インタビュー詳細
"ECモールの制約を離れて「タチバナ産業」がメルカートで自社ECをオープン。 自社ECサイトとECモールの特長を活かした展開をを目指す"
「自然保護」を意識し、段ボールや再利用可能なプラスチック段ボールの生産・販売、オリジナルブランドの紅茶販売等を手掛ける株式会社タチバナ産業。2020年4月にコロナ禍にいち早く対応して発売した段ボール製パーティションやベッド、トイレ、プラスチックダンボール製個室スペース等がTBSテレビ『Nスタ』で報道されるなど大きな反響を呼んだ。そんな同社は2015年にECモールを活用してEC事業を開始、2022年にはメルカートを導入して自社ECサイト「だんぼーる本舗」をオープンした。そこで同社が新たに公式ECサイトをオープンした狙い、メルカート導入の理由や今後の展望等について聞いた。
今回お話を伺った方
- 株式会社タチバナ産業
野原 将彦 様
メルカート導入の目的・課題・効果
- 自社製品・ブランドの長所、強みをより引き出すため、自由自在なEC事業の展開を可能にしたい
- ECモールでは様々なレギュレーションやコストの制約があり、独自の営業活動がしづらい
- 顧客データ、販売データを活用したファンマーケティング展開など発展性のある展開をしたい
- EC事業体制を整えながら、自社ECサイトの準備を進めるには外部のサポートが必要
- メルカートを導入し、自社主導でEC事業戦略に取り組めるようになった
- InstagramなどSNSやオウンドメディアを活用してブランディングが可能になった
- 自社の目的に合った提案があり、月1回のミーティングなどサポート体制が整っていた
自社ECサイトを入り口にファンマーケティング展開と同時に法人需要にキメ細かく応えるEC事業体制を構築中
御社ECサイト「だんぼーる本舗」では、現在、どのような商品を取り扱っていますか?
当社は、自社ECサイト以外にも複数のECモールでもEC事業を展開しており、現在、自社ECサイトでは段ボール製品を中心に展開しています。まず、マーケットが大きいミカン箱タイプの段ボール箱を中心に売り上げに繋げたいと考えています。
ただ、価格競争が激しいジャンルでもありますので、今後はマーケティング等で試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ、オリジナル商品の販売、オーダーメイドに繋がる法人客の獲得に繋がる展開をしたいと考えています。
現在の「だんぼーる本舗」の注目商品を教えてください。
当社はオリジナル商品を数多く展開しています。例えば段ボール製のパーティションや非常用のベッド、トイレを製造しています。
2020年4月に、コロナ禍対策用として段ボール製パーティションを発売しました。当時、他にネットでの販売が無かったこともあり、出店しているECモールサイトでたいへん大きな反響が得られました。
これをきっかけに当社のプラダン製の個室スペースなどがTBSテレビの『Nスタ』等で取り上げられ、今でもリピートオーダーを頂いている状況です。
競合他社に対する“強み”はどのような点にありますか?
