソナライズされた情報配信や購買体験の向上が期待できます。さらに、これらのデータを活用することで、新たなビジネスチャンスを創出する可能性が広がります。

 

4.業務フローの整備
システム連携を自動化することで、業務フロー全体の効率化を推進。これにより、各工程がスムーズに進行し、業務の生産性向上につながります。

 

さらに、ノーコード対応の「JOINT iPaaS for SaaS」を活用することで、技術的なハードルを下げながら迅速な連携が可能になります。第一弾として、ネクストエンジンとのAPI連携を実現したことで、受注情報や出荷情報の自動連携が可能となり、複雑な注文処理もスムーズに管理できるようになりました。

セキュリティ面でもセキュアな構成を実現しているため、安心してご利用いただけます。

GMO統合インターフェース──国内90%の決済手段が利用可能に

メルカート上で利用可能なGMO-PGのオンライン総合決済サービス『OpenAPIタイプ』の接続方式です。
これにより、事業者の皆様は、さまざまな決済方法を短期間で導入でき、決済別にテストマーケティングを実施することが可能となります。

例えば、クレジットカードや電子マネー、コンビニ払いなど、多様な決済方法を短期間で導入できるため、顧客の利便性が向上します。また、決済手段の追加コストが従来の10分の1に削減されることで、事業者の負担も軽減されます。

 

さらに、お客様が利用したい決済手段を選べる環境が整うことで、購入に対する心理的ハードルが下がり、コンバージョン率の向上につながります。これにより、売上の増加が期待できる実現する、まさに次世代の決済ソリューションと言えます。

AIレコメンド機能​​──高精度なパーソナライゼーションを実現

「生成AI」という言葉は、今や私たちの生活やビジネスの中で頻繁に耳にするようになりました。現代のECサイトでは、多種多様な商品が提供されている中で、ユーザーが本当に求める情報に迅速にたどり着けることが非常に重要です。そこで、AIの技術を活用することにより、各ユーザーの嗜好や行動パターンを解析し、個別に最適な商品提案を自動で行う仕組みが求められています。AIレコメンドの3つの特徴をご紹介します。

 

1.高精度なパーソナライゼーション
AIがユーザーのサイト内での行動や過去の購入履歴を解析し、他にはない精度の高いレコメンドを実現します。これにより、ユーザー満足度が向上し、エンゲージメント(ユーザーとの関わり)の強化が期待されます。

 

2.リアルタイムな提案
ユーザーのアクションに即応して、最適な商品やコンテンツを瞬時に提示します。このリアルタイム性によって、購買意欲を効果的に喚起し、コンバージョン率(購入率)の向上が図れます。

 

3.柔軟な連携性
メルカートのオプション機能として提供されており、事業者側のシステム変更を最小限に抑えつつ、最新のレコメンド技術を導入できる点が大きなメリットです。さらに、複数のレコメンドタイプが用意されており、表示するページやユーザーの行動パターンに応じたカスタマイズが可能です。

ルミーズ​とのサービス連携​──電話・FAX受注のクレカ決済が可能に

ルミーズ連携は、電話、FAX、ハガキなどで受注を行う事業者向けに、代理注文時でもクレジットカード決済を可能にする仕組みです。特に、コールセンターを運営している事業者やテレビ通販を実施しているEC事業者にとって、大変便利なサービスとなっています。

 

この仕組みにより、従来は現金や銀行振込といった決済方法に依存していた代理注文が、よりスムーズかつ安全に処理できるようになります。オフラインでの注文対応に課題を抱えていた企業にとって、非常に魅力的な導入効果が期待できます。

 

業務フローが効率化されるだけでなく、ルミーズ社提供のテンキーパッドを活用することで入力ミスを防ぎつつ、迅速かつ正確な決済処理が可能になります。加えて、GMO統合インターフェースとの連携により、オペレーターの人数やコールセンターの規模に応じた柔軟な対応が可能です。

unisizeとのサービス連携──”試着できない”課題を解決

Unisizeは、独自のフィッティングロジックと豊富なブランドボディデータベースを活用し、ユーザーが入力する身体的特徴や好みに基づいて、最適なサイズを正確にレコメンドするツールです。

Unisizeは、ユーザーに最適なサイズ提案を行うだけでなく、アパレル業界のさまざまな課題を解決する機能を備えています。

 

まず、ユーザーが入力した情報を基に体型や好みに合ったサイズを瞬時に提案し、着用感をシルエットで視覚的に表示するため、フィット感の違いを直感的に理解できます。

また、アパレルだけでなく、キッズ服やバッグといったカテゴリーにも対応しており、ユーザーが所有するお気に入りの服とのサイズ比較も可能です。これにより、オンラインショッピングにおけるサイズ選びの不安を大幅に軽減します。

