あらゆるゴルフプレーヤーを
魅了する
グリップインターナショナル
今回お話を伺った方
株式会社グリップインターナショナル
桑田 大地 様
2001年に創業した株式会社グリップインターナショナル。ゴルフウェアやゴルフ関連製品の企画、製造、販売を多方面で手掛け、百貨店などの直営店舗、スポーツチェーン店といった卸先で計8ブランドを展開している。ブランドの特性と顧客の属性を巧みに組み合せたチャネル分けにより、あらゆるゴルフプレーヤーをターゲットにしており、男女問わず幅広い年齢層の人々を魅了し、高い人気を獲得しているのが強みだ。同社は2010年にECサイト「GRIP ONLINE STORE」をオープン。2020年にはメルカートを採用して大きくリニューアルし、自社運営型のECサイトへと舵を切っている。実店舗とECサイトで新たな情報発信をしていく狙いについて聞いた。
メルカート導入の
目的・課題・効果
- 外部委託していたECサイト運営の内製化とブランディング・情報発信力の強化
- ECサイト構築にかけられる人員、リソース、スキル等が不足
- 特別な知識やスキルがなくても直感的に操作できるバックオフィスが必要
- ECサイトオープン後もマーケティング面などでサポートが必要
- ヒアリング時から適切なサポートがあり、安心してリニューアルに取り組めた
- バックオフィス等が使いやすく、ECサイトの内製化に成功、情報発信力を強化した
- リアル店舗との連携など、様々なマーケティング施策に取り組めるようになった
ブランドの世界観を発信し、EC事業を一緒に
グロースできるパートナーとしてメルカートを選択
「GRIP ONLINE STORE」の立ち位置やトピックを教えてください。
現在、直営で管理しているECサイトは「GRIP ONLINE STORE」になります。卸先のお客様を応援するスタンスを維持しながら、自社ECサイトで8ブランドの世界観をしっかり伝え、直営店として売り上げを両立していく立ち位置です。
当社のオリジナルブランド「VIVA HEART」は、ECで購入するお客様の特性やデジタル世界との相性を考えると、今後メインになっていく可能性があると思っています。なぜかというと、「VIVA HEART」の契約プロの選手、いわゆる「プラチナ世代」の古江彩佳選手をはじめ、宮田成華選手、西智子選手、山戸未夢選手といったブランドの世界観を体現してくれているような方々と相互補完関係を作っているからです。InstagramなどのSNS媒体を活用しながらブランドを盛り上げていく取り組みを通じて、デジタルでの道が広がりを見せていくと考えています。
リニューアル後に取り扱っているブランド数と商品点数はどのくらいですか?
「VIVA HEART」「ROSASEN」「J.LINDBERG」の3ブランドしかECサイトで取り扱っていませんでしたが、2020年9月のリニューアルオープンから、自社の持つ8ブランドすべてを展開しています。商品は型数でいうと、雑貨類も入れて約500商品です。SKUに落とし込んだら3倍、4倍という数字にはなりますね。8ブランドのゴルフウェアを展開しているのが当社の事業特性でもありますので、今後、さらに様々な商品のラインアップが増え、強みが増すと考えています。
ECサイトのリニューアルにあたって、どのような課題点を意識されていましたか?
ECサイトを2010年にオープンした当初は、販売を外部に委託してレベニューシェア型でスタート。サイト運営に当社は大きく関わっていませんでした。その後、時代の変化の中で新たにやるべきことが増えていた、というのがリニューアルの背景になっています。
今後のトレンドを考えると、ECサイトからの情報発信やブランド認知がどうしても必要です。そのためには古いECサイトでは機能が不十分で、さらにブランドの情報を発信するためには内製化がキーになってきます。そこで、ECサイトのデザインだけでなく、ビジネスのスキームを変えることなども考え、検討を続けていく中でメルカートに行き着きました。
メルカートを採用した
理由やポイントを教えてください。
当社がECサイトにかけられる人員、リソースを考えると、メルカートのようなクラウド型のECサイトが最適だと考えました。また、今後EC事業を、大きなウェートを占める存在にしていくには、ECサイト構築後も一緒に売り上げをグロースさせる取り組みができる企業を選ぶ必要がありました。
メルカートはECサイトの構築前から構築後のマーケティングまでサポート体制が充実していて、企業同士でプロジェクトに取り組める点がとても重要な採用ポイントになりました。現状、当社の売り上げや集客数を考えるとメルカートの規模感が自分たちに合っていると判断できましたし、5年後、10年後に売上がスケールしたら、様々なカスタマイズが可能な「ecbeing」にスムーズに移行できることもポイントでした。
機能面でいうと、バックオフィスの操作性が決め手でした。最低限の知識が必要ではあるものの、特別なスキルがなくても直感的に操作できる、使いやすいバックオフィスだと評価しています。
EC構築前、構築後の支援を含めて
エートゥジェイと一緒に仕事をしていけると感じられましたか?