段ボールは1つの工場で全ての寸法、ロットの大小に対応するのが難しいとされていますが、当社では1つの工場で全てに対応でき、守備範囲が広く、小回りが利くのが強みです。
また、関東には段ボールとプラダンの両方を設計製造しているのは当社を含め数社しかありません。そのため、法人客の物流形態に合わせた素材で提案でき、細かいカスタムオーダーに応えることができます。EC事業でもこの強みを発揮していきたいと考えているところです。
ECモールで事業展開されていた御社が、新たにメルカートで自社ECサイトをオープンした理由を教えてください。
当社は、2015年に紅茶のオリジナルブランドを出したのをきっかけにBtoC事業をスタートしました。販売ルートを検討するなかで、集客のしやすさや広範囲で展開できることを考えECモールの利用を開始し、その1年後に段ボールの販売も開始しています。
これまで複数のECモールでEC事業を展開していましたが、実際にやってみると、確かに集客はできましたが、別のコストがかかってしまったり、突然モール内での検索順位が下がったりするリスクがありました。また、レギュレーションが意外と多い一面もあります。
多少の苦労はあるかもしれませんが、マーケティングやブランディングを考慮しながら、我々がやりたい売り方をして収益力を高めたいと考え、自社ECサイト展開を構想しました。
自社に合ったやり方でブランディングやマーケティングをしたいと考えられたのですね。
そうです。自社サイトでファンを作り、法人の新規お客様獲得のきっかけづくりをしたいと考えました。当社はメーカーで、先ほど申し上げたように、お客様ひとりひとりに合わせたオーダーメイド対応ができ、オリジナル商品を持っているのが強みです。自社ECサイトなら、当社の柔軟性を活かすことができ、長所をより引き出したEC展開が可能になると考えました。
自社ECサイトを開始されるにあたってメルカートを採用いただいた理由を教えてください。
選定にあたっては、当社のITコンサルタントに依頼して複数のシステムを比較しています。当社のEC事業の規模で利用でき、使い勝手の良さ、機能の豊富さ、広告、マーケティングの展開力、将来性、予算などから検討しました。その結果、内容を伴った実績があり、使いやすく機能が豊富で、サポートが充実していることからメルカートを選択したのです。
もっと手軽に使えるものもありましたが、今後、規模を拡大し品数が増えていくことを考えると発展性があることや使いやすいマーケティング機能などが揃っていることが重要だと考えました。
くわえてサポート体制が充実していることも重視しています。他のシステムと比較をすると、どこまでサポートを受けるかでコストが異なっており、フルサポートだとかなりコストがかかってしまうものもありました。エートゥジェイからの提案内容は、当社の要求や予算に合っていたと思います。
実際にサポートを受けてみて、いかがでしたか?
しっかりやってもらっています。Backlogなどを活用して丁寧にサポートしてくれるので、どうにかここまでたどり着けました。導入前はコロナ禍で現場の作業者とのやり取りに時間がかかることもありましたが、エートゥジェイに依頼して、月1回、当社スタッフとWEBミーティングを開いてもらって進捗を確認し、メルカートへの理解を深めています。
今後は、EC事業の体制を整え、売り上げを伸ばしながら、当社側もスキルアップしていきたいです。これからもエートゥジェイのサポートには期待しています。まず、基礎的なところから、SNSなどを活用した集客、自社ECサイトを運用していく上で必要となるECのトレンドに関する情報提供まで、我々から見えにくい専門的な観点からサポートしてもらえるとありがたいですね。
「だんぼーる本舗」などECサイトを活用した今後の展開・展望を教えてください。
自社ECサイトは歩み始めたばかりなので、手応えを得るのはこれからです。細かい設定や調整を行ってから、近い将来にプレスリリースを発表して本格稼働させ、目処が立ったところで自社ブランドの紅茶も「だんぼーる本舗」で販売したいと考えています。
今後は自社ECサイトとECモールの特長を活かした展開をしていきたいです。ECモールから自社ECサイトへのさりげない流れを作り、そこで得た顧客データ、販売データ等の活用を構想しています。例えば、お客様に個別アプローチをしたり、InstagramなどSNSを活用したり、オウンドメディア等を活用したりして自社製品のブランディングやファンマーケティングを行うことなどです。
ECモールを経験して感じているのは価格競争に左右されずに安定的に売っていくには、段ボールでも紅茶でも自社オリジナルの商品が必要だということです。当社の場合、段ボール製品では非常用のベッド・トイレは安定していますし、紅茶では業務用よりギフト用ブランド「TEA MOTIVATION」「TEA NAVIGATION」が売れているので、今後は価格競争に巻き込まれない自社開発商品により力を入れ、トータルで売り上げを伸ばしていきたいと考えています。
今、メルカートの導入を検討している企業様にアドバイスがありましたらお話しください。
正直なところ、アドバイスできるところまで至ってはいないと思いますが、ECをやるには、まずスタッフを揃えてスキルと知識がある状態にしてからはじめないと苦労すると感じました。サポートを受けるにしても、専属のスタッフがいるといないでは時間のかかり方が違います。エートゥジェイのサポートはありますが、やはり、専属のスタッフが1からやる体制を作ってからEC構築に取り組んだ方が良いと思いました。
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社名
株式会社タチバナ産業
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創業
1964年6月
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代表取締役社長
野原将彦
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本社
埼玉県春日部市南栄町5-2(南栄町工業団地内)
構築・運用・サポート
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