 

さらに、一度登録されたユーザー情報は次回以降の購入時にも自動で活用され、リピーターに対しても常に最適なサイズ提案を実現します。この仕組みは、購入後の返品率低減にも大きく貢献します。加えて、Unisizeの連携用タグを活用することで、どのタイミングでどのようなサイズ推奨が行われたかを正確に把握でき、マーケティング施策やサイト改善に役立てることが可能です。

これにより、サイズ選びの失敗による返品が減少し、企業側のロス削減にも寄与しながらユーザー体験の向上が可能となります。

導入企業の実データが示す効果

事例 |株式会社タカラッシュ

 

タカラッシュ様は、「謎解き」をテーマにしたゲームを商材にされてる小売業者様です。
AIレコメンドを導入した結果、レコメンド経由での購入率は全体の約18%を占めました。さらに、2025年3月単月のサイト全体売上は前年同月比で268%に達し、CVR(コンバージョン率)も同期間比で200%と大幅に向上しています。

 

このように、AIレコメンドは単なる商品提案の自動化に留まらず、事業者の売上拡大とユーザー体験の向上に直結する、極めて実践的な機能であることがお分かりいただけるかと思います。

 

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開発の裏側と技術ハイライト

今回ご紹介したこれらの機能は、迅速かつ柔軟に新しい価値を届けるため、メルカートのスクラム開発体制の中で生まれました。ここでは、開発体制やハイライトを少しだけお話しします。

 

スクラム開発体制

メルカートでは、短期間で計画・開発・リリースを繰り返すスクラム開発を採用し、お客様のニーズに迅速に応える環境を整えています。

例えば、今回の機能開発でも、スプリントごとに改善を重ねながら、リリースのたびに価値を最大化できる形を追求しました。

 

生成AI活用

特にAIレコメンド機能をはじめとする、生成AIを活用した機能群はご利用いただくEC事業者の業務効率化、売上UPに大きく寄与すると考え力を入れて開発しています。今後もこのようなビジネスインパクトの大きい開発で皆さまの事業成長に貢献できればと思います。
 

開発責任者コメント メルカート プロダクト開発部長 若松

2024年度は検索機能の強化に注力しました。管理画面のログ分析で、運営担当者の工数の大半が「注文処理」と「商品処理」に割かれていると判明し、まずは“見つけやすい”環境を作れば登録すべき商品数そのものを減らせる――という発想から検索体験を抜本的に見直すプロジェクトを始動。

 

現在は「商品を探しやすくする」基盤づくり(フェーズ1)が完了し、次フェーズで「登録作業をさらにラクにする」仕組みを構想中です。 UI/UX 面では、

 
  • キーワード入力に即応するインクリメンタルサーチ
  • ワンタップで呼び出せるプリセットフィルタ
  • スマホでも快適なレスポンシブデザイン
 

など、検索体験をゼロから再設計しました。
  “探す” ストレスを徹底的に減らすことが、結果的に“売れる”につながる――今回のフェーズ1はその第一歩です。今後も運営者と購買者の双方にとって軽やかな EC 体験を実現できるよう、プロダクトを磨き続けていきます。
 

2025年ロードマップと今後のアップデート予定

四半期 予定機能 ベータ/正式
2025年 Q1 ・選べるセット商品機能
・簡易見積機能
正式リリース
2025年 Q2 ・LINEミニアプリ連携
・ログイン体験強化
正式リリース
2025年 Q4 ・ロイヤルティプログラム強化

正式リリース

売り方ひろがる売上あがる メルカート

今回の記事では、2024年度にリリースされた172件の機能改善・アップデートの中から、特に注目すべき5つの機能をご紹介しました。これらの機能は、業務効率化や顧客体験の向上、売上拡大など、EC事業者様の課題を解決し、新たなビジネスチャンスを創出するためのものばかりです。

 

メルカートは、日々変化するEC業界のニーズに応えるべく、継続的な機能アップデートを行い、事業者様にとって最適なプラットフォームを提供しています。

 

メルカートは、単なるECプラットフォームではなく、事業者様の成長を支援するパートナーとして、業務効率化と顧客満足度向上の両立を目指しています。今後もさらなる機能改善を通じて、EC事業者様の成功をサポートしてまいります。

 

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株式会社エートゥジェイ
メルカート事業責任者 / 取締役渡邉 章公

2010年に株式会社ecbeingへ入社。エンジニアとして様々なクライアントのECサイト構築支援に従事。2016年よりSaaS型のECプラットフォーム構築に参画し、2018年に新サービス『メルカート』を立ち上げ。2020年にグループ会社のエートゥジェイへ事業と共に転籍し執行役員を務め、2024年に取締役に就任。

渡辺

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