営業段階のヒアリング時から、メルカートの機能やメリットの話がありましたが、それ以上に構築後どうしていきたいのか、何を目指すのか、をしっかり検討する必要があるとアドバイスをしていただけたので、単純にECのカートシステムを販売しているだけではないとわかりました。その後、営業の方からサイト構築、システム構築、デザインへとそれぞれエートゥジェイの担当者が変わるタイミングでも、全く違和感なくバトンタッチがあり、会社同士でグロースに取り組んでいけると感じました。
リニューアルして1ヶ月半ほどたちますが、
当初の課題はクリアできていますか?
以前は外部にECの運営を委託していたこともあって、社内でのEC事業への注目度はどうしても低く、ブランド側や広報宣伝部との協力体制が確立できていませんでしたが、リニューアルのタイミングでECサイトを活用して情報発信やブランディングができる協力体制を組みました。
こうすることで、社内外からEC事業が注目されるようになり、良い変化が出てきています。例えば、社内では、ECサイトへの関心が高まり、他部署の社員が売り上げを気にしたり、情報発信について考えたりするなど、コミュニケーションも活性化してきています。
メルカートで、実際に運営されてみた感想を教えてください。
メルカートになって自由度が増して、自分たちでスピード感を持って対応できるようになったのは一つのメリットだと思います。しかし、内製化したことで、自分たちでやるべきことが当然ながら増えますので、そこは思っていた以上に大変だったということは正直あります。今後、効率よく進められるようにするのが課題です。2021年シーズンはさらに改善していきたいです。
これからメルカートで使い込んでいきたい機能はありますか?
分析関連の機能を使い込んでいきたいですね。メルカートのバックオフィスの中で分析機能は充実しているので、施策の当たり外れがどうであったとか、どういうタイミングで売り上げがあがって、その要因が何だったのかという点を分析したいです。
オープンしてから1ヶ月半は、サイトの体裁を整えたり必要最低限のコンテンツを作成したりすることに注力していたため、なかなか分析に手を付けていなかったので、これから活用していきたいと思っています。「Google Analytics」等も駆使して、店舗だけでは見えてこない、売り上げ拡大のヒントを見つけることなどに活用していく予定です。この分野では当社には高度なスキルや豊富なナレッジがあるわけではなく、エートゥジェイのマーケティング分野でのサポートはとても助かっています。
御社のEC事業における現在の課題と今後の展望を教えてください。
EC事業の数値的な目標という意味では、全社の売り上げの10%を目標にしています。当社の場合、ECサイトの役割の一つは百貨店をメインにしたリアルな直営店舗や卸先様の店舗への売り上げ貢献だと考えています。
これを支えるブランディング、情報発信と両立しながらEC事業としての目標が「10%」です。当社は百貨店等の直営店舗以外にも、完全に自社の直営の店舗が全国に3店舗あります。メインとなる神戸の「Fine Second」との連携はすぐにでも図っていきたいですし、百貨店の直営店舗との連携も社内で検討して進めていきたいと思っています。
ECサイトを我々のブランド情報を発信するコア媒体にして、様々なビジネスをリンクさせていきたいですね。展望としては、お客様に高価格帯のブランドの良さをわかっていただくとか、百貨店のゴルフウェア売り場でしか知られていなかったブランドの認知拡大に、今後取り組んでいきます。
メルカートの導入を検討している企業様にアドバイスをお願いします。
メルカートがどの事業者にとってもベストな選択肢かどうかはわかりませんが、我々のようにECサイトを内製化して運営していくためのナレッジや経験、スキルが潤沢ではなくても、ブランドとして売っていくものは作れている――というシチュエーションが同じであれば、メルカートは絶対に検討すべき選択肢の一つだと思います。機能やデザインは、もちろん大事ですが、どれだけ親身にサポートしてくれるのかという点も大事なポイントで、メルカートを選択したのは良い判断だったと考えています。
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社名
株式会社グリップインターナショナル
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設立年月日
2001年5月7日
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事業内容
仕入れ先、販売取引先、
プロモーション、販売、物流、
システムスタッフの全員参加型ブランド提案、店頭を基軸とした卸、
小売共存型ブランドビジネスの